映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲のレビュー・感想・評価
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大人は大人でいるしかないのか。
大人とは無条件に尊敬されるものではない。
大人とは。
人は何かを失った時に、何かを得て、その得たものさえあれば、失わなかったのにと後悔する。
大人の共通点は誰しもが子ども時代を経てたどり着いたということだろう。大人は子ども心を眠らせている。そうでないと生きていけない社会や現実があるからだろう。
子どもっぽさは失いたくないと思った。しかし、大人が大人であることを放棄すれば、子どもは一切育たない。
大人へと向かう過程で、いくつもの大切なものを失った、と同時に得た。失わないと、得ないと、大人になれないからだ。大切なものを失っていない大人になりたいと思った。
大人。子ども心を思い出した大人と極めて純度の高いしんのすけという子どもとの対立構造がたまらなくよかった。
そして、ラスト近くのタワーを登るシーン。ひたすら、しんのすけが走るシーン。無言のシーン。荒れた作画のこのシーンは、アニメ界にとって、歴史に残る名シーンだろう。
観て損はない名作
すごすぎる
公開当時映画秘宝の年間ベストテンで第一位だったけどまったくノーチェックで、慌ててレンタルで見たらすごくて驚いた。その次の『アッパレ戦国大合戦』は見に行った。こちらもすごく面白かった。
5年前に長男と一緒に見ようとしたら、付き合ってもらえず一人で見て、今回は4歳の娘と一緒に見る。すると、やっぱり素晴らしい。特に60年代~70年代の昭和は、昔から憧れている世界で、商店街や和式のアパートが大好きだ。数年前まで中野や高田馬場に4畳半の風呂なしトイレ共同アパートを借りていたほど好きで、お金を節約する意味もあるけど、それ以上に昭和ノスタルジーに浸っていたのだ。今でも思い返すと胸が締め付けられるような気持ちがあるのだけど、その当時もう中年だったため、20代でそんな暮らしをしたかった。20代の時は下北沢で風呂なしアパートだったけど6畳二間キッチントイレ付きの物件で楽しく暮らしていた。
敵のケンとチャコのたたずまいがすごくいい。チャコは若い時の原田美枝子の雰囲気だ。イエスタデイワンスモアの洗脳を解く方法がひろしのくさい足。
ノスタルジーに癒されたい気持ちと子どもの未来を担う自負、どちらも本当の気持ちで心に刺さる。DVDを返す前にもう一回見よう。
(追記)
ケンとチャコのたたずまいが素敵で、ずっと考えている。彼らはしんちゃんたち野原一家に計画を阻まれて敗北するのだけど、60~70年代の若者を象徴する立場として勝利はあり得なかった。敗北しながらも甘美なものに陶酔しているようだ。負けて初めて完成するものを目指していたようでもある。
ラストの感動
大好きな作品
感動
クレヨンしんちゃんの映画は感動するイメージあるけど、確かにそう。
これは大人は見て、ジーンとするんじゃないかな?泣きはしなかったけど。
ひろしが戻ったところ切なかった。
あと…
「大人になりたい。お姉さんみたいな人とお付き合いしたいから!」
「ずるいぞ!バンバンジージャンプ!」
⬆真面目な言葉をしんちゃんらしく表現されてる所がまた良い☆
もちろん、しんちゃんらしく笑うところもたくさんあり。
みさえのおケツのとことバスの運転のとこ笑いました。
過去に囚われちゃいけない
エモーショナルになる。
歴史に残る大傑作
この映画ほど明日からまた生きて行く力をもらえる映画はないと思う。
確かに過去っていうのは永遠に変わることなく自分の中にあり続けてくれるし、受け入れがたい現実に直面した時はその安心感に身を委ねたくなることもあると思う。でも結局どんなに素晴らしい過去の思い出があったとしても、それは今日々の中にある小さな幸せとか、未来に向けて抱くささやかな希望に比べたら取るに足らないものであって、そういったものこそが自分が生き続ける上で本当の幸せを与えてくれるものであるという、人が生きる上で最も根源的で前向きなメッセージをこの映画は含んでいると思う。
さりげないのに示唆に富んだセリフが多くて、特にラストしんちゃんが言う『ずるいぞ!』はまさしく作り手から受け手へのメッセージ。
人生を通して見続けたい大傑作!
日本アニメの最高傑作
いや、
日本映画最高傑作と言っても過言ではない。
2001年、20世紀から21世紀に移り変わった
年に作られた作品。
「現在」や「未来」への不安から
誰もが少しは感じるであろう
「あのころは良かった」
そんなノルタルジーを
上手く落とし込んである。
・・・とここまでは
「三丁目の夕日」などと変わらないが
それだけでは終わらない。
ひとつの家族により
この映画は
「懐かしい過去」を胸にしまい、
「愛おしい未来」へ突き進む。
アンチノスタルジーに向かうのだ!
しかもその表現が
未来の象徴である子供=しんのすけが
階段をひたすら駆け上がり
それを家族が自らを犠牲にして
支えるというもの。。。
泣かない訳にはいかないだろう!
また、他のクレしん映画の
いわゆる泣ける傑作との
大きな違いは
誰も死なないこと。
キャラが死んだりいなくなって
感動してしまうのは仕方ないが
誰も死なせずに
階段をのぼるだけで
ここまで泣かすのは本当に凄い。
可能ならば★6つあげたいこの映画、
私の人生においても最高傑作である。
本当に・・「ズルいゾ」
すっごい不思議な映画
奇跡のような名作が生まれた!
小さい頃「クレヨンしんちゃん」が好きでずっと見ていたが、いつの頃からか興味が無くなり全く見なくなった。
それから何年か経ち、「クレヨンしんちゃん」好きの友達に勧められ、たまたま本作を見た。
それからまたしばらく「クレヨンしんちゃん」がマイブームとなり、2004年から2010年まで劇場でも見た。(今はまたちょっと鎮火したが)
「クレヨンしんちゃん」の映画ももう20本を数えるが、この「オトナ帝国」を超えるモノは出ないだろう。
大感動(泣)!!
名シーンや名セリフが本当に心に残る。
名シーンは何と言っても、ひろしの記憶が戻るシーン。
しんのすけに自分の靴の匂いをかがされ、これまでの自分の人生を思い出す。
秋田の田舎の少年時代〜上京〜つらいサラリーマン生活〜みさえとの出会い〜結婚して、しんのすけが生まれ、マイホーム購入〜仕事でヘトヘトになって帰っても明るく出迎えてくれる家族〜家族で里帰り…
「父ちゃん、オラが分かる?」と、しんのすけ。
「ああ…」と、ひろしは泣きながら愛する我が子を抱きしめる。
もう号泣!
しんのすけが東京タワーを全力疾走するシーンも胸打たれる。
名セリフは、敵役ケンちゃんの「21世紀の日本は、汚い金と燃えないゴミで溢れ返っている」というセリフ。
今の日本をズバッと風刺し、子供向けのアニメとは思えないドライなセリフで印象的。
ひろしがチャコちゃんに家族の温もりを訴えるセリフもイイ。
感動シーンばかりではなく、「クレヨンしんちゃん」らしいおバカなギャグも健在。
そのバランスが絶妙!
原恵一監督の手によって、奇跡のような名作が生まれた。
音響もすごい。
笑いのツボと涙腺を刺激しまくってくる
劇場版「クレしん」シリーズは、子どもよりも大人の涙腺を刺激してくる。
ストーリーの設定自体かなり大人向けで、「これで子ども分かるのかな」と心配になるくらい。
現実に疲れた大人が童心に返る、なんて生やさしいストーリーではない。
要所要所に仕掛けられた笑いは、たぶんそれをフォローするもの。
劇場版「クレしん」は、笑えて泣ける王道エンタメの新規格!
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