赤と黒の接吻

劇場公開日:

解説

世界的な経済恐慌に襲われた1930年代のフランスの炭坑町を舞台に、フランス人坑夫とポーランド移民坑夫の対立を描く。監督・脚本は短編映画作家として知られるエリック・バルビエ、製作は、「赤ちゃんに乾杯!」のジャン・フランソワ・ルプティ、共同脚本はジャン・ピエール・バルビエ、撮影は「ニキータ」のティエリー・アルボガスト、音楽はフレデリック・タルゴンが担当。

1991年製作/124分/フランス・ベルギー・ポーランド合作
原題または英題:Le Brasier
配給:シネカノン
劇場公開日:1992年11月14日

ストーリー

1931年、ポーランド人で元ボクサーのパブラック(ウラジミール・コトリアロヴ)と、その息子ヴィクトル(ジャン・マルク・バール)は、北フランスの炭坑町へ働きにやってきた。移民者たちの荒んだ生活を嫌うヴィクトルは、ダンス・パーティで出会ったフランス人女性のアリス(マルーシュカ・デートメルス)と恋に落ちるが、ポーランド人に対する差別感情を露わにするフランス人坑夫エミール(ティエリー・フォルティノー)に彼女を無理矢理犯されてしまう。そんなとき、ヴィクトルの幼い弟マチュー(アルカジス・スモラルキ)が落盤事故で急死する。アリスは周囲の圧力で、エミールと結婚する破目になり、そのショックと、弟の死に苦しむヴィクトルは、次第に反逆の精神に目覚めていった。1934年から始まった経済恐慌によって、鉱山の労働条件は以前にも増して悪化していった。地方紙の編集長で市長の座を狙うベテックスは、この経済危機の責任は移民坑夫たちにあると主張し、フランス人たちの人気を得て、両者の対立を煽った。再び落盤事故が起こり、数百人の怒れるポーランド人坑夫たちは、ヴィクトルを中心に、数人のフランス人坑夫を人質にして鉱山に立て籠るが、人質の中にエミールを見つけたヴィクトルは、彼と対決し復讐を果たす。ベテックスに反逆者たちの説得を命じられたパブラックは、彼らの処置を留保するという約束を信じて山に入り、人質は解放されるが、待ち構えていた鎮圧部隊によって、ヴィクトルたちは捕らえられてしまう。汽車に乗せられ、国外追放になるヴィクトルたち。アリスとヴィクトルは格子越しに再会を誓い合う。責任を感じ、ベテックスへの復讐を誓うパブラックは、特別に許可されたボクシングの試合で、ベテックスの用意した筋書きを無視して、対戦相手を打ち負かしてしまう。判定にあからさまな不正が働いたのをきっかけに、会場は激しいデモの現場と化し、ベテックスの肖像画が燃やされる。そしてパブラックはひとり寂しくその場を立ち去るのだった。

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