飼育の部屋 連鎖する種

劇場公開日:

解説

トラウマを抱えた孤独な男が拉致監禁の衝動に走るさまを描いた社会派エロティック・サスペンス。「飼育の部屋」シリーズの集大成。監督は前作に引き続き「SEMI 鳴かない蝉」「HEAT 灼熱」の横井健司。

2004年製作/105分/日本
配給:バイオタイド
劇場公開日:2004年5月31日

ストーリー

手島宏一(松田賢二)は、祖父の代から続く小さなクリーニング店を一人で切り盛りしている青年。今日も客の出した衣類に付いた汚れの原因を突き止め、黙々とそれを取り除く作業に没頭していた。ひとつひとつ、丹念に手作業で仕上げられる洗濯物。彼のクリーニングの腕前は確かだったが、だからといって店は決して繁盛することはなかった。無口で近所づきあいもせず、友達もいない宏一は店内で作業をすることが多く、そんな彼には意外な一面があった。それは、暴力衝動。自らでは制御不可能なその激しい暴力の要因は、幼少期に受けたつらい虐待経験にあった。そして、その衝動は、しばしば宏一にとって身近な女性に向けられるのだった。ある日、宏一は以前交際していた女性、大楠真琴の両親から、彼女の失踪を知らされる。捜索の手伝いを頼まれた彼は、駅前に手書きの看板を取り付けることにした。その様子を見ていたひとりの中年男が宏一にそっと話しかけてきた。「人捜しですか?」。その男は駅に勤める清掃員・佐川松男(小沢和義)だった。数日後、宏一はテレビのワイドショーに釘付けになった。真琴が駅に1カ月間に渡り拉致監禁されていたことを報じていたからだ。そして自首した犯人こそ、駅で出会ったあの男・松男だった。彼は「被害者の女性とは分かり合えた」とコメントしていた。宏一の胸に奇妙な衝動が走った…。しばらくして、宏一の店にテディベアのぬいぐるみを持ったボーイッシュな若い女がやってきた。以前、クリーニングに出したぬいぐるみの目玉のボタンがひとつ取れている、このぬいぐるみにはいろいろな思い出がある。流れ作業みたいに謝られて修理しますから、と言われても納得できない…と、激しい口調でクレームを浴びせるのだった。宏一は、その女の中に自分とよく似た“何か”を感じた。それが宏一と間宮千里(市宮沙菜)との出会いだった。数日後、再び店を訪れた千里を宏一は背後から羽交い絞めにし、店の二階に拉致監禁してしまう……。

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