海がきこえる

劇場公開日:

海がきこえる

解説

『月刊アニメージュ』に連載された氷室冴子の同名小説をアニメーション化。土佐・高知を舞台に、男女高校生の青春を描く。制作は「紅の豚」のスタジオジブリ。監督は「めぞん一刻 完結篇」の望月智充。キャラクター設計と作画監督は、雑誌連載時にイラストを担当し、「おもひでぽろぽろ」などを手掛けている近藤勝也。なおこの作品は、九三年五月に日本テレビでオン・エアされている。併映は「そらいろのたね」と「なんだろうスポット」(いずれも日本テレビ四十周年キャンペーン用に、スタジオジブリが制作したアニメーション)。

1993年製作/72分/日本
配給:スタジオジブリ

ストーリー

土佐・高知の名門私立で中・高六年間を過ごした杜崎拓は、東京の私大に合格、無事ひと学期を終え、帰省のため高知行きの飛行機に乗り込んだ。機内でクラス会の通知を眺めながら、彼は武藤里伽子と出会った“あの夏”を思い出す。中三の時、学校側の一方的な判断で修学旅行が中止となり、拓はその騒ぎのなかで松野豊と知り合う。しっかりと自分の考えを持ち、行動している豊に、拓は尊敬に近い想いを抱き、二人は親友になった。高校二年になって、里伽子が両親の離婚により東京から母の故郷・高知へやってくる。成績優秀、スポーツ万能の彼女は編入と同時に一躍有名人となった。だが彼女はクラスメートに馴染もうとせず、目立つだけに女子からは反感を買い、男子からは敬遠され、クラスでは浮いた存在となっていた。それでも豊は気の強い里伽子に惹かれ、何かと面倒をみていた。拓は豊が遠くに行ってしまったような淋しさを覚えるのと同時に、都会から来た女の子に豊の良さがわかるものかと、里伽子に腹を立てていた。その年、修学旅行先のハワイで里伽子はお金をなくしたからと、拓に六万円を借りる。それを返してもらわないまま時が過ぎ、彼らは高校三年、同じクラスになる。ゴールデンウィーク初日、拓は里伽子の唯一の友人、小浜祐美の電話で高知空港に呼び出される。里伽子と祐美は二泊で大阪のコンサートにいくはずだったが、突然里伽子が『東京へ行って、パパに会う』と言い出したという。彼女はハワイで借りたお金を東京行きの費用にあて、着実に計画を練っていたのだ。拓は取り乱した祐美を家に返し、里伽子を東京の父親の許に送ることにする。だが父親はすでに別の女性と暮らしており、娘の訪問を歓迎してはくれなかった。行き場を失った里伽子は、泣きはらした目で拓の泊まっているホテルを訪れる。拓にしがみつき、泣き続ける里伽子。土佐に帰った二人は、それぞれの想いを胸に秘めたまま、卒業していった。

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(C)1993 氷室冴子・Studio Ghibli・N

映画レビュー

3.5心に残る佳作

2023年3月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

YouTubeで、シティポップのサムネイルに使われてる絵があって、

オシャレなタッチの絵だな…何の絵だろ…と、気になってたら、

GEOで選んでる時に気付いた、この映画だった…(笑)

80s感が満載だなと思ってたら、設定は90年代らしいです。

90年代前半だと思われ、懐かしい♪

ラブストーリーなんだけど、大人な感じで、青臭すぎず、良い。

残念なのは、方言で何言ってるか分かりずらくてイライラします(笑)

でも、気に入りました。

大人向けです。

オススメ♪

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RAIN DOG

3.5スケッチブックのような…

2022年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

宮崎駿が創り上げたジブリの世界観とは、まったく違っていました。むしろ、製作意図もそこにあったようで、宮崎作品の呪縛を解き、世代交代を促す戦略の1つだったのかもしれません。いかにもこぢんまりとした作品でしたが、でも、それなりに楽しめました。余白の多い、スケッチブックのような印象を受けましたが、それが、心地よくもありました。学生時代には、「転校生」というのが1つの事件になり得るもので、今作のヒロイン里伽子も大きな旋風を巻き起こします!そのキャラクターがみんなの憧れ的なものではなかったことで、今作の独特の面白みになっていたように思います。エンディングもいかにもですが、後味のよいものでした。

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赤ヒゲ

5.0水彩画のような作品。

2022年6月21日
iPhoneアプリから投稿

全ての映像作品の中で一番好きです。
何で好きなのかは説明が難しいです。
恐らく普通はつまらなく感じる作品だと思います。
でも自分は大好きです。
ここまで主人公、杜崎拓の気持ちにシンクロする作品はありませんでした。
絶対にいつかは高知に行ってロケ地巡りをしたいです。

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FUNAO

3.0金は貸すな。

2021年4月1日
iPhoneアプリから投稿

72分というコンパクトさ、またいつものジブリファンタジー要素はゼロ。

自分勝手な女とそれに振り回される都合のいい男とその友人の三角関係の話。

なぜこれを映画化した?というような割と凡庸な内容。

ヒロインがとにかく性悪。全ジブリ内でもワースト一位の魅力な気がする。

すーっと始まり、すーっと終わる内容。多分明日には忘れているだろう。

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やべっち
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