秋のソナタのレビュー・感想・評価
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ベルイマンはスリリング
鮮やかでいながら抑制が効いた画面
がっちりした構図、絶妙な人物配置
奏でられるは母娘の不協和音
ピアノのしらべが救いのある余白に感じた
バーグマンの怪物性の圧倒といったら!
時折見せる
あのフラジャイルと呼ばれたかよわきヒロインの
名画での面影
名優リブウルマンの弱き者が一瞬キャラ変し
巨人に食ってかかる
まさに、2大怪獣大決戦バトルでございました
☆蛇足
是枝監督、ドヌーブの真実ってあったでしょう?それに近いものがありました
すべて肯定されるはずはない、むしろ非難されて当たり前なる
母であり女であるひとりの人間が、ギリギリの崖っぷちで、じぶんであろうとするもがき、矜持、意地というあたりの表現が、めちゃくちゃかっこいい。
TARにも通じますよね。
容赦無く心をエグる母と娘の物語
秋におすすめの1本
母娘の愛憎に満ちた濃密な会話劇
ベルイマン生誕100年ということでデジタルリマスター版の特集上映が各地で開かれているが。
さらに本作は国内での上映権が切れ、今後、映画館で観られる予定はない、とのことで観に行く。
バーグマンの遺作にして最高傑作と呼ばれる本作は、母娘の愛憎に満ちた濃密な会話劇だ。
母はかつて、美貌で鳴らした世界的なピアニスト。娘は母のようには美しくないコンプレックスを抱え、それでも母に愛されたいと渇望していたが、母は演奏旅行に明け暮れ、娘を顧みなかった。
長じて、その母は老い、パートナーも亡くし、かつてのような人気もない。
その母を娘は責める。ひたすら責める。そういう映画。
バーグマンはハリウッドでの成功後、妻子あるイタリアの映画監督ロッセリーニと恋に落ち、自身の夫と子供と、ハリウッドでの成功も捨てて、イタリアに渡ったことで知られる。
そう、この映画のバーグマンの役は、ほとんど本人そのものである。
よく、こんな役を引き受けたな、と思う。
スクリーンのバーグマンは老いてもなお美しい。
着飾り、威厳を見せるが、娘に責められ揺らぐ。その揺れが本作の見もの。
母も娘も孤独だ。
いや、関わりを持とうとさえしなければ、これほど断絶することはない。
関わりを持とうとすればするほど遠ざかり、それでも離れられないのは親子だからだ。
人生の真実ではある。
ゆえに余韻は重い。
エーヴァにはエリックという息子がいたけど4歳のときに死んでしまった...
舞台を観ているような錯覚に陥いる長い台詞。母娘の愛憎、人間のエゴが...
心をえぐられました
イングリッド・バーグマンvsリヴ・ウルマン
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