ジョゼと虎と魚たち(2003)のレビュー・感想・評価
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三度目の涙
三度鑑賞。
一度目は自分はまだこどもでした。
二度目はただ悲しいはなしでした。
三度目は号泣でした。
大人になるにつれて、
受け止め方が自分の中で変わった、印象的な作品です。
ジョゼ可哀想、、、って思ってたのに
たくましく走る姿をみて、
清々しくなり、ああ女性って強いな、
生きて行けるな、と思った
ふたりの時間がジョゼの人生の幸せ
ジョゼに恋ができて本当によかった。でも、本当はジョゼが結婚して、ふつーの人が考えるような幸せを得ることができたら、、、すべてずっと前から分かっていてジョゼはそれでも瞬間の幸せを選んで、そこで人生を終わりにしたのかな。そりゃあ誰でも幸せになりたいよな。
切ない
人って切ないなあって、人って切ないなあって
ラストの方で妻夫木くんが泣いてる時、ずっと思ってました。
人の感情ほど変わりやすいものは無いんですよね。しかも、それは仕方が無いことなのだと思います。
それでも最後のシーン、
一人で買い物に行って
生活してるジョゼはとても強くて
再び、人って切ないなあって思いました。
やっぱり好きだわ。ジョゼ。
2003年の公開時にはど田舎の大学生だったので劇場では観られなかったこの映画。
くるり好きだったので、行きたかったんですが、都会が怖くて…
すでにDVDで観てはいますが、スクリーンで観る機会を得ていそいそといってきました。
再々鑑賞位かとおもいますが、何せだいぶん前なので、細かいところはこうやったっけ?そやったっけ?と、今更ながらの発見がありました。
10年前だと絶対気づかなかった事は、
ライセンスが二人ともちょい役ででてる事、
雀荘でツネオに代打ち頼む人が朝ドラのごちそうさんの馬すけさんやという事
ですね!
田辺聖子スキーでもあるので、原作小説も読んでますが、原作が短編だからか、よい翻案と思います。今でも。
ジョゼは恋が終わることを知りながら、その刹那を噛み締めていたのですよね、ツネオが一生自分を背負うなんて無理ってわかっているから。ツネオはいたって普通の普通の青年だから、普通を超えて愛するとか、できないってわかってたんよね。
お魚の館でのジョゼのつぶやきに、やはり今でも泣いてしまうのです。
電動車椅子を走らせるジョゼが何を思っていたのかなぁ。
なんだか考えさせられた
”好きであること”と”生きていくこと”の違い、住んでいる世界や価値観の違い、そんなことが色々混ざっていて、なんだか考えさせられた。写実的なところが好きかな。
なんとも切ないけどよかったのかな。
気になっていたけどなかなか観れずにいた映画。
妻夫木くんの演じる主人公が優しくて可愛いくて
とっても、自然でした。
新井さん演じる不良役も意地っ張りなくせに心配性で見ていて微笑ましかった。
ラストの2人にとってはあの選択でよかったのだろうけど、
観ている側としては切なくなりました。
妻夫木くんを好きな方は観るべし!
繰り返し、何度も観ています
何度観ても、いつ観ても、その度になにか与えてくれる映画。いままで観てきた邦画のなかで、この映画が一番すきです。
「いつかあなたはあの男を愛さなくなるだろうとベルナールは静かに言った。そして、いつか僕もまた、あなたを愛さなくなるだろう。我々は、またもや孤独になる。」
泣き崩れる妻夫木
男の為のラストと女の為の其れと、二つ用意してあり、泣き崩れる妻夫木と電動車椅子で滑走する池脇。やっぱり映画は脚本なんだなと確認させてくれた。読みたくなったサガンの一年ののち、絶対でやんの。探すのに苦労してしまった。
池脇千鶴の演技が光る、軽薄そうに見えて真面目なせつない話
総合80点 ( ストーリー:80点|キャスト:85点|演出:75点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )
最初はのりが軽いしエッチだし軽薄な感じも含んだいまどきの喜劇なのかと思っていたが、これがなかなかどうして良い作品だった。妻夫木聡はまあまあ、上野樹里は今回はそれほど目立たないが、障害者として風変わりな人生を歩んだジョゼ役の池脇千鶴の演技はとても良かった。若くして彼女がこの映画で裸体をさらしたということは聞いていたので、ちょっとした色物かという思い込みもあったのだが、不真面目に見えて真面目なせつない話だった。
祖母が死んで天涯孤独になったと思われる彼女が、強がりながらも堪え切れずに遂に本音を出して2人の気持ちが通じ合う。家庭の恥と思われて世間から隔離された人生を過ごしてきて生活の不安もあって家族も友達もなくて孤独な障害者が、人を食ったような態度で明るく強く振る舞い続けられなくなる瞬間に素直さが出る。一生ないかもと思っていた好きな人と虎を見に行くことが出来て、浜辺で好きな彼に背負ってもらい密着して堂々と甘えてはしゃぎ、だけどホテルでは幸せの中で暗闇の冷たい深海の底に沈む迷子の貝殻に過ぎない自分を悟る。
それは将来の不安というよりも、もう近い未来に訪れる現実であり覚悟である。車椅子があれば彼は楽でも彼女は背負ってはもらえないし、人生初の旅行中にトンネルの中で車内でいちいち色の変わる様子に驚く彼女と彼との間には溝がある。彼の両親に会うこともなかった。
彼女は全てわかっていたのだろう。結局二人は住んできた世界と住む世界とが違いすぎた。いくら理由をつけて言い訳をしてみても、彼の心の底ではそんな彼女が重荷になっていた。明るい浜辺と深海のホテルとの対比が、感情だけでは乗り越えられなかった現実を示唆して、突然泣き出す彼に罪悪感と切なさとやるせなさが残った。
だけど暗さ一辺倒だけではなくて、冷たい潮風に晒された時のようになんとなく不幸を自嘲気味に笑い飛ばすような、彼女のささやかなしたたかさが最後に見られたのは辛いけれど滑稽さもあってかすかな救いだった。そんなこんなでも、安直なお目出度い話にしなかったのは良い。
自然で自然じゃない
これは静なんですけど動な映画です
まず絶対的におもしろい
映画として絶対に外してはならない条件
「おもしろい」
を完全にクリアしています
先が気になり楽しく予想できません
また静なんですけどテンポに凄いキレがあり一分も退屈さがありません
ジョゼと自分を呼ぶ社会から迫害される立場にある立場は最弱な大阪弁の少女
妻夫木聡演じるありがち大学生
2人の魅力が倍増し、本当におもしろいストーリーと底に流れる静の美しさと表に出る動のコメディのような計算された展開
これはレベルが格段に高いのに
「ちゃんと普通にめちゃおもしろい映画」
です
個人的な意見ですが、映画を通じて共有した思い出や時間は一生残ると思います
これは映画でありながらも私も大好きなひとつの美しい詩編です
きゅんとする切なさ
恋する女は強し
恋した女は強し
ジョゼの関西弁?と、
今風にいうとツンデレなジョゼが好き。
最後に別れて元カノの所に戻ってしまうけど
号泣してしまう妻夫木くん役が
本当はまだ好きなのかな、とか
障害があるジョゼを支える責任が持てなくて別れたのかな、とか
色んな見解ができてまた切なくなっちゃいます。
この映画、ほんとに大好きです!
じんわりきたー
映画を見終わったときはこれで終わりなのかふーんて感じだったのですが、思い返してくうちにじわじわと切なさがこみあげてきました。車いすを買わなかったのはきっといずれ別れることになる恒夫の背中にできるだけふれていたかったから?結婚なんかするかというジョゼの台詞、きっと彼女は別れることを予感してそれでも精一杯恋をしていたのかなと思うとたまりませんね。
結末では恒夫が最低なのは分かっているのですが、やっぱり二人が一緒に過ごす空気感、些細なことでどうしようもなく笑っちゃうこと、場面の一つ一つが本当にきらきらしていて、素直に自分も人を深く愛したり関わっていきたいなと思えた作品でした。あと最後のジョゼが電動車いすで走ってるとこと台所で椅子から落ちるとこ好きです。何があっても背筋をシャキッと伸ばして生きてけってメッセージを受け取った感じがします。
雰囲気◎
こういう、わけがわからなくて見終わったらしっくりくるタイトルって大好きです。
タイトルがツボな分期待値が高くて物語は残念ながらそれを超えてはくれなかったけど(この映画の良さがわかるにはまだ子供すぎるのかなー)、それでも良作だと思います。
描いてる部分はリアルで恒夫の存在もリアルなのに、ジョゼ=池脇千鶴さんの間とか声の感じだったり、その場面そう撮るかっていう面白いカメラと証明の使い方が、ジョゼの体の障害を差し引いてもどこか非日常的でそのバランスに惹かれました。まるでヨーロッパ映画を観てるようで。
まずは妻夫木さんと池脇さんの役作りに拍手です。
妻夫木さんって爽やかすぎる人には惹かれない私の中ですごく珍しいタイプで、苦手なくらいの爽やかさなのに同じくらい色気があるというか、それが恒夫を演じるにあたって本当に利いてました。
池脇さんは、もう本当に良かった!原作は未読なのですが作者のジョゼ像もきっとこのままなんだろうなあ。偉そうで我が儘で可愛くて、強くて、弱くて、強い女性。見事としか言いようがないです。
そして感情の表現の仕方も秀逸。
写真を使うことによって私たちが気にも留めない見慣れた風景一つ一つがジョゼには特別なことが際立ったり、
SM雑誌(まさか最後まで効く小道具だとはwでも良い演出だった)の金井ハルキ!?の大爆笑から大爆発までの気持ちの推移とか、
他にも内側から撮ったり外側から撮ったりアングル変えたりだとかがさりげないけどすごく効果的良かったです。
恋愛って書類もハンコもいらないし、暗黙の了解はあっても絶対的なルールや形もなくて、誰とどこで何をするのも始め方も終わり方も自分達次第。
ジョゼと恒夫が過ごした時間は長い人生において二十代前半の2、3年くらいで、ただの過去にできる日もくるかもしれない。
でも別れるってことは他人に戻るだけじゃなく出会う前とは何か違う自分になってるってことだから、「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」的なハッピーエンドじゃなくても恒夫にもジョゼにも“変化”がみられるラストにはしみじみさせられました。
なんかレビュー書いてたら見終わった後より印象良くなってきたかもw
よくわからないです
なんとなくだらだらとただ過ぎてしまったような物語でした
でもそれなりには観る事ができます
絶対お勧めまではいきませんが選択に困ったときの1つにどうぞ
障がい者の家族から見ますと
最初のおばちゃんの態度は一昔前の感じだとそうなる人もいるということで
わかるような気がします
ありゃ、いかんけどね
いまひとつわからんのは、人生適当に生きている大学生の主人公1が、どの程度、まじめに交際していたのかということ。ちっとも伝わってこないんですよね
結局、最後もあんな感じになってしまっているし
でも、ジョゼは強い人間ですからきっと幸せな人生を送ったと思いますよ
可愛いしね
男の弱さ 女の強さ 心の細やかな表現が絶妙
いやぁ、いい映画だ
コメント付きも観ちゃったんで
2回連続して観ることになっちゃった(笑顔)
DVD特典に
本編を観ながら、
犬童監督、妻夫木くん、
池脇さんのコメントが聞ける。
そんな特典がついていまして、
早送りして面白いところだけ観よう、なんて思っていたら
まるで上映終了後のティーチインのように興味深い話をしていたので、
結局、丸々2回鑑賞する羽目になってしまいました(苦笑)
アドリブには“セリフ”だけでなく“間のアドリブ”もあること
それが一番印象に残ると同時に、勉強になりました。
◇ ◇
2003年製作ですので、
最初はストーリー以外のことばかり気になっていました。
江口のりこさんのキャスト名が漢字なんだ、とか
上野樹里さんがメチャメチャ若くてプクプクしているなぁ、とか。
撮影当時17歳だったそうですからね、とても初々しくピンクが似合ってかわいかったです。
作品の世界に入り始めたのは、
ジョゼが乳母車から包丁を振り回したところからかな。
なんじゃ?この映画は??
そっからは、集中しきっていました。
だから内容もメチャクチャ覚えていて、
さっき上で「念願叶い」とPCで打ち込んだときに
「叶い」の部分が「金井」と最初変換をされてしまい、
うわっ、SM雑誌の金井くんだ!示す編と衣編を間違えた金井くんだ!
参加の「参」の字の点々が、いつも反対方向になっている金井くんだ!
と、ありえないところに敏感に反応してしまったくらいですから(苦笑)
他に、印象に残ったのは、
・主役両名の演技の上手さ
池脇さんの大阪弁、妻夫木くんの微妙な感情をみせる表情演技
・出てくる家庭料理が美味しそう
犬童監督が「映画に料理を出すのが好き」とコメントをしていたのですが、
たしかに『眉山』『グーグーだって猫である』『ゼロの焦点』すべて、料理が
出てきているんですね。本当に好きなんでしょう。ちなみに今作で登場した
出し巻き卵。真剣に美味しそうで、鑑賞後スーパーに買いに行ってしまいました(苦笑)
なお、三者のコメントでは、料理がらみで、池脇さんが、当時20代前半の若さで
マイ糠床を持っており、今時そんな人いないだろう、という話で盛り上がっていました(笑顔)
・池脇さん上野さんの対決シーン
両者が刀を持っていれば完全に時代劇。
それほどの緊迫感があふれていました。
隠れ助演賞は池脇さんの乳母車を押していた子役の女の子。
いい動きと、いい表情をしていました。
・旅行~ラストまで
ここがクライマックス。
特にホテル以降は涙なしには観られませんでした。
池脇さんがホテルで独白するシーン。
妻夫木くんが歩道で泣き崩れるシーンで涙です。
・音楽
今作、くるりがすべて担当をしています。
『ゴールデンスランバー』のティーチインで
中村監督も仰られていたのですが、映画に染まりきっていないのが
逆に良い結果を出していました。初めて2人が抱きつくシーン、
初めて旅行に行くシーンの音楽が、個人的には大好きです(笑顔)
☆彡 ☆彡
と、いろいろコメントを聞きながら
へぇ~~~、って感心したのが、池脇さんの家、
ロケとセットが混在していること。そう言われるまで
気がつきませんでしたからねぇ。美術さん天晴れです。
あとは、妻夫木くんの髪が
角を曲がったとたんに、若干短くなっていることかな。
大丈夫ですよ、本編ではまったく気がつきませんでしたから(苦笑)
1回目鑑賞後はA-かなと思ったのですが、
2回目のコメント付きがあまりにも面白かったのでAにします。
やるな!DVD特典!!
恋愛物ではあるけれど、いろいろな意味が込められている作品
雀荘でバイトをする大学生、恒夫は
ある日、雀荘の客の間の噂話を耳にします。
それは、毎日早朝に乳母車を押しながら近所を歩いている老婆のこと。
乳母車の中身は一体何なのか?
そして、恒夫は乳母車に遭遇します。
乳母車の中身は・・・「ジョゼ」と名乗る少女でした。
平凡な大学生と、風変わりな少女のラブストーリーです。
恒夫は複数の女性と同時に付き合うような遊び人なんですが、
「ジョゼ」との出会いによって、心の中に変化が現われます。
外界と遮断された状況で育ってきた「ジョゼ」は、
恒夫と出会うことで外の世界の素晴らしさを知って行きます。
誰でも人を好きになった経験はあると思うんですけど、
「ジョゼ」と恒夫を見ていると、
自分の経験と重なって、思わず感情移入してしまいます。
見終わった後には、何とも言えない余韻が残る作品です。
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