父と暮せば

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劇場公開日:2004年7月31日

父と暮せば

解説・あらすじ

原爆投下から3年後の広島を舞台に、生き残った負い目を抱える娘と、彼女の前に幽霊となって現れた父の交流を描いた人間ドラマ。井上ひさしの同名戯曲を基に、「美しい夏キリシマ」の黒木和雄監督がメガホンをとった。昭和23年、広島。3年前の原爆で父・竹造を亡くした美津江は、自分だけが生き残ったことに負い目を感じながら生きていた。勤務先の図書館で知り合った青年・木下と惹かれ合いながらも、幸せになることへの罪悪感から一歩を踏み出すことができない。そんな美津江の前に幽霊となって姿を現した竹造は、ふたりの恋を成就させるため、どうにか娘の心を開かせようとするが……。宮沢りえと原田芳雄が主演を務め、浅野忠信が共演。

2004年製作/99分/日本
配給:パル企画
劇場公開日:2004年7月31日

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(C)2004「父と暮せば」パートナーズ

映画レビュー

4.5 井上ひさしの戯曲に“あの日以降のやるせなさ”が甦る

2025年8月7日
スマートフォンから投稿

雷の鳴る日、家に駆け込む娘
稲光を恐れるが父との会話に雷は遠く去る。

ふたりの温かい関係

あの日の3年後、父はその家に居た。
ふたりは普段通りか普段以上に会話をする。
秘めた恋心を持つ娘を父は心配する。

残った者、置いてきた者の想い
独り生きている娘が意地らしく
娘を残した父の切なさが悲しい

娘・宮沢りえの可憐で純真な姿
父・原田芳雄の温かい眼差し
会話の途中の表情の真実

溶けたガラス
あの日の生死
罪悪感と希望

井上ひさしの残したかったもの
それを静かな気持ちになり考える。

突然、去らなくてはいけなかった者
突然、置いていかれた者の心と姿

仕合わせの場所
やるせない日々

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星組

5.0 タイトルなし

2025年7月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

綺麗だけれど、まだこの頃は、りえさんはかなりの大根。でも初々しくて
広島弁もいい。
原田芳雄がまだ若くて懐かしい。原田さんはうまい。
2人の会話がいい。
とはいえ、劇場の脚本なので、映画としてはちょっとつまんないか。
広島の描き方は素晴らしい。脚本自体は素晴らしい。

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Emiri

3.5 話が入ってこない

2025年5月29日
iPhoneアプリから投稿

ファザコンが気になりすぎる

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mehy

4.5 2004年の作品。宮沢りえは30歳を超えているはずだが、23歳の娘...

2024年12月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

2004年の作品。宮沢りえは30歳を超えているはずだが、23歳の娘を演じても違和感がない。瑞々しい。
原田芳雄の演技は自然体に見えるが、台詞回しや身体の動きに、計算しつくされた凄みが感じられる。
丁々発止の二人に、「木下さん」浅野忠信がユルい感じで沿っている。家の場面に彼が出てこないのも、よい。
井上ひさしの原作は舞台劇である。家のセットや演出にその要素を残してあり、会話が中心のドラマを上手に支えていると思う。

映画.comの評価は3.7。4.0は超えていると思ったけれど、意外に低い。しかし、国際的に核廃絶への取組が注目を浴びている今、この作品は再評価されてよい、否、されるべきであろうと思う。
ある程度の事前学習は必要だと思うが、高校生以上ならこの内容「幾万もの別離」をきちんと理解できると思う。継承の役割を担わせてよい映画だと思う。

映画やドラマで広島弁が出てくると、いつも気になってしまうのが「関西寄りのイントネーション」である。この作品でも何カ所か違和感を感じたところがあったけれども、全体としてはネイティブに近い表現だった。関係者のご努力には敬服するものである。
ただ、この次広島を舞台にした映画を撮るときは、ぜひとも「おしゃべり唐揚げあげ太くん」を方言指導に加えてほしい。

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