人間交差点・雨
劇場公開日:1993年6月5日
解説
女子少年院に入ってきた少女と、彼女の担当となった若い教官との対立と信頼を描くドラマ。先に公開された「人間交差点・不良」に続く、矢島正雄原作・弘兼憲史作画の同名人気劇画(『ビッグコミック・オリジナル』小学館・刊)の一挿話の映画化で、監督は「ザ・中学教師」の平山秀幸。脚本は『お引越し』の奥寺佐渡子。撮影は「人間交差点・不良」の安藤庄平が担当。
1993年製作/70分/日本
配給:パイオニアLDC
劇場公開日:1993年6月5日
ストーリー
更生施設K女子学院の教官・野崎洋平のもとに菊島あけみという十六歳の新しい生徒が送られてきた。二年前に家出をし、窃盗と売春を繰り返すうち暴力団とつながりを持ったという菊島の心に野崎は何とか入り込もうとするが、つねに反抗的な態度の彼女はそれには応えず、ある日まんまと脱走してしまう。野崎は学院長に願い出て、彼女を見つけ出そうと一人で繁華街に出る。かつて彼女と付き合いのあった組員がいる事務所を訪ね、強力に殴られ放り出されたりするが、とにかくそこにいた菊島を連れ戻すことに成功した。ある日母親・和子が面会にやって来るが、菊島は母を憎しみを込めて拒否する。その時、初めて野崎は、かつて母親の愛人に犯されたことで菊島の転落が始まったことを知るが、またその日を境に菊島は野崎に対して心を開くようになった。やがて菊島が学院を去ることとなり、その後も月ごとに野崎のもとに手紙が送られてきて野崎も安心していたが、ある日それがぱったり来なくなった。彼女はラーメン屋の若い主人のパートナーとして生き生きと働いていた。野崎は、彼女が死ぬまで頼れる、自分だけの先生を見つけたことを知るのだった。