スパイ・ゾルゲのレビュー・感想・評価
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戦争映画特集最終日に鑑賞
スパイ・ゾルゲ 2003/日本
昭和の懐かしい風景
第一次大戦以降の西欧東洋の懐かしい景色や戦乱、群像の映像が沢山よく再生されてこれを鑑賞しただけで懐かしさを楽しめた。
ストーリーでは、この時代の流れを確かなものにする為、尾崎の娘の成長が幼児から最後の逮捕まで年齢で刻まれている。
実に色々なことが勃発したけたたましい時代だけに戦前史の時系列が分かりやすい。
確かに間諜もいるし、防衛もいるよなぁ
プーチン大統領が志願した動機も少しはわかる。
太平洋戦争前夜を、白人諸外国から観た極東を、ゾルゲを通して国際関係が説明された。
彼もスパイだけでなく人間ゾルゲが居たことをこの騒乱中でもあるのだとを知らされた。
それにしても、あの頃は所詮、どの国も帝国主義が罷り通る国策となっていることが分かる。
正に、ABCD包囲網とは懐かしい言葉だ。
この緊張感がスパイの居住区なのだ。
しかし、グローバルと言われる昨今も経済戦争に明け暮れていて、争乱が治ることはない。
今日を尾崎は何と見るだろうか?
そして島国日本は、間諜天国で、今ではおもてなしの国と言われている。これをいつまで言われたて居られるのだろうか?
レビュー7
( ^ω^ )
スパイ・ゾルゲ 2003/日本
太平洋戦争直前、昭和初期の日本を舞台に、ロシア人のスパイ、リヒャルト・ゾルゲの姿を通して、激動する時代を描いた歴史サスペンス大作。
「梟の城」「写楽」の巨匠・篠田正浩監督が手がけ、今作が引退作となった。
ゾルゲ役は「トゥームレイダー」などハリウッドでも活躍するイギリスの俳優イアン・グレン。
共演に「シコふんじゃった。」の本木雅弘ら。
1930年代、朝日新聞社の記者・尾崎秀実は、赴任先の上海でドイツの新聞記者というリヒャルト・ゾルゲと出会う。
やがて日本のドイツ大使館に出入りするようになったゾルゲだったが、その正体はソ連が送りだした諜報員だった。
日本で再会した尾崎らを協力者にしたゾルゲは、日本とドイツ両国の情報をモスクワに送り続けていたが……。
スパイ・ゾルゲ
2003/日本
ゾルゲは狂言回し
昭和戦前史総ざらいといった感じで有名な歴史上の人物が次々出てくる近年の日本映画には珍しいスケールの大きな作品で、CGを使った当時の壮大な街並みの再現にも目を見張るものがある。3時間の長さを全く飽きさせないのは見事なんだが、その一方で映画的な盛り上がりにはやや欠けていたような気もした。山場がないと言いますか。まあ面白かったのは確かなんだけど。
ゾルゲ事件についてはそれほどくわしくないんで、ゾルゲや尾崎とスメドレーが親密だったことなんかは興味深かった。あと、2・26事件をわりと突き放した視点から描いていて、見物のおっさんが戦車の登場で逃げ出す将校を見て「あ~あ、しめぇ(おしまい)だな」なんて言うのも印象的。ゾルゲの視点から描いたからこそできたことだろう。不況と絡めて篠田監督の松竹の大先輩・小津安二郎監督の『大学は出たけれど』が出てきたのも思わずニヤリとしてしまった。
俳優陣では、まず本木雅弘。個人的に90年代はこの人と永瀬正敏が好きな若手男優だった。また近衛文麿役の榎木孝明は歴代近衛役(といってもそれほど見てるわけではないが)で一番ハマってたんではないだろうか。特別出演?の竹中直人はこの頃はまだ東条英機にはちょっと若すぎるかな。
あと、この手の日本映画は外国人俳優のレベルがいまいちなことが多いんだが、主演のイアン・グレン以外にも名前こそあまり知らないもののきちんとしたレベルの俳優をそろえていた。ドイツ人やロシア人がみんな英語でしゃべってるのは確かに「あれ?」と思ったが、外見的には同じ欧米人(白人)なためか、中国人同士が英語でしゃべってた『ラスト・エンペラー』に比べれば違和感は少なく、後半にはほとんど慣れてしまった。それにしてもグレンとスメドレー役のミア・ユー以外はドイツやオーストリアやポーランドの俳優のようだが、みんな英語ができたんだろうか? それともわざわざ覚えたのか?
映画としてはどうなんだろう?
涙が止まらなかった
当時気になってたのを思い出して見てみた。 理解能力のないボクとして...
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