スパイ・ゾルゲ

劇場公開日:

解説・あらすじ

太平洋戦争直前、昭和初期の日本を舞台に、ロシア人のスパイ、リヒャルト・ゾルゲの姿を通して、激動する時代を描いた歴史サスペンス大作。「梟の城」「写楽」の巨匠・篠田正浩監督が手がけ、今作が引退作となった。ゾルゲ役は「トゥームレイダー」などハリウッドでも活躍するイギリスの俳優イアン・グレン。共演に「シコふんじゃった。」の本木雅弘ら。1930年代、朝日新聞社の記者・尾崎秀実は、赴任先の上海でドイツの新聞記者というリヒャルト・ゾルゲと出会う。やがて日本のドイツ大使館に出入りするようになったゾルゲだったが、その正体はソ連が送りだした諜報員だった。日本で再会した尾崎らを協力者にしたゾルゲは、日本とドイツ両国の情報をモスクワに送り続けていたが……。

2003年製作/182分/日本
配給:東宝
劇場公開日:2003年6月14日

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映画レビュー

4.0ゾルゲは狂言回し

2025年5月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

斬新

ドキドキ

昭和戦前史総ざらいといった感じで有名な歴史上の人物が次々出てくる近年の日本映画には珍しいスケールの大きな作品で、CGを使った当時の壮大な街並みの再現にも目を見張るものがある。3時間の長さを全く飽きさせないのは見事なんだが、その一方で映画的な盛り上がりにはやや欠けていたような気もした。山場がないと言いますか。まあ面白かったのは確かなんだけど。

ゾルゲ事件についてはそれほどくわしくないんで、ゾルゲや尾崎とスメドレーが親密だったことなんかは興味深かった。あと、2・26事件をわりと突き放した視点から描いていて、見物のおっさんが戦車の登場で逃げ出す将校を見て「あ~あ、しめぇ(おしまい)だな」なんて言うのも印象的。ゾルゲの視点から描いたからこそできたことだろう。不況と絡めて篠田監督の松竹の大先輩・小津安二郎監督の『大学は出たけれど』が出てきたのも思わずニヤリとしてしまった。

俳優陣では、まず本木雅弘。個人的に90年代はこの人と永瀬正敏が好きな若手男優だった。また近衛文麿役の榎木孝明は歴代近衛役(といってもそれほど見てるわけではないが)で一番ハマってたんではないだろうか。特別出演?の竹中直人はこの頃はまだ東条英機にはちょっと若すぎるかな。

あと、この手の日本映画は外国人俳優のレベルがいまいちなことが多いんだが、主演のイアン・グレン以外にも名前こそあまり知らないもののきちんとしたレベルの俳優をそろえていた。ドイツ人やロシア人がみんな英語でしゃべってるのは確かに「あれ?」と思ったが、外見的には同じ欧米人(白人)なためか、中国人同士が英語でしゃべってた『ラスト・エンペラー』に比べれば違和感は少なく、後半にはほとんど慣れてしまった。それにしてもグレンとスメドレー役のミア・ユー以外はドイツやオーストリアやポーランドの俳優のようだが、みんな英語ができたんだろうか? それともわざわざ覚えたのか?

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バラージ

4.5タイトルなし

2023年2月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 オットーのゾルゲへの依存などは、この映画などではよくわからない。最近のロシアのドラマの方がわかりやすい。
 時系列を追うので精一杯で、どこに焦点が当たってるのかわかりづらい。
 小雪が綺麗だった。
 岩下志麻と文麿役の人、よかった。
 そしてラスト。ゾルゲの落下と、英雄像の取り壊しの落下を重ねるあたりは、うまい。
 そしてイマジンの邦訳。
 でも、篠田は、今のロシアを見てどう思っているだろう。

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えみり

2.5映画としてはどうなんだろう?

2021年2月27日
PCから投稿

当時の雰囲気はとてもよくわかる。
歴史物語としては面白い。
でも、映画としては、なんか、ストーリーとしての芯がない感じ。

「世界平和、戦争のない世界」という気持ちはわかるけど、もうちょっとメッセージの強さが欲しかったな。

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UNEmi

2.0ゾルゲ事件を描いてはいるものの

2019年11月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

いまいちピーンとこなかった作品。尾崎やゾルゲ一味のスパイ活動よりも、直接事件には関係しないその周りの女達のほうが目立つ作品のせいかもしれない。それゆえ、あまり緊迫感がない。

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さすまー

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