薔薇の葬列
劇場公開日:1969年9月13日
解説
実験映画、記録映画、テレビ、ラジオ等の作品を発表してきた松本俊夫が自から脚本を書き、監督した異色作。撮影は、「キューバの恋人」の鈴木達夫が担当した。
1969年製作/104分/日本
配給:ATG
劇場公開日:1969年9月13日
ストーリー
エディは、ゲイ・バー“ジュネ”のNO1だったが、経営者の権田と情事を持った。権田と同棲している“ジュネ”のママのレダは、それを知って、心中穏やかではなかった。二人の間は、冷戦から熱戦へエスカレートする。エディは、レダを消してしまえば……と想像する。その考えは、恐ろしい母親殺しの記憶を呼び起こした。母の手一つで育てられたエディは、ある日偶然、母の情事を見てしまい、発作的に母を刺してしまったのだった。厭な思い出から逃れようと、エディは、ベトナム帰休兵の黒人トニーと寝る。一方、エディとレダの反目は、派手なとっくみ合いの喧嘩で頂点に達した。焦ったレダは、ズべ公に頼んでエディの美貌を傷つけようとするが、失敗。しかもその陰謀かバレ、権田に捨てられて、自殺する。エディは、権田も店も手に入れた。二人は晴れて抱き合った。が、権田は、一枚の古い写真から、エディが実の息子だったことを知り、頚動脈を切って自殺する。すべてを知ったエディは、ナイフで自分の両眼をえぐりとった。