真夜中の招待状

劇場公開日:

解説

失踪したフィアンセとその兄弟の謎を追う一人の女性の姿を描く。遠藤周作の小説「闇の呼ぶ声」の映画化で脚本は「魔界転生」の野上龍雄、監督は「震える舌」の野村芳太郎、撮影も同作の川又昂がそれぞれ担当。

1981年製作/125分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1981年9月26日

ストーリー

稲川圭子はフィアンセの田村樹生がノイローゼ気味なので、父の紹介で神経科医、会沢を訪ね、相談した。樹生は幼い頃、田村家に養子にきて、四人兄弟の末っ子となった。その樹生の三人の兄が理由もなく失踪したのだ。熊本で薬局を営む長兄・順吉が二年前に、東海村原子力研究員の次兄・和生、沼津で製氷業を営む三兄の捷平がこの二ヵ月間に相次いで失踪した。樹生は次は自分の番だと心配していた。会沢は圭子の話に興味を持ち、樹生に会った。そして人間には夢で近い将来に起こる危険を予知する能力があるが、樹生にもそれがあることから夢の記述をすすめた。圭子は夢の謎を追って兄たちの家々を訪ねた。そして、捷平の妻から、夫が長兄の順吉を訪ねた時に一緒に写した写真に仄白い老人が写ってたことを聞き、圭子は順吉のいた熊本に向った。順吉の妻ミツは兄の久世の所に身を寄せており、その久世によると、順吉の描いていた絵にも、例の老人がいたという。一方東京では、樹生の日誌を読んだ会沢は、そこに作為があるのを感じていた。東京に戻った圭子に、樹生は話した。「兄たちは皆十一日に失踪していた。長兄が六月、次兄が七月、三兄が八月、そして、あさっての九月十一日は僕の番だ」。そしてその日、樹生は消えた。しかし、樹生に不信を抱いていた会沢は尾行をつけ、行先を熊本とつきとめた。後を追った圭子はそこで四兄弟失踪の謎を解明する。かつて、久世は子供が病気になり、妹の夫、順吉に薬を処方してもらった。ところが、その薬が原因で、子供は老人のような顔になってしまった。写真や絵にあった老人はその子供だった。久世はその順吉を恨んで、順吉を精神的に苦しめた。そして、次兄の和生は、事件の真相を知りながらも、個人的な生活の疲れから愛人と蒸発したのだ。そして、三兄は久世に呪われて失踪した。こうした事実をつかんだ樹生は圭子に知られないように熊本に向った。しかし、圭子が久世の家を訪ねたときには、樹生はあの子供と一緒に小屋に閉じ込められていた。樹生は無事に救出されたが、圭子は秘密を打ち明けずに一人で行動した彼が残念でならなかった。アメリカ出張が決まった樹生に、圭子は結婚を延期するように申し込み、アメリカに向う樹生を見送った。

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