炎の肖像

劇場公開日:

解説

歌手・沢田研二の分身ともいえる青年を主人公に、自由とロマンを求める青春の孤独を描く青春映画。脚本は「バージンブルース」の内田栄一、監督は同作の藤田敏八と「秘本袖と袖」の加藤彰、撮影は「あばよダチ公」の山崎善弘がそれぞれ担当。

1974年製作/96分/日本
配給:日活
劇場公開日:1974年12月28日

ストーリー

海辺にその若者はいた。喧嘩の後らしく血まみれだった。彼はロック歌手で、通称ジュリー。ホテルの一室には絵里が二郎を待っていた。二人は激しくベッドで絡みあうが、突然やめてしまう。「あんたなんか死ねばよかったんだ」と絵里。年上の女の熱愛のわずらわしさに二郎はホテルを出た。数時間後、操車場で絵里の飛び込み自殺した死体が発見された。数日後、二郎のマンションに絵里の友人のきりという少女が訪ねて来た。二郎はきりに飛びかかって激しく求めようとしたが彼女の強い抵抗にあって、二郎は憎悪を目に込めて手をひいた。きりは絵里が死の直前きり宛に書いた遺書を読んだ。「あなた、彼に関心あるようだから、ゆずってもいい」。読み終った時、二郎は部屋にいなかった。街中で二郎は、見知らぬひろという少女に声をかけ、いつか絵里といたホテルに誘った。そんな二郎の態度にひろは腹を立てるが逃げようとはしなかった。翌日、二郎はひろをモーターボートに乗せて沖へ出た。そして自分は他のモーターボートを止めてひろを置き去りにして、自分だけが乗り移り岸へつけて降りてしまった。「別れにくいから、別れたんや」。数日後、ラジオ局で二郎がD・Jをしている時、ひろが現われた。ひろはバッグからナイフを取り出したが、決心しかねたように去った。二郎は雑踏の中をさまよい、埋立地にやって来た。突然、ひろがナイフを握りしめて突っ込んで来た。二郎は逃げようともしなかった……。海にゆらゆらと二郎が浮かんでいる。死んでいるのかも知れない。しかし、その顔にはもう、悲しみはない……。

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映画レビュー

2.5セクシージュリー

2024年8月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

上半身はだかだったり、パンツ一丁になったり、濡れ場があったり、さすが日活。そして、ライブシーンがあるかと思えば、ケンカしてみたり、行くあてなく彷徨ったり、意味不明の行動の連続。何を言いたいのか、まったくわからなかった。でも、ジュリーもだけど、秋吉久美子、原田美枝子、井上堯之、内田裕也、樹木希林(悠木千帆名義)、地井武男の若い頃が観られて良かった。あと、ベースを弾く岸部一徳!若〜い! 音楽的には、洋楽カバーをけっこうしてたんだねぇ。なんか新鮮だった。

BS松竹東急の放送を鑑賞。

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ぷにゃぷにゃ

3.5沢田研二とは

2024年8月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

幸せ

萌える

ーーどこか身近で大衆的で、言うこと案外普通で、
声もセリフも調子外れで、意外と顔デカくて、
でも妙にマジメカッコよくて、少し不良で、
そしていつも色気がダダ漏れ‥
だからなのか、マジメな子もイイ女も
悪い女もつるむ野郎仲間も寄ってくる。
で、呼び名は’Julie’、「ジュリー」ですよ!
ベタベタの京都風純日本人なのに。
でもやっぱりカッコいい ーー

↑は私のただの思い込みですが、たぶんこの映画はそんな
“熱狂的に歌っててもニヤけてただつっ立ってても、
街角で演技しててもしてなくても”
ダダ滲み出てくる“ジュリー”の独特唯一無二の魅力をただ映そうとした「プロフィール映画」ではないかと思います。まぁストーリーとかセリフの意味・構成とか、殆どどうでも良い作りですので。そう言えば六、七十年代はこんな感じの映画多かったかなー。
その意味で七、八十年代の“時代的・芸術的日本映画”は、どんどん深すぎ・難解すぎ・頭でっかちすぎていき結局大して言いたい事が伝わってこなくてツマランという病的症状が悪化するばかりだった(素人の私見です悪しからず)ので、比して本作は展開がサッパリしていて良き。

加えて当時まだほぼ新人二十歳そこそこの秋吉久美子は、何であんなに可愛くて演技も自然で確固たる存在感なんだろう。美しい原田美枝子も強力脇役陣も“ジュリーのライブ風景”も次々出てきて出番も多くないのに、完全に物語パートのヒロインになっている。

そして今となっては、本作は1970年代のゲリラ撮影的な素の東京街頭や当時の普通の若者たちの空気感がどうだったか、その彼らの人気者だったジュリーのコンサートのどこが魅力的だったかがよく垣間見える、社会・人類学的にも貴重な映像集だと言える(気がする、分からんけど)。

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keebirdz

2.0沢田研二ありき

2021年5月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ライブ映像を挟み込みながら、もうひとりの沢田研二のドラマが展開する。
ストーリーはよくわからないので、若き日の秋吉久美子や原田美枝子を楽しむ。

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いやよセブン

3.5あかんわ もう面倒臭いわ! ていう台詞がリアルで1番沢田研二を 感...

2016年7月21日
iPhoneアプリから投稿

あかんわ もう面倒臭いわ!
ていう台詞がリアルで1番沢田研二を
感じました…。あぁ、ジュリーだなって。

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LandBLUE