続・兵隊やくざ
劇場公開日:1965年8月14日
解説
有馬頼義の原作“貫三郎一代”より「花実のない森」の舟橋和郎が脚色、「悪名幟」の田中徳三が監督した兵隊やくざの続篇。撮影は「若親分」の武田千吉郎。
1965年製作/91分/日本
原題または英題:The Private and the C.O.
配給:大映
劇場公開日:1965年8月14日
ストーリー
機関車を分補り、満州の雪の曠野を突走る大宮貴三郎一等兵と有田上等兵は、途中ゲリラの仕掛けた地雷でふっとばされ、陸軍病院に運ばれた。美しい看護婦緒方恭子の看病は、二人にとって天国であった。だがやがて二人は北支の最前線にある独立守備隊へ逆もどりとなった。かつて貴三郎がいやというほどつきあった鬼曹長、ゴマすり軍曹、エロ中隊長とここも軍隊の腐敗をことごとく露呈していた。たちまち部隊の名物男として折紙をつけられた貴三郎は、有田の配慮から八木曹長に当番兵として預けられた。曹長官舎には岩波と八木が同居していた。なにからなにまで身辺のことを貴三郎にまかせた岩波は、八木が当直の晩には、芸者染子をよんで、若い貴三郎にみせつけた。ある晩初年兵の脱出で岩波が中隊に泊まることになった夜、八木が染子を連れて現われた。だが運悪く岩波が夜中に帰って来たことから、曹長官舎は大騒ぎとなり岩波は、八木に強い憎悪を抱いた。貴三郎が当番兵を馘になった頃、中隊は八路軍討伐に出動したが、岩波はそこで初年兵に捕えた老爺を突き殺せと命じた。無暴をせめた有田らの手前処刑は中止となったが、多久島中隊長の指示で有田はリンチを受けた。怒った貴三郎は、捕えられた老爺と娘を逃がしたが、その夜八路軍の夜襲を受けて八木曹長は死亡した。八木の死因に疑問を持っ有田は、八木の死体にある弾と岩波の弾を比較させた。その頃野戦病院に転属した緒方看護婦に目をつけた岩波は、彼女の身体とひきかえに、中隊にいる彼女の弟と面会させようとしたが、貴三郎は躍りこんで有田と協力の末姉弟面会を成功させた。岩波は貴三郎らを上官侮辱罪で軍法会議にかけると脅やかしたが、有田は岩波に八木の心臓から出た弾を見せ、叩きのめにすると貴三郎は有田と、緒方看護婦を連れ、トラックに乗って大脱走を決行するのだった。