坊っちゃん(1966)

劇場公開日:

解説

夏目漱石の同名原作を、「若いしぶき」の柳井隆雄が脚色し、「春一番」の市村泰一が監督した文芸もの。撮影はコンビの小杉正雄。

1966年製作/90分/日本
原題または英題:Mr. Greenhorn
配給:松竹
劇場公開日:1966年8月13日

ストーリー

東京物理学校を卒業した小川大助は、女中の清に見送られて数学教師として四国松山の中学校にやってきた。色々注文をつける校長に啖呵を切った大助は、校長には狸、教頭には赤シャツ、数学の堀田には山嵐、吉川には野だいこ、英語の古賀はうらなりという具合にあだなをつけた。その大助も生徒たちから坊っちゃんとあだ名をつけられてしまった。江戸っ子の大助はべらんめえ口調だから、生徒たちのゆったりした松山弁がどうもまだるっこい。そんな大助を生徒たらは江戸っ子を鼻にかけてるといって、宿直の大助のフトンにイナゴを入れた。だが、この事件がキッカケで大助と生徒たちの間には親しみが増した。ある日、大助は、マドンナと呼ばれる女性を見て心を奪われた。だが、マドンナはうらなりの婚約者だった。もう一人大助の心を惹いた女性は一皿七銭也の“名物だんご”の看板娘小夜ちゃんだった。ところがマドンナに横恋慕した赤シャツがうらなり先生を九州へ転勤させてしまった。それを知った大助、山嵐の二人の熱血漢は狸と赤シャツの陰謀に挑戦した。結局、マドンナはうらなり先生を追って九州へ行ったが、二人は学校を追われる破目になった。だが、このままひきさがる二人ではない。ついに赤シャツ、野だいこのスキャンダルの現場を押えた二人は、タマゴをぶっつけ、鉄挙の雨を降らせた。やがて、山嵐と固い握手を交した大助は、連絡船に乗った。そこへ駆けつけたのは生徒たちと小夜ちゃんだった。小夜ちゃんは四国の味を忘れないでくださいね、と言って、心づくしのだんごを渡すのだった。

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