I SHOT ANDY WARHOL

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解説

68年のアンディ・ウォーホル狙撃事件を主題に、その犯人でフェミニスト運動家・劇作家・作家ヴァレリー・ソラナスの半生を描く実録もの。監督はBBCのドキュメンタリー出身で、これが長編劇映画デビュー作となるメアリー・ハロンで、本作の製作にはBBCの著名なドキュメンタリー番組シリーズ“アリーナ”も参加している。製作は「恍惚」など監督作もあるトム・ケイリンと、「KIDS」のクリスティン・ヴァション。エグゼクティヴ・プロデューサーはアメリカン・プレイハウスの総帥として、エロール・モリス監督『The Thin Blue Line』など数々のインディペンデント映画を支えてきたリンゼイ・ロウと、BBCアリーナのアンソニー・ウォール。また脚本はドキュメンタリー作家のダニエル・ミンハン、撮影は「アンジップト」のエレン・クルスと、ドキュメンタリー出身者が主要スタッフを固めている。音楽はウォーホルとはなじみ深いヴェルヴェット・アンダーグラウンドのジョン・ケイルがオリジナル・スコアを書き、ラヴィン・スプーンフル、REM 、MC5などのアーティストの曲が使用されている。美術は「ドゥーム・ジェネレーション」のテレーズ・デプレ。編集はキース・リーマー。主演は「ミセス・パーカー ~ジャズエイジの華~」のリリ・テイラー。名優リチャード・ハリスの息子で「スモーク」「デッドマン」のジャレッド・ハリスがウォーホルに扮し、「バック・ビート」のスティーヴン・ドーフがウォーホルに可愛がられたドラッグ・クイーンのキャンディ・ダーリングの役で怪演。ほかに「ビューティフル・ガールズ」のマーサ・プリンプトン、「ブラック・ローブ」のロテール・ブリュトーらの共演。

1996年製作/アメリカ・イギリス合作
原題:I Shot Andy Warhol
配給:エース ピクチャーズ

ストーリー

68年6月3日。アンディ・ウォーホル(ジャレッド・ハリス)撃たれるの報が世界に衝撃を与えた。テレビで「私がアンディ・ウォーホルを撃ったのよ」と宣言するヴァレリー・ソラナス(リリ・テイラー)。精神鑑定に廻されたヴァレリーの過去が明らかになっていく。彼女は極度に高い知能の持ち主で、不幸な少女時代を送り、大学で心理学を学びながら女性の男性に対する絶対的な優位を論証し、またレズビアンとしての自分を自覚する。売春などで学資と生活費を稼ぎ、ニューヨークに出ても売春で稼ぎながら自分の著作に専念する彼女は、女装のゲイのキャンディ・ダーリング(スティーヴン・ドーフ)らと親しくなる。また一度客になった出版社社長のジロティアス(ロテール・ブリュトー)は彼女の著書の出版を約束する。ヴァレリーは過激なフェミニズム・パンフレット『SCUMマニフェスト』を完成し、周囲に配りはじめる。キャンディがウォーホルの映画のリハーサルに合格したことから、ヴァレリーもウォーホルの“ファクトリー”に接近し、自作の戯曲『アップ・ユア・アス』を彼に渡す。ウォーホルも彼女の著述に興味を示すと、彼女は彼がこの戯曲を演出するのだと勝手に決め込んでしまう。だが元々優柔不断で多忙なウォーホルにはそんな決断をする気力もなければ、している暇もない。一方破産を目前にしたジロティアスはヴァレリーに圧倒的に不利な契約を結ばさせてしまう。男たちへの不信感から被害妄想に囚われたヴァレリーの行動は次第に常軌を逸し、恐ろしくなったウォーホルは彼女をファクトリー出入り禁止にする。追い詰められたヴァレリーは、ついにウォーホールに銃を向けたのだった。精神異常で無罪となった彼女は刑事精神病院に収監され、88年、52歳で孤独のうちに死んだ。『SCUMマニフェスト』は今ではフェミニズム運動の古典的論文とされている。

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