映画ドラえもん のび太と鉄人兵団のレビュー・感想・評価
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等身大ロボットという男の子の夢
スネ夫が従兄に作って貰ったというミクロスを見て、自分も巨大ロボットが欲しいとなるのび太。いやいやミクロス凄過ぎだろと思わざるを得ない。何しろ人間サイズでありながら空まで飛べる上に、その状態で器用にのび太のランドセルを奪い取るという芸当まで可能なのだ。後にドラえもんが改造することで喋ることも出来るようになるのだが、この時点では純粋に20世紀日本製という設定にも関わらずだ。スネ夫の従兄凄過ぎなんてものじゃない。2025年においてもオーバーテクノロジーの域だ。
話を戻すが、ドラえもんに泣きついたのび太だったが無理と撥ね付けられてしまう。ドラえもんは北極へ行ってしまうのだが、さすがに自分が悪かったと感じたのび太はドラえもんを追いかけて北極へと向かう。そこでボウリングの玉を見つけたと思ったのび太だったが、なんと上空からロボットの足らしきものが落ちて来る。それを持ち帰ったのび太は、次から次へと送り込まれるロボットの部品を組み立てて行くことにする。しかし、あまりのサイズ感に家では無理となり、ドラえもんがおざしきつり堀に逆世界入りこみオイルを垂らしたことで作った鏡面世界で作成することなった。
完成した巨大ロボットはザンダクロスと命名されるも、操縦が出来ないためドラえもんが取り寄せた制御コンピューターを組み込み、コントローラーを握った状態で命令するだけで動かせる仕様になって完成する。実は操縦系統である部分はボウリングの玉のようなものであり、のび太のママによって物置に片付けられてしまっていたのだった。しずかちゃんも呼んで鏡面世界で遊んでいたのび太とドラえもんだったが、しずかちゃんが操縦席でふと押したボタンによってビームが発射され、ビルが破壊されてしまう。恐ろしくなった3人はロボットのことを他言無用として鏡面世界に封印することにした。
しかし、のび太の元にザンダクロスを探すリルルが現れる。うっかり口を滑らせたのび太によってリルルにおざしきつり堀ごと貸し出すことになってしまう。その後、流星が裏山に落ちる様子を見たのび太は落ちた先におざしきつり堀があることを発見する。なんと流星と思われたものは地球侵略、地球人の奴隷化を目論む鉄人兵団の兵隊達だったのである。のび太の様子がおかしいことに気づいたドラえもんと共にリルルの意図を知ったことで二人は慌てるが、リルルに見つかってしまい、捕まりそうになる。間一髪のところでおざしきつり堀から現実世界に戻って来たが、無理にザンダクロスで入ろうとした結果おざしきつり堀が破壊されてしまい、鏡面世界への入り口は閉ざされることとなった。
地球侵略は失敗だと安心したのも束の間、物置に押し込められていた電子コンピューターであるジュドから鉄人兵団の本隊が地球に迫っていることを聞かされる。地球のピンチをなんとか大人に知らせようとするのび太とドラえもんだが、当然相手にされず、途方に暮れる。しかし、信じてくれたスネ夫とジャイアンを伴い、再度鏡面世界へと向かうことにする。ここで鏡面世界への入り口をしずかちゃんの家のお風呂にするのはご愛嬌。
また、ジュドを改造して、こちらの味方にしてしまうシーンもあるのだが、大人になって見るとやっていることが割と酷い。問答無用に寝返りをさせているのだ。リルルに対してはそんなことはしていないだけに、対比するとなおもやっとするシーンである。鏡面世界では街中に散らばっていたロボットを制圧しつつ、鉄人兵団に対する備えをしていくこととなる。しずかちゃんも遅れて鏡面世界にやって来るが、そこで大爆発に巻き込まれて倒れていたリルルを発見する。そこでリルルは実はロボットであると気づく。正体を知られたと知ったリルルが襲い掛かって来るが、ミクロスの助けによって間一髪のところで助かる。
ドラえもん達と合流したしずかちゃんは4人の反対を押し切り、リルルを治療することを選択する。目を覚ましたリルルによって鉄人兵団の故郷であるメカトピアの歴史の話を聞いたしずかちゃんは人間の歴史と変わらないと発言する。何しろロボットなのに貴族階級と奴隷階級に分かれていたというのだ。近年になってロボットは皆平等だから、奴隷階級の代わりに人間を連れて来て奴隷にしようというトンデモ案が通ってしまったとのことだ。そもそも人間はダメだと見捨てた神様によって作られたはずのロボットの世界が、結局やっていることは人間と同じ歴史を辿っているというのはなんという皮肉だろうか。むしろ他星に侵略して奴隷を連れて来るとか、人間以上に酷い。
湖を鏡面世界の入り口にすることで、鏡面世界で暴れ回らせるという作戦を敢行する。ザンダクロスの誘導によって次から次へと鉄人兵団が鏡面世界に誘い込まれ、目論見通りに鉄人兵団は世界中へと散らばって行く。予めドラえもんが熱や光も跳ね返す改良型山びこ山をあちこちに設置していたことで、一定の反撃があったことからこの細工はバレなかったものの、宇宙まで出たロボットによって日本列島が反転していることに気づかれてしまう。
一方リルルはコッソリと逃げ出し、のび太と1対1で対峙する。リルルにショックガンの銃口を向けたのび太だったが、撃てなかったことで逆に意気地なしとリルルに撃たれて気絶してしまう。司令部に着いたリルルはしずかちゃんやのび太と接したことで考えが変わっており、奴隷狩りの中止を進言した結果、捕縛されてしまう。すぐにドラえもん達に助けられたが、祖国は裏切れないということでスモールライトで小さくして鳥籠に閉じ込められることとなった。
湖に戻って来た鉄人兵団とドラえもん達の戦いが始まり、ザンダクロスも使用した決死の戦いを繰り広げる。しかし、圧倒的物量によって追い込まれてしまう。ザンダクロスほどの超戦力をもってしても、数の優位は動かせなかった。偉い人も言っている「戦いは数だよ兄貴」と。一方、しずかちゃんはミクロスの言葉から神様に会いに行こうと思い立つ。リルルも連れて、タイムマシンで3万年前のメカトピアへ向かう。そこで神様とされていたメカトピアの祖先、アムとイムを作った科学者に出会い、3万年後のことを説明する。驚いた科学者は思いやる心をアムとイムに植え付けることでロボットの未来を変えようとするが、寿命の近づいていた科学者は倒れてしまう。
そこでリルルが科学者に代わって操作することになるのだが、このことによって未来が変わり、自分の存在が消えると分かっていてもリルルは操作を行う。ドラえもん達がもうダメだと思ったところで鉄人兵団が消え去る。そしてリルルもしずかちゃんの目の前で消えてしまう。だが、その後現実世界に戻って来たのび太が空を飛ぶリルルを発見するというところで物語は終わる。人とロボットの間に友情は成立するのか、人の思いをロボットは汲み取ってくれるのかなど見どころは多い。
ちなみにザンダクロスだが、Ζガンダムに登場する百式を参考にデザインされているらしい。個人的にイデオンに似てるなぁとか思っていたのだが、確かに全体像を見比べてみるとフレキシブル・バインダーなどそっくりである。ちなみにこの部分は太陽光パネルらしい。まさかの太陽光エネルギーで稼働しているようだ。
わたしが不思議
2025年1月24年、Amazonプライムにて視聴。
ゲストヒロインとメカが秀逸な大長編映画第7弾。
本作からのび太の「ドラえも〜ん」コールからのOP開始が定番化した。
魔界大冒険の美夜子さんと双璧をなすだろう人気ゲストキャラリルル、Zガンダムの百式をモデルにした事でも有名なザンダクロスが登場。
久しぶりに見て改めて思ったけど作業用ロボのはずなのにザンダクロスのデザインがやたらヒロイックすぎる、これががメカトピアデザインセンスなのか?あと元敵側のメカだったとはいえ喋った時のガラの悪さにびっくり。
リルルはミステリアスな雰囲気や結末含めドラえもんキャラとしては中々異質、やたら肌の露出も多く人気出そうな理由はすごく納得。
作中でのしずかちゃんとの関係が印象的なのでラストはのび太じゃなくてしずかちゃんに会いに行って欲しかった。
にしても純粋に地球侵略に来た大兵団を迎え撃つ覚悟する一同も手玉にとるドラえもんの道具もかなりヤバい。
最後にしずかちゃんを危険に巻き込みたく無い!と黙って戦いに向かう展開はよかったのだけど無断でお風呂を鏡世界の入口にして放置は流石に鬼畜だと思った。
ときどき理屈に合わないことをするのが人間なのよ
ドラえもん映画をひたすらマラソンし続けているが、本作以上のものが出てくる気がしない。名作と呼ぶに相応しい一作だ。
「逆世界入りこみオイル」と「おざしきつりぼり」の合わせ技によって開陳される鏡面世界の不気味さといい、ロボットがパーツ単位で野比家に転送されてくるという物語の盛り上げ方といい、リルルとしずかを軸としたヒューマニズムといいどこを取っても白眉の出来だ。
スネ夫の従兄弟が作ったロボットの玩具を羨ましがったのび太は南極に落ちていたロボットの脚部のようなものをドラえもんからの贈り物と思い喜ぶが、ドラえもんは「知らない」と首を傾げる。
それはそうと次々に転送されてくるロボットのパーツを部屋に置いておくわけにもいかず、ドラえもんは「おざしきつりぼり」に「逆世界入りこみオイル」を垂らすことで無人の鏡面世界を作り出し、そこでロボットを組み立てる。
欠損していた頭脳パーツを未来デパートで購入したもので補填するや否や、のび太の司令通りに動き出す巨大ロボット、名付けてザンダクロス。のび太はザンダクロスの勇姿を見せつけるべくしずかにもザンダクロスを操縦させるが、謎のボタンを押したところミサイルが発射され、ビルが粉々に砕け散る。3人はザンダクロスが玩具ではなくれっきとした破壊兵器であることを思い知らされ、ザンダクロスの存在を口外せぬよう決意する。
しかし数日後、のび太のもとにリルルと名乗る謎の少女が現れる。ザンダクロスが自分の持ち主だという彼女にのび太はおざしきつりぼりを貸し出すのだが、それによって事態は急変する。
その後、のび太とドラえもんは再び鏡面世界に入るのだが、そこには大量のロボット兵とその基地が造設されていた。リルルは地球人捕獲作戦を遂行すべくロボットの惑星から送り込まれた指揮官だったのだ。リルルは鏡面世界にやってきたのび太とドラえもんを発見するなりザンダクロスで彼らを追うが、その際無理やりおざしきつりぼりから出ようとしたせいで次元震による大爆発が起きる。
なんであれロボットたちを鏡面世界に閉じ込めることができこれにて一件落着…と思いきやそうはいかない。欠損していたはずのロボットの頭脳パーツはまだ現実世界にあった。南極で脚部パーツを拾った際についてきた鉄球のようなものが実は頭脳パーツだったのだ。
頭脳パーツ曰く、既にロボット惑星・メカトピアから地球に向けて大量の鉄人兵団が地球に向けて発進したという。ドラえもんたちは図らずも地球防衛の重大任務を果たすこととなってしまった。
他方しずかは次元震によって気絶したリルルを偶然発見し、自宅で匿う。彼女の傷口から覗く精密機器を見てしずかはリルルがロボットであることを知る。目覚めたリルルは「なぜ敵である自分を助けるのか」と憤慨するが、しずかは微笑みながら答える。「ときどき理屈に合わないことをするのが人間なのよ」。
しずかの優しさに触れたものの、任務遂行のためしずか宅から逃げ出すリルル。すると今度は銃を持ったのび太に出会う。そこでリルルは笑顔を浮かべる。まるで自分自身を罰してくれる誰かの存在を待っていたかのように。しかしのび太は撃てない。リルルは表情を曇らせその場を去る。この一連のシークエンスの緊張感は本作の中でもきわめて印象的だ。リルルの揺れる心を表情の機微によって巧みに表現している。
鏡面世界の基地に着いたリルルは本国の司令部に地球人捕獲作戦の中止を要請するが聞き入れられず、逆に基地内に幽閉されてしまう。ほどなくドラえもんたちに救出された彼女は「私を閉じ込めて」と懇願し、しずか宅に待機することとなる。
いよいよ地球に迫る鉄人兵団。彼らの攻撃が現実世界に及ばぬよう、ドラえもんたちは山の中の湖面に逆世界入りこみオイルを垂らし、そこへ鉄人兵団を誘導する。全てを鏡面世界の中だけで完結させようという背水の陣だ。
鏡面世界の中で決死の奮闘を続けるドラえもん、のび太、スネ夫、ジャイアン。しかし多勢に無勢。ドラえもんたちは窮地に陥る。
一方でしずかとリルルはとある作戦を思いつく。それはタイムマシンで過去に遡り、メカトピア最初のロボット・アムとイムを作り出した博士に善の心をプログラムするよう懇願することだった。
博士は未来の惨状を聞き入れるや否や、アムとイムに善の心をプログラムする。しかしそれによって歴史改変が起こり、ドラえもんたちを追い詰めていた鉄人兵団は霧のように消える。しかし同時にリルルの存在もまた抹消されてしまうのだった。
戦争が終結し、歓喜するドラえもんたち。そこへしずかが合流する。4人の笑顔とは対照的に、しずかだけが寂しげな表情を浮かべ遠くを見つめていた。
あらすじだけでもこれだけ長くなるような込み入った脚本にもかかわらず、何が起きているのかは誰でも容易に理解できる作りになっているあたり芝山努の力量が窺い知れる。
ドラえもん映画の弱点といえばフリの巧さに対するオチの弱さだが、本作は抜け目がなかった。ラストシーンのしずかの表情が本作の勧善懲悪に留まらない射程の広さを雄弁に物語っているだろう。それにしてもしずかは前作『宇宙小戦争』と本作で株を上げまくったのではないかと思う。
勧善懲悪からの脱却という点に関しては本作以降も秀逸な作品が多い(『雲の王国』『創世日記』など)が、その先鞭をつけたのは明らかに本作であることに疑いの余地はない。しかもそれをあくまで「小児映画」「教育映画」のフォーマットで実現してしまうのだからすごい。
心のないロボットたちとの対比としてドラえもん陣営につくロボット玩具・ミクロスの存在も大きい。『海底鬼岩城』のバギーを彷彿とさせるほどの人間臭さ、コメディリリーフぶりが暗澹とした物語世界にいい塩梅で光をもたらしていた。
スケールの大きな話を日常感覚に落とし込む格好よさ
数多の名作を輩出した映画ドラえもんシリーズですが、個人的に強いて1番を挙げるならコレ。
当時の流行や古今東西の創作物から引用してきたモチーフを、いつものドラえもん世界に混ぜ込んで再構築が大長編の基本的な手法ですが、今回は巨大ロボットに謎の美少女、無人の鏡面世界に創世記や創造論、人間の愚かな歴史というモチーフに異種族間の立場を越えた友情、思いやりの心というテーマを人類の命運をかけ戦ういつものメンツを追いながら見事に結実させています。
本当に色々な要素が混ざっているのですが、それが自然と馴染んでしまうドラえもんという作品の懐の深さに感心し、なによりこれらが約90分という尺に納まっているという密度の濃さ!
開始からラストまで本当にテンポよく進み、ギャグとシリアスのメリハリも素晴らしい。その中でキャラたちの細かい掛け合いがまたいいんですよね。本当にイキイキしてみえる。
これは原作やTVシリーズで散々積み上げてきたノウハウの賜物でしょうが、それをさらりと実践できてしまう手腕に感動です。
藤子F先生は自身のSF作品を「少しふしぎ」の事と言ったそうですが、本作でも日常のなかに非日常が入り込む独特の面白さは健在です。
庭で巨大ロボットを組み立てようとするのび太に『ママが洗濯物干せないって怒るぞ』とたしなめるドラえもん。
いよいよ大兵団との決戦を前に『結果は見えてるよ!』と悲観的なスネ夫に対し『わかる。0点とるとわかってて受けるテストの様だ』とつぶやくのび太。
子供たちが人類の命運をかけて戦っている最中に、何も知らないママはのび太の部屋で掃除機をかけており、それを横目に人類を救うためタイムマシーンに乗り込むしずかちゃん。(クライマックスの流れでこのシーンを入れる余裕に痺れます!)
などなど、スケールの大きな話をとても身近な日常的感覚の中に落とし込んでいく姿勢が最高に格好いいんですよね。
あくまでもドラえもんというベースがある事が前提ですし、強引だったりご都合主義的な部分もありますが、それを差し引いても名作です。
THEドラえもん
とてもとても大好きで素敵なお話、いつみても泣いてしまいます
しずかちゃんとリルルの、人と機械の垣根を超えた友情を描いた素晴らしい映画。
大人になって見返しても泣いてしまいます。
エンディング曲の「わたしが不思議」も泣いてしまいます。
下記のセリフも涙を誘われます…、
"ときどき理屈に合わないことをするのが人間なのよ"
"僕、僕も、涙が出る装置が、ほしい"
思いやりの心が奇跡を呼んだ!
"ドラえもん(映画)" シリーズ第7作。
Amazon Prime Videoで鑑賞。
原作は未読、フィルムコミックは既読です。
のび太が北極で偶然拾った物体は、なんと巨大ロボットの部品だった。なんともワクワクする導入から始まる本作は子供向けにしては少々ハードな展開を見せ、ドラえもんやのび太たちが敗北確実、絶体絶命の危機に陥ってしまうのがミソ。
ドラえもんたちの危機を救い奇跡を起こしたのは、他者を思いやる美しき心。メカトピアの送り込んだリルルが、しずかちゃんとの交流を通して学んだ感情が、地球だけではなく、メカトピアの運命をも救うラストは涙無しには観られない。
人類が文明を発展させて来た歴史の裏でどこかに置き忘れてしまったのかもしれない心の有り様に考えさせられました。今こそ世界には思いやりが必要なんじゃないかな、と…
※修正(2023/08/01)
映画ドラえもんの中でトップクラスで面白い
Amazonプライムで一挙放送やってるから順に観てるけど、これはめちめちゃ面白いね。
まず、ヒロインのリルルがめっちゃ魅力的だわ。可愛いし
この映画の主役になってて、役割もちゃんとしてる。声優さんも上手。
ストーリーも紆余曲折あるし、ワクワク感とかリルルの成長する過程とか、見所が随所にあって素晴らしい。
飽きずに見れる。
映像はやっぱ昔の映画だから汚いけどね、でも内容は本当によく考えられてると思う。
この映画のいい所はドラえもんが道具で
全部解決しない所もいいね。
しずかちゃんとリルルが主役みたいな映画だけど、ちゃんとキャラが皆立ってて面白い。しずかちゃんが主役で全然いい。
星4.5なのはやっぱり矛盾はあるからかな
湖のオイル取り除くことはできなかったの?とか、しずかちゃんの家のお風呂勝手に使うのってどうなのとかねw
まーでもそこをつっこんだとしても名作だと思うわ。
のび太の恐竜2006も観たけど、マジで比べ物にならないくらいこっちの方が面白いね
映像の汚さ差し引いたとしても。
世代交代したドラえもんが悪いとは言わない。しずかちゃんめっちゃ可愛いくなってるしw
でも、ドラえもんとしての面白いさは断然こっちの方が面白いわ。
まだ新しいドラえもん映画恐竜しか観てないけど、全部あんなんだったら嫌だなーと思いつつこのレビューは終わり。
いい映画でした。
作品性はシリーズ中でもずば抜けている
やはり1本あげるとなると、これになりそう。全作見をしてもやはり動かず。
ディティールを見ると粗かったりするし、物語の運びに幼稚なところもあるが、本作でしか感じられないピュアな切実さがある。ドラえもんにわざわざ求めない要素かもしれないけど、リルルというヒロイン像はドラえもん長編でなければ描けない存在だったとも思う。
また、本作はみんなの言動も他作にはないくらい芯を突くものが多い。たとえばのび太がリルルを撃とうとして撃てないシーン。ジャイアンやスネ夫がリルルを信用できない、と言い張るシーンもある意味らしくて良い。しずかちゃんとリルルの言い争いもそう。全キャラがとても生き生きしている。
そしてラストの展開は、ドラえもん映画の枠を越えて賞賛されるべきだと思う。非常にざっくりな演出が勿体ないけど、リルルが、生まれ変わりたい、と思い自ら操作、天使になる、という流れは何度見ても胸を打つものがある。しずかちゃんの号泣は全作中これがマックスだろう。
まあ、興収みてもそうでもなかったり、いまひとつな評価も実はわかる。これ、内容が完全に男の子寄りだし、家族向けにはちょっとハード。間口が狭いのだ。
でも、その作品性はシリーズ中でもずば抜けていると思う。
ロボット世界の文明で貧富の差が起こり奴隷制度がつくられてしまうもロ...
ロボット世界の文明で貧富の差が起こり奴隷制度がつくられてしまうもロボットは皆平等という戦いが起こり奴隷制度が廃止になる。
かわりに地球人を奴隷にして使おうとする。その人間狩りのための地球侵略をのび太達が止めたというとてつもないお話。この設定だけでもかなりイケてる。
しずかちゃんのひみつ道具への理解と使いこなしの上手さが地球を救う。
リルルが人間への理解を深めて、最後は人間の味方をするという行為に泣ける。尊いという言葉をまだ知らなかったとしても、しずかちゃんを見れば理解できると思う。凄い作品。
神がロボットを創造した!
しずかちゃんの大金星
戦隊ロボットブームに乗じて作られたかのような作品だが、基本的な構想の中には手塚治虫的SFストーリーが存在した。最初、青い球体はボウリングのボールかと思ったのに、巨大ロボットを操り、部品を呼び寄せるためのマシンだったのだ。
鏡面世界は一種のパラレルワールドになっていて、そこの風景は現実世界とそっくりな建物があるのだが、文字は反転していて人間は存在していない世界。ロボットを探しにやってきた不思議少女リルルが現れ、留守の間にオイルを塗った“お座敷つりぼり”を盗まれてしまう。鏡面世界はどこの鏡からも行けるわけではなく、ドラえもんの道具を使わないと同じ場所へは行けないようだ。
“ザンダクロス”と名付けた巨大ロボットは強力な兵器を搭載し、パラレルワールドではあるがビル群を破壊する恐ろしいもの。しずかちゃんが思わずひきつった顔を見せるが、破壊兵器の恐怖を如実に表現できていたように思う。地球よりも文明の発達したメカトピアという星では人間に失望した科学者=神がロボットの国を創造しようと“アムとイム”を作り、人間と同じようにロボットが進化した国となったが、奴隷制が廃止となり、ロボット奴隷の代わりに人間を奴隷にしようと地球侵略を企んでいたのだ。
ロボットも人間と同じ過ちを繰り返している世界観。などと考えてる暇もなく、彼らは地球に鉄人兵団を送り込もうとした矢先だったのだ。機転を利かせたドラえもんは湖に張った鏡面に誘導させ、人間のいないパラレルワールドで一人相撲を取らせようという寸法だ。こうして上手くいくかと思っていたが、やがてメカトピア兵団は人間のいないことに気づき、湖めがけて兵力を集め、ドラえもんたちと局地戦争を仕掛けてくる・・・
傷ついたロボット少女リルルを無償の愛で看病するしずか。彼女を指令本部まで行かせてしまうと鏡面世界の秘密がバレ、現実世界へとなだれこむ恐れすらあるのだ。私は敵なのよ。なぜ助けるの?というリルルの言葉にも動ぜず、人間の心の複雑さを思いもよらず伝えたしずかだったのだ。
最終的にはしずかとリルルが神様に会いに行くという奇想天外な発想が功を奏すのだが、鏡、どこでもドア、引き出しのタイムマシンなどを駆使し、ワープを繰り返して3万年前のメカトピアへ向かうシークエンスは感動的。そして“アムとイム”に「人を思いやる気持ち」を注入しようとするのですが、自分が消え去ることも覚悟の上でリルルが最後の仕上げをするところに、しずかちゃんと一緒に泣いてしまいそうになるのです。
新ドラえもんのリメイクでは青い球体がピッポというヒヨコロボットになるのですが、このオリジナルには残念ながらいません。しずかちゃんのヌードはないけど、リルルのヌードあり。
大人になっても見られるドラ映画筆頭
鏡面世界で自分の思うままの世界を想像させる藤子不二雄風SF感
ロボットたちと戦いを繰り広げる普通のSF感
うまく馴染んでます。
そして、ヒロインの存在。
これが一番だと思う。
ドラ映画の中でも最高のヒロイン。リルル
お涙頂戴じゃねえよ過程がしっかりしてりゃあね
度肝を抜かれたのがのび太がリルルに銃を向けるところのリルルの表情、最高。
リルルはのび太が銃を向けるという行為をしてくれたことがうれしかったのび太に殺されたかった
まさかドラ映画で鳥肌が立つとは思わなかった
消滅シーンはいわずもがな、EDでスネ夫が涙腺崩壊させる発言をぽツンと言い放つところがこの映画の恐ろしいところ
ここであっさり言わせる演出も演技もすごい
後半は終始涙腺を爆撃してきやがる
空を写しながらの演出も感動を誘うし…
感動系の傑作です。
ドラえもん映画の中では最高傑作
ドラえもん映画は数多く観てきましたが、本作は最高傑作だと思います。
そんな世界があったら楽しいだろうなという設定と、魅力的な劇場版オリジナルキャラ、緊張感と悲壮感漂う最終決戦と感動的な結末。
あらゆる魅力的な要素が高い次元で詰まっていて、しかもその要素をテンポ良く繰り出すので中だるみが一切ありません。
序盤も結末も合格点なんだけどその間が冗長でだれるんだよなぁ……という映画が少なくないのを鑑みれば、本作は非常に良く出来ています。
まずぐっと来るのが鏡の世界です。
左右反転している以外は現実世界と同じで、人はいないのでどんなに暴れても壊しても無問題。
正にワールドイズマイン状態であり、この世界観に一気に引き込まれます。
そんな世界でガンダムチックな巨大ロボを操ったり、ご近所を気にせずバーベキューをしたり、子供の頃に抱く夢の一つがそこにありました。
次に、謎の美少女リルル。
リルルと静香ちゃんの心の交流とその果てにある結末は今なお色あせることのない感動があります。
今作では一応ロボットが敵ということになってますが、ただ悪いやつを倒してはい終わり、じゃないところが良いんですよね。
そして、個人的に一番好きなのが最終決戦。
最終防衛ラインを護るべく、武器を手に大軍と対峙するいつもの仲間たち。
ドラえもん映画にしては珍しく、本作の最終決戦は戦争ものみたいなんですよね。
私自身そういうのが好きなので本当にわくわくしました。
最後に、エピローグもまた良い。
何のために戦ったのか?
何のための犠牲だったのか?
その答えを示してくれる理想的なエピローグでした。
以上のとおり、本作は竜頭のまま最後まで突っ切った傑作です。
数あるドラえもん映画の中で一本だけ選べと言われれば、迷いなく本作を選びます。
さすがに名作か。
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