老人Z

劇場公開日:

解説

大友克洋原作・脚本・メカニックデザイン、江口寿史がキャラクターデザインを担当。SFアクション・アニメ。監督はオムニバス・アニメ「ロボット・カーニバル」の一話を担当した北久保弘之。

1991年製作/80分/日本
配給:バビット
劇場公開日:1991年9月14日

ストーリー

寝たきり老人を乗せた自動看護ベッドが、変形しながら勝手に動きだし、軍事用に開発されたロボットとはげしい戦いを繰り広げる。

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映画レビュー

4.0おじいちゃんに優しい世界

2024年11月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

ハリウッドなどでのAIの関係の作品だと、その多くが人に害をなす「敵」として登場する。もしくは、人間になりたがるAIだ。
AIがAIとしてそのまま存在し人間と友好的な関係を築く物語を紡げない。
その点において日本の場合だけ少し違う。キリスト教的考え方と付喪神的考え方の違いだろう。
そこから始まり、鉄腕アトムやドラえもんを経て、AIは基本的に人間の友であり、AIはAIとしての自覚を持ち存在するのが日本だ。

この作品はAIが暴走する物語だ。
しかしハリウッドのように人間を滅しようとするわけではない。
そして何より、本作に登場するキャラクターの多くが、AIに芽生えた自我に対して「個人」として接しようとしているところが興味深い。(個人として扱うに足る仕掛けはされているのだが)

この、実は割と不自然と言える事態に対して、観ている多くの日本人は違和感を感じないだろう。
高齢化社会、老人介護と、現代がまさに直面している問題を隠れ蓑にしているせいもあるだろうが、自然と受け入れられる土壌が観る側にあることは驚くべきことだと思う。

SF作品が好きで、洋画を多く観る身からすると、AIの扱いに関してだけは日本のアニメーションが最も進んでいると感じずにはいられない。
それはもしかしたら自分が付喪神的考え方からきている人間だからかもしれないが。

「AKIRA」と「攻殻機動隊」を混ぜてスパイスに少し「パプリカ」。それを「うる星やつら」のノリで、といった作品で、中々面白く観ることができた。

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つとみ

4.5空いた口が塞がらないとはまさにこのこと…!! なんという隠れた名作...

2024年8月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

空いた口が塞がらないとはまさにこのこと…!!
なんという隠れた名作でございましょうか…!
AKIRAは大好きってほどでもないですが、この作品は大好きです!!
リアルな介護問題からはじまり、まさかのロボットバトルには手に汗にぎるし、コメディとしてもとても面白く、なんといってもただただおじいちゃんの思いを叶えたいという一生懸命なはるこの姿が胸を打った…!!
あと、オチがほんとに最高!笑
「お迎えにきましたよ〜」🙏笑笑笑

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とも

4.0【”亡き妻の意志を持った介護ベッド。”介護問題、人間の尊厳と夫婦愛をコミカルに描いた作品。大友克洋と江口寿のタッグ作なら、そりゃ観るでしょ!】

2024年3月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

■厚生省が発表した老人介護全自動ベット・Z-001号機のモニターに、晴子が世話していた高沢老人が選ばれる。機械に世話されている彼を痛々しく感じる晴子だが、学校のパソコンを埋めつくす「HARUKO」の文字を発見し、高沢老人の元に急ぐ!

◆感想

・高沢老人を覆いつくす介護用ベッド。彼の自由は失われるが、そこに彼の亡き妻ハルの意志が反映されてメタモルフォーゼしていく様。

・愚かしき男が作った戦闘用ロボが、高沢老人とハルが目指す鎌倉行きを拒もうとするシーンなども実に上手く出来ている。

<看護学生の晴子が世話していた高沢老人を想い、最後まで老人の意志を叶えようと頑張る姿など、ナカナカである。
 今作は、介護問題、人間の尊厳と夫婦愛をコミカルに描いた作品なのである。>

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NOBU

5.0正にバベルの塔だった♥

2023年8月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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アンドロイド爺さん♥️

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