夜汽車の女
劇場公開日:1972年7月19日
1972年製作/71分/日本
配給:日活
劇場公開日:1972年7月19日
ストーリー
喧噪の都心をはなれた閑静な高級住宅街に考古学者水城元の家がある。水城家には裕美と冴子という姉妹がいた。二人は早くに母に死に分れたため裕美が冴子の母がわりをしていたせいか異常なほど二人の姉妹愛は深かった。裕美に、父の大学の研究室で働く有川との結婚話がもち上がった。この結婚に反対する冴子は邪魔すべく有川に近ずき誘惑し自分の肉体を抱かせる。しかし、二人は互いに求め合うような関係になっていった。その頃、水城は女中のひろ子と関係を持っていたが、激しすぎ脳溢血で倒れ寝たきりになってしまった。見舞い来た有川は裕美に冴子とのことを告げ水城にも白状するが、以外なことを知らされる。冴子は妻の不義の子で、裕美でなければ財産を継がせないというのである。そうとは知らない裕美は傷心をやわらげるため信州へと一人旅立つのだった。そして有川も彼女を追って信州へと旅立った。やがて、自分の出生の秘密を知った冴子は裕美から有川を取りかえすため二人を追い信州へ。裕美が有川に抱かれ、快楽の項上に昇りつめていた早朝、汽車から降りた冴子に、なにか心に決意するものがあった。二人を山荘に訪ねた冴子は、裕美を誘って散歩に出かけた。冴子の心の中には、有川を自分のものにするため、裕美との姉妹愛を成算しようとする決意があった……。数時間後、苦悶の色を残した裕美と、勝ち誇った様な顔で横たわっている冴子の死体が発見された……。