アイガー・サンクション

劇場公開日:

解説

魔の山と呼ばれるアイガー北壁を舞台に、追う者と追われる者の死闘を描く。製作総指揮はリチャード・D・ザナックとデイヴィッド・ブラウン、製作はロバート・デイリー、監督は「サンダーボルト(1974)」のクリント・イーストウッド、原作は覆面作家トレヴァニアン、脚本はハル・ドレスナー、ワレン・B・マーフィー、ロッド・ホワイテカー、撮影はフランク・スタンレー、音楽はジョン・ウィリアムス、編集はフェリス・ウェブスターが各々担当。出演はクリント・イーストウッド、ジョージ・ケネディ、ヴォネッタ・マギー、ジャック・キャシディ、ハイディ・ブルール、セイヤー・デイヴィッド、ジャン・ピエール・ベルナール、ライナー・ショーンなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。テクニカラー、パナビジョン。1975年作品。

1975年製作/アメリカ
原題または英題:The Eiger Sanction
配給:ユニヴァーサル映画=CIC
劇場公開日:1975年11月1日

ストーリー

2度までもアイガーの岩壁に挑み、2度とも失敗している経験を持つジョナサン・ヘムロック(クリント・イーストウッド)は、今は登山家を断念し山小屋ふうの家に住んで絵の教師として静かに暮していた。彼はかつて抜群に腕のたつプロの殺し屋として国際的に活躍した男だった。そして美術マニアとしても知られ、稼いだ金の殆どを名画蒐集につぎ込んでいた。だがかなりのコレクションが完成した現在、危ない橋を渡って金を稼ぐ必要がなくなり、殺し屋稼業からも足を洗っていた。そんな彼のもとにCIAのチーフ“ドラゴン”(セイヤー・デイヴィッド)の使者が訪れ、“制裁”を依頼した。足を洗った彼を今一度仕事に引戻すために、ドラゴンはヘムロックがいやといえない餌を用意していた。彼が所持しているピッサロの政府発行の保証書を手に入れんがために、ヘムロックはその依頼をひきうけた。スイスのチューリッヒで目標の殺し屋を難なく始末したヘムロックは、3万ドルの小切手と、彼がピッサロの正当な所持者であることを証明する米国国税局の書類を手にした。だがその帰途、飛行機のなかで魅惑的なスチュワーデスジェマイマに心を許し一夜を楽しんだが目をさましたときは既に小切手と証書は消えていた。彼女はドラゴンが派遣したCIAの女諜報員だったのだ。ドラゴンの思惑どおり、報酬をふいにしたヘムロックは再びオフィスに戻ってきた。そして第二の殺人をひきうけることになった。目標の名前や人相は一切不明、結ういつ分かっているのはその男が近々アイガーに挑戦する国際登山チームの一員であり、片足が不自由だということだけだった。ヘムロックはまずアリゾナに飛び、昔の登山仲間で今は牧場の経営者におさまっている旧友ベン・ボーマン(ジョージ・ケネディ)と国際登山チームに参加することにした。ボーマンはこの申し出を承知し、二人はスイスに飛んだ。ドイツのフレイタグ(ライナー・ショーン)、フランスのモンテーニュ(ジャン・ピエール・ベルナール)、オーストリアのメイヤーがヘムロックたちとチームを組むメンバーだった。ついに運命のアイガー登はんは開始された。ベースキャンプにはボーマンが残り、4人の男たちは垂直にそそり立つ岩壁を一歩一歩登り始めた。数時間を経て、モンテーニュに疲れがみえ始めたとき天候も急変した。猛烈な吹雪が容赦なく4人を襲い、とうとうモンテーニュが死亡した。3人は彼の遺体と共に引きかえすより仕方なかった。その途中、事故がおき、フレイタグとメイヤーははるかかなたに落下していった。ようやくのことで一人だけベース・キャンプに戻れたヘムロックは、そこで目ざす標的がボーマンであることを知った。しかしヘムロックにはどうしても旧友を撃つことはできなかった。(ユニヴァーサル映画=CIC配給1時間58分)

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0ジョージ・ケネディ売れてたな

2024年4月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2024年4月14日 映画 #アイガー・サンクション (1975年)鑑賞 表向きは大学教授、裏では政府の諜報機関に籍を置く男が、正体不明の殺しの標的が参加しているアイガー国際登山隊に加わる #クリント・イーストウッド 監督、主演作 ラストの部分はアイガー北壁の初登頂競争をめぐる実話をモチーフに

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とし

3.0イーストウッドの知られざるスパイアクション

2023年8月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

難しい

寝られる

アメリカの国民的作家トレヴェニアンの同名小説を、クリント・イーストウッドが主演映画化。 【ストーリー】 美術教授のジョナサン・ヘムロック(クリント・イーストウッド)は、引退した元諜報エージェント。 かつて所属していた諜報機関CIIの上官ドラゴンから、凄腕だったヘムロックに敵対諜報員暗殺の依頼が訪れる。 「引き受けないと、君が闇ルートで購入した美術コレクションの存在を、税務署に通報する」 2万ドルの報酬と美術品の保証書を提示されて、渋々仕事を片付けたヘムロックだが、帰国の途上に現れた美女ジェマイマと甘い夜を過ごした翌日、彼女に報酬を奪われてしまう。 ハニートラップを仕掛けられたと気付き、ヘムロックはCII本部に乗り込むが、ドラゴンは報酬の上乗せを約束した上で、次の標的が自分の命の恩人を殺した犯人と伝える。 長年の友人ベン・ボウマン(ジョージ・ケネディ)のもとで登山のトレーニングを積み、いまだ詳細のわからない標的が参加するという国際登山隊に紛れ込んで犯人の特徴である「足の悪い男」の暗殺を計画する。 そこに、戦時中に自分を裏切ったマイルズ・メローが現れた。 「犯人を教えてやるかわりに、この私の命を助けてくれ」 ——敵味方の思惑が錯綜する国際情勢を背景に、実行の困難なこの暗殺作戦を、果たしてヘムロックは成功させることができるのか。 トレヴェニアンの名は、冒険小説好きなら一度は聞いたことがあるはず。 寡作ですが作風は多彩で、女性にモテモテで知的なクール主人公が、冷徹にサンクション(制裁)をくだす物語を、いくつか上梓しています。 描写は的確にして情緒に溢れ、翻訳を通じてでもその表現力には圧倒されます。 アイガー・サンクションはトレヴェニアンのデビュー長編にしてベストセラー。 『アイガー北壁』でも描かれた、実際のアイガー北壁遭難事故をモデルにした、壮絶な制裁の物語です。 ボブ・ラングレーの『北壁の死闘』でも同じ事件が描かれていますが、こちらは日本でマンガ化されていて、たった2巻ながら第二次大戦を舞台にした力作の冒険物なので、中古でも見かけた方は是非ぜひお手に取って読んでほしいです。 日本の山岳小説の第一人者、新田次郎も日本人の遭難事故を『アイガー北壁』で書いてます。 撮影エピソードですが、ルート攻略されたとはいえアルプス山脈の北壁は今なお危険で、その中でもアイガーといえば死の壁と呼ばれた高難度の登山事故多発地帯。 実際にアイガーで撮られたこの映画でも、技術指導のスタントマンが撮影中に転落死するというアクシデントがありました。 その影響かどうかは分かりかねますが、肝心の登山シーン、画面の緊張感はあるもののテンポはゆるく、パンチに欠けた作品になってしまいました。 この映画にもシナリオで参加したトレヴェニアンですが、主人公ヘムロックを気に入ったのかそれとも編集者に勧められたのか、彼の長編では唯一続編が出ています。 タイトルは『ルー・サンクション』。 登山を離れたヘムロックが、またも国際的な謀略に巻き込まれます。 こちらの逸話としては、ヘムロックが何の気なしに口にした会話での手口で、実際に美術品が盗難されたそうです。 作者の知的能力の高さがうかがえるエピソードですが、それ以降悪用を疎んで、犯罪の手口を詳しく記述する事を控えてしまったとか。 個人的におすすめしているのは、日本の戦中戦後を見てきたかのように的確に描写した傑作『シブミ』。 囲碁に精通し、チート能力「近接感覚」を持つニコライ・ヘルが主人公で、こちらはクライミングではなく、洞窟を探検するケイビングを使ってサンクションするお話。 諜報組織CIIのネーミングの由来は、確かこちらで出ていたような……(うろ覚え)。

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かせさん

1.5そうだ!『星にのばされたザイル』と二本立てで見た。しかし、全く主旨...

2022年9月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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When I am 75♥️

3.0とんでもない大学教授

2022年9月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

クリントイーストウッド扮する大学の美術教授ジョナサンヘムロックは、裏稼業で殺しをやっていて殺された諜報員の報復を依頼された。 登山家の大学教授が殺しなんてとんでもない展開だね。それにしても山は恐いね。

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重