「暴力と言論で戦争犯罪を糾弾する狂気の男の姿」ゆきゆきて、神軍 GAJIさんの映画レビュー(感想・評価)
暴力と言論で戦争犯罪を糾弾する狂気の男の姿
U-NEXTにて全くの予備知識なく視聴。
87年公開のこの映画を未視聴で今まで生きてきたことを後悔するほど衝撃的な作品だった。
太平洋戦争の激戦地の一つニューギニア戦線の生き残りである奥崎謙三氏が、同じ部隊の生き残りを訪ね、日本中を旅するロードムービー仕立ての作品。
彼は昭和天皇の戦争責任を唱え、「田中角栄を殺すために記す」などとデコレートされた車に乗っている。話をしていても意に沿わなければ、殴る蹴るの暴行も厭わない。
本気で天皇を殺そうと思っている節もあり、およそ常人の行動とは全く相容れない。
が、「戦争は絶対悪である」というスタンスに立っていることは疑いの余地がない。
40年近く前の映画だが、今の時代に見ても考えさせられる永遠のテーマがある。
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