ニライカナイからの手紙のレビュー・感想・評価
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【”うつぐみの心・・。”初見時、母の娘を想う気持ちに涙腺が緩んだ作品。久方振りに鑑賞すると、作品構成の妙と若き蒼井優さんの抑制した演技と、竹富島の美しさと人々の優しき心にヤラレタ作品。】
ー ニライカナイ:沖縄の人々は、海の彼方に神々が住むと信じている。その土地の事を言う。- ■6歳の時、風希は竹富島の船着場で母・昌美(南果歩)を見送った。以来、風希(蒼井優)と母をつなぐものは、毎年誕生日に送られてくる手紙だけだった。 やがて、父の遺品のカメラで写真を撮り始めた彼女は、写真家になることを夢見ながら、母のいる東京へ出ていく。 ◆感想 ・初鑑賞時は蒼井優さんの事を余り知らず、南果歩さんの”ラストレター”シーンに涙腺が緩んだモノである。 ・久方振りに鑑賞すると、おじいを演じた平良進さんは、竹富島で郵便配達をしていた。記憶になかった・・。東京では、おじいに頼まれた郵便局員、田中(前田吟)が・・。成程。 ー 一度観た映画は細部まで覚えている方であるが、ここは忘れていたなあ。- <島に戻り、母からの7歳から20歳までの誕生日に母から届けられた手紙を木に背を預け、読んでいる風希の表情。 それと手紙を書く母の表情が交互に映し出されるシーンは白眉である。 物静なおじいの姿や、風希の20歳の誕生日に島の人達が次々にやって来て贈り物を置いていくシーンも良い。>
沖縄の言葉が聞き取りにくいんじゃないかと危惧していたが、聞き取りにくかったのはカメラマンの専門用語だった・・・
石垣島近くの離島・竹富島。人口は1000人ほど。船着場には、沖縄の海と空がまぶしく映える中、ポツンと赤い郵便ポストが立っている。生活は苦しそうだが、住民が助け合って生きている様子がよくわかる。6歳のとき、安里風希の母は東京へ旅立ち、郵便局長の祖父と2人暮しを続ける。母親は毎年1月24日、風希の誕生日に手紙を送ってよこすが、帰ってくる様子はなく、やがて風希が高校卒業を迎える・・・ 亡くなった父の遺影とともに父が愛用していたカメラに興味を持つ風希(蒼井優)。写真を撮ることの楽しさを覚え、やがてカメラマンを志すようになる。島では働き手が足りず、おじいには「海司(金井勇太)のとこの水牛の世話をせい」と島から出ることを禁止される。が、写真を撮りたいという自分の意志と東京に居る母親に会いたいという気持ちが強くなり、家を飛び出した。 冷静に観ると、カメラワークの拙さや現地エキストラの未熟な演技によって興醒めする部分もあったのですが、後半一気に感動の波が押し寄せてきて、涙をこらえることができませんでした。9.11衆議院選挙による自民党大勝によって、郵政民営化が確実なものになった今観ると、おじいが務める郵便局長もその座を奪われることになるんだろうなぁ。などと、側面からも哀愁を感じ、娘の想い、母の想いが熱く交錯してしまう。そして、「うつぐみ」という伝統的な相互扶助の精神。つらいことがあっても「なんくるないさぁ~」と声をかけたくなりますね(使い方違う?) この感動を生むこととなった大きな要因は蒼井優と南果保の演技力。蒼井優の魅力全開、将来がとても楽しみです。 【2005年9月アートホール・・・だっけかな?】
ニライカナイからの御守り
幼い頃に母親と離ればなれになった少女が既に亡くなってしまった母親から誕生日ごとに送られてくる手紙に励まされながら、生きていく物語。 人はどんな形であれ、例え、姿はなくとも決して、ひとりではない。 どんな形であれ、魂はその人の中にずっと根を張って生き続ける。 そんなメッセージを感じました。
郵便屋さん
蒼井優が風希をナチュラルに演じていて、観ていて心地良かったです。ニライカナイから風希の成長に寄り添う母親を観ていると、死者は生きている人間を生かしてくれる存在なのだと思いました。だから、私達はいつまでも死者を思い出し慈しむのですね。仮に、明日自分が死ぬとして、未来に残せるものはなんだろう。
毎年、自分の誕生日に母から届く手紙。 母の筆跡、名前は書いてあるが...
毎年、自分の誕生日に母から届く手紙。 母の筆跡、名前は書いてあるが住所が書いていない。消印は渋谷の郵便局。風希のおじいは竹富島の郵便局員。くらいの情報でわかってしまうことではあったけれど、話よりも人物中心に描かれていたし何より映像が素晴らしかった。 「ニライカナイ」 「うつぐみ」と言う言葉は使われるけれどおもな話が展開する舞台は東京。風希が竹富島に戻って、島民が集まるシーン以外は沖縄映画という感じはあまりない。 自分の夢を叶える為に上京したが日々の仕事に忙殺され、何も出来ない。自分は何しにここまで来たのだ..みたいのがリアルだった。 にんにく漬が泣ける。相葉サチコも超良い人だし、東京の描かれ方も悪くない。偉そうなカメラマンが雑誌放り投げて俺先帰るのくだりは結構良い。 母の手紙に励まされ、生きる勇気が湧いたみたいなところがメイン。名作だと思う。
映像
美しい。竹富島はもちろん、なんだか東京も美しく見える。種明かしの手紙を振り返るシーンはかぶってるところがあって無駄に長かったかな。母の立場がわかるからこそ、切なすぎる。死ぬ前にひと目あいたかっただろうに。
蒼井優さんいいですね。
結末はもう前半でほぼわかってしまいましたが、それでもじゅうぶんに感動できる演出でした。 竹富島の美しい風景の映像を観て行きたくなってしまいました。 蒼井優さんの素晴らしい演技が見所です!
うつぐみが育てた子
私にも娘がいるので、自分が母親の立場ならどうしてただろう…と考えました。
手紙には何を書けばいいのか、生きているけど迎えに来ない母親の方が娘は辛い思いをするのではないか…。
でも、この島の人たちなら、きっと娘を支えてくれると信じれたんだと思いました。
「うつぐみ」という助け合いの文化がある竹富島、素敵でした。
おばあが小さい風希に言った「自分の信じたい方を信じればいい」が支えになったと思います。
きっと、竹富島じゃなかったら、この言葉がなかったら、風希の心は母親に対する恨みで、いっぱいになったと思います。
一年に一度しか来ない手紙に書かれてる「愛してる」の言葉を信じる事は、かなり難しいことだと思います。
真実を知った後も、たくさんの島の人からの愛をもらって、また東京で夢を追いかける事が出来てよかった。
子供にとって母親からの愛は一番大切だけれど、他人でも本当の愛を与えれば、子供は強いいい子に育つんだなと思いました。
武富島の風景とうつぐみに癒しをもらえました。
いい話。
よかったー。
切ないけどよかったー。
ただただ美しい沖縄の海と
蒼井優ちゃんと南果歩さんがすばらしかったっ!!
オチはなんとなくよめたけど
それでもやっぱり泣いてしまった。
カメラマンを目指すのは大変だなあとも
心のどこかで思ってしまったりもしました。
沖縄に行きたい気持ちと
蒼井優ちゃんを好きな気持ちが
より強くなった。
いい話なんだけど
ひところの量産型ドラマっぽい、あざとい演出が響いてこない。 特に後半の泣いてくださいと言わんばかりのくどいシーン。 「母からの手紙」?それは泣くだろうけど、卑怯なやり口だと思う。 蒼井優のかわいらしさと 沖縄の離島の生活が垣間見れるのがイイトコロか
みなさん、助けてあげましょうね
映画「ニライカナイからの手紙」(熊澤尚人監督)から。
沖縄・竹富島を舞台に展開される、手紙を通した母娘の物語だが、
その根底に、島全体でその母娘を支える「うつぐみ」という仕組みが
私には素晴らしいと感じた。
母は大病を患い、東京でとっくに他界しているにも関わらず、
娘が20歳になるまでは気付かせないように、島民全体で協力する。
その選択が正しかったかどうかは、別問題として、
「その時々に、島にとって何がほんとうに重要なのかということを、
みんなが集まり、みんなで話し合い、一度決めたことは、
みんなで協力することこそ、優れて賢いことだ」という考え方が、
心に響いた。
農繁期に、お互い助け合う「結い」という制度にも感心させられたが、
今回の「うつぐみ」という連帯感には、さらに驚かされた。
誰でも、どんな理由でも、困っているから助けよう、という想いが、
年配の女性が、集った島民に投げ掛けた一言
「みなさん、助けてあげましょうね」が全てを物語っている。
蛇足になるが、こんな電子メール全盛の時代に、不覚にも
「郵便配達という仕事、素敵だな」と感じてしまい、
「手紙」という単語が題名に付く映画にハマりそうな予感がする。
出してからすぐ返事が届かないからこそ、想いが熟成するんだな、
そんなことを感じて、観終わった。
蒼井優さん、比嘉愛未さん目当てで鑑賞しました
『虹の女神』『ダイブ』『おと・な・り』 いずれも好きな熊澤監督目当てでもありました。 他のDVDを鑑賞したときの 新譜情報に魅かれて観てしまいました。 やるな、DVDレンタル開始情報! さすが、早送りさせにくくしてあるだけあるな(苦笑) ☆彡 ☆彡 うわぁ、こうくるんだぁ 開始10分でエンディング見えちゃったよ・・・ まずお母さんが島からいなくなります。 誕生日にお母さんから手紙が届きます。 (次、手紙が届くのが来年の誕生日だったら決定だよな) そして予想を裏切ることなく 次の誕生日にお母さんから手紙が届いてしまいました。 うわっ、やっちゃったよ 『いま、会いにゆきます』(04)であったよ。 ここで先読みスタート。 きっと20歳くらいまで 毎年、誕生日に手紙が届くんだよね。 でも本当はお母さんいないんだよね。 そして ほぼ違わぬエンディングで幕を下ろしました(苦笑) それでも中盤以降は 作品全体が締まってきます。 クライマックスも 上記作品未見の人なら号泣でしょう。 わたし家で観ているのに まるで映画館にいるかのように、 (ここで絶対周りから鼻水啜る音が聞えてくるんだろうな) きょろきょろと周囲を見回してしまいました。 (あっ、家だった(苦笑)) 我に帰るのでありました。 ☆彡 ☆彡 全部あたりの作品を作るなんて無理な話。 何本か作っていれば、こんな作品もあるでしょう。 『いま、会いにゆきます』(04)を 鑑賞されていないかたには、もれなく 涙がついてくることを、お約束させていただきます。
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