ハワイ珍道中
劇場公開日:1954年9月14日
解説
イーストマン・カラーによる新東宝最初の色彩映画でハワイにロケした。「月よりの使者(1954)」の八住利雄の脚本を「腰抜け狂騒曲」の斎藤寅次郎が演出。「宝さがし百万両」の友成達雄が撮影に当った。「宝さがし百万両」の花菱アチャコ、歌手の江利チエミと田端義夫、「腰抜け狂騒曲」の伴淳三郎、益田キートン、堺駿二、「愛と死の谷間」の安西郷子らが出演する。
1954年製作/88分/日本
原題または英題:Road to Hawaii
劇場公開日:1954年9月14日
ストーリー
十五年ぶりに帰国したハワイの長者花村大吉は、死んだ女房の妹八千代に預けてある娘チエミを引取ろうとしたが、八千代はチエミを渡したくないので、娘は死んだと嘘をつく。大吉は落胆してハワイへ去った。その頃ハワイの芸能ブローカー半田は、チエミとハワイ公演の契約を結び、彼女のマネージャー東、音楽教師酒井も同行で出発した。一行は同地のノド自慢コンクールで連続優勝の川端を加えて公演は大成功を収めた。金持と名乗った大吉は、実は白河邸の門衛だったので、チエミに合っても親であると言えない。川端は美しい白河の令嬢アンナと知りあい、金が欲しくなって半田と手に入れた秘密の地図で宝のかくしてある島へ行く陰謀を企む。所が半田は契約金を持ちにげして一人で島へ渡ったので、大吉、川端、東、酒井も後を追った。行ってみるとこの島には人食い人種が住んでおり、半田は捕えられていた。しかも原住民の王様は半田と瓜二つの男で、様々の間ちがいを起した末、皆捕えられてしまった。この島では秘密の地図を印刷して各地にまき、欲につられて来た人間を喰ったり、奴隷にしたりするのである。大臣が捕虜の処分について臨時国会を開いたが、右派と左派の大乱閥になり、一同は危なく虎口を脱してハワイに帰った。翌日、一行は日本へ帰る船に乗る。大吉も正直に告白してチエミと父子の対面をとげ、船員にもどった川端もアンナに送られ、アロハ・オエの流れる中に船は出港した。