無頼黒匕首
劇場公開日:1968年12月28日
解説
藤田五郎の原作“或る暴力図幹部のドキュメント「無頼」より”を、「無頼 人斬り五郎」の池上金男が脚色し、同作品でコンビを組んだ小沢啓一が監督したアクションもの。撮影も同じく高村倉太郎が担当した。
1968年製作/86分/日本
配給:日活
劇場公開日:1968年12月28日
ストーリー
藤川五郎は、義理だてのために、暴力組織の抗争に巻込まれ、恋人の由利を犠牲にしてしまった。それから数日、先輩三浦を訪ねた五郎は、彼の会社で働くことになった。五郎は、砂利現場で清々しい汗を流したが、立川にも暴力団武相会の手が伸び、三浦建材はしばしば脅されていた。ある日五郎は、現場で人命救助をしたが、自らも負傷してしまった。そんな五郎を、三浦の妹志津子は手厚く看護するのだった。その志津子もまた武相会の志下末雄につきまとわれていた。やがて、志津子は五郎に恋心を寄せるようになった。だが、五郎は志津子の身を案じ冷たくあしらうのだった。ある日、五郎はかつて自分を愛していた女小枝子に会った。小枝子は、ヤクザの竹宮と結婚していたが、二人は武相会の執拗ないやがらせを受けていた。竹宮が武相会の安本にリンチを受けると、五郎は安本を刺し、竹宮も怒り狂い単身で武相会に殴り込んだ。その頃武相会は、三浦を強迫し、五郎をおびきださせた。五郎は、三浦を憎んだが、彼の苦悩を知って許すのだった。やがて、五郎は武相会の罠から脱れたが、三浦はメッタ斬りにされてしまった。無惨な三浦の姿を見ては、対決をとめる志津子の声も届かなかった。由利と三浦の復讐をこめた五郎の黒匕首が武相会の志下らを葬ったのはそれから間もなくのことだった。