「ファンならさらにさらにさらに楽しめる」ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ファンならさらにさらにさらに楽しめる
シリーズ27作目。
前回、ゴジラと機龍の決着が着かなかった為、必然的に続編が作られる事に。
傷を癒やし、初代ゴジラ=機龍を求め、再び日本に近付くゴジラ。
人類も機龍を修理し、来たるゴジラとの再戦に備えていた。
そんな最中、モスラが飛来、モスラは“あるメッセージ”を伝えに…。
そして遂にゴジラが上陸する。
ゴジラと機龍に加え、モスラが参加した事によって、華やかに娯楽性がアップ。
なので今回は、ストーリー云々より、別の見方でのこの映画の面白味を紹介したい。
細かい所に、ファンとしてはニヤリとなる演出や遊び心がある。
今回のモスラは、1961年の『モスラ』の世界観を受け継いでいる。
その『モスラ』に出演した小泉博が同役で出演、小美人と久しぶりに対面する。実にファン泣かせ!
小美人の登場も久しぶり。
ここ最近、コスモスとかエリアスとか小美人不在とかだったが、本家本元の小美人。
さすがにザ・ピーナッツではないが、その一人をブレイク直前の長澤まさみが演じており、なかなかのお宝映像。
手塚昌明による機龍シリーズは、第一作目の世界と、ゴジラシリーズ以外の特撮怪獣映画の世界が同一という事になっている。
即ち、『モスラ』は勿論、『空の大怪獣ラドン』や『大怪獣バラン』や『フランケンシュタイン対地底怪獣』なども。
そのリンクが楽しく、前作では『サンダ対ガイラ』のリンクもあったが、その究極とも言えるのが、カメーバ。
ゴジラに襲撃され海岸に亡骸となって登場しているカメーバ、東宝特撮怪獣映画の晩年作『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 南海の大決戦』の怪獣なのだが、そもそもカメーバなんて怪獣知ってる人、他に誰か居ますか?
こんなマイナー過ぎる(珍)怪獣を登場させるなんて、ファンだけ楽しんでと言ってる確信犯。でも、それがイイ!
三大怪獣の最終決戦は東京、ゴジラが初めて東京タワーを破壊する。
意外に思う方もいるだろうが、今回が初。注目シーンの一つだ。
手塚監督大好物の戦うヒロインは健在(吉岡美穂)、代わりに主人公である金子昇が機龍の整備士という役所もシリーズでは新鮮。
色々と楽しめる手塚ゴジラだが、ラスト、ゴジラと機龍が海中深く沈んでいく…というより、還っていくシーンは感慨深い。
また一つのゴジラの物語が終わったのだ。
近大さん、私も見ましたよ。
ある意味私と近大さんだけのレビューって珍しいですね。
日本の誇る怪獣映画、もっと盛り上げて欲しいですね。
シン・ゴジラも段々と盛り上がってるみたいですし、
超期待できそうです。
ではでは今後もよろしくお願いいたします。