光の雨

劇場公開日:

解説

連合赤軍事件の映画化に挑む、スタッフとキャストたちの姿を描いた青春群像劇。監督は「大いなる完」の高橋伴明。立松和平の同名小説を下敷きに、『江戸むらさき特急』の青島武が脚本を執筆。撮影を「降霊」の柴主高秀が担当している。出演は、「アイ・ラヴ・フレンズ」の萩原聖人、「告別」の裕木奈江、「GO」の山本太郎、「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」の池内万作、「GO」の大杉漣ら。本誌第75回日本映画ベスト・テン第9位、第14回東京国際映画祭ニッポン・シネマ・ナウ部門出品、芸術文化振興基金助成事業作品。一部βカムからのキネコ。

2001年製作/130分/日本
配給:シネカノン
劇場公開日:2001年12月8日

ストーリー

CMディレクター・樽見の初監督作、映画『光の雨』のメイキングを担当することになった若手映画監督・阿南。彼はキャスティングされた若手俳優たちにインタビューを試みるが、彼らは映画の中で描かれようとしている30年前に事件を引き起こした同年代の若者の心理に、戸惑いを隠しきれない。30年前の事件、それは、革命共闘が武力闘争を押し進めようとして、赤色パルチザンと統一党連合パルチザンを結成したことから、総括援助の名の下に行われた同志によるリンチ殺人のことだ。スタジオでの撮影を終え、雪山のロケに出発する樽見組。ところが、その途中で監督が蒸発してしまい、撮影は中断を余儀なくされてしまう。その後、樽見と秘かに接触を試みた阿南は、彼が学生運動から逃げ出した負い目を今も引きずっていることを知る。そして、「『光の雨』を撮る資格が自分にはない」と呟き、カット割りがされた台本を置いて再び消えた樽見に代わってメガホンを取ることを決意した彼は、無事、映画を完成させるのであった。

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映画レビュー

3.0裕木奈江と山本太郎のメッセージ

2018年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 若松孝二監督作品『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』を観た衝撃よりも、オブラートに包まれていたせいで何だか落ち着いた雰囲気に・・・これもメイキング映像風のドキュメンタリーをも織り交ぜてあるおかげか?ドキュメンタリーといっても、これも映画の一部であり、どこまでが演技なのかわからなくなるような作りです。  メイキング映像監督は萩原演ずる阿南。撮影監督はCMディレクターだった樽見省吾(大杉漣)であり、この映画が初監督という設定。順調に進んでいたロケも途中で樽見が失踪してしまい、急きょ阿南が監督を引き継ぐことになった。  若松孝二版に比べると悲壮感とか虚無感などは感じられないが、当時の事件を知らない若者たちと比較したり、彼らが事件当事者を理解しようと努力したり、さらには徐々に自分の役柄に感情移入してしまったりする姿が描かれている。あさま山荘に立て篭もる事件に関してはほとんど描かれていないものの、観客に一緒に考えてもらおうとしている姿勢は評価できるところだ。一番良かったのはエンディングに流れる裕木奈江と山本太郎のメッセージかも。 ヌード:川越美和

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kossy

4.0総括という名の・・・

2010年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

難しい

立松和平さんの原作を映画化。 連合赤軍事件をモチーフにした作品で 総括という名の暴力。 同テーマを扱った映画の中ではまだ優しいかも しれないが、はじめてみたときの印象は いまも残ってます。

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のーまん