八月の濡れた砂
劇場公開日:1971年8月25日
解説
夏の湘南を舞台に無軌道な青春を、スピードとセックスと暴力を通して描く。脚本は「野良猫ロック セックス・ハンター」の大和屋竺と峰尾基三。監督は脚本も執筆している「野良猫ロック 暴走集団'71」の藤田敏八。撮影は「女の意地」の萩原憲治がそれぞれ担当。
1971年製作/91分/日本
原題または英題:Wet Sand in August
配給:ダイニチ映配
劇場公開日:1971年8月25日
ストーリー
朝の海辺。オートバイをぶっとばす清は、緑色のオープンカーから下着だけで放りだされる少女を目撃する。それは不良学生に暴行された少女早苗で、全裸になって海へ飛び込んだ彼女はごしごしと身体を洗う。清は無人の売店小屋へ彼女を入れ、家に帰って、服を持ってくるが、彼女の姿はなかった。しばらくして、早苗の姉、真紀が清を訪ねてきた。彼女は、清を暴行犯人と思ったらしく、車に乗せ警察につきだそうとするが、怒った清は、車の中で真紀に強引に挑む。しかし、途中で気が変ってしまう。その夜、清は、以前、高校を中退した友だちの野上健一郎と、彼の母雅子の経営するバーで酒を飲む。そこには、雅子に求婚している亀井亀松がいる。健一郎は、何事も理解したような顔をしている亀井が大嫌いだった。数日後、早苗が清を訪ねてきた。その時海岸で彼女を犯した例の不良学生たちを見つけ、健一郎も加わって、オープンカーを奪いさんざんにいためつけ、そのまま早苗の別荘にいって遊んだ。翌日の晩、健一郎は裏通りで三人のヤクザらしい男たちに襲われ、半死半生の目にあう。見舞いにきた亀井の口がすべったことから、彼は、ヤクザを雇ったのは実は亀井だということを知ってしまう。健一郎の傷がいえた頃、彼が、クラスメイトだった優等生タイプの和子にいたずらしたことを知った、彼女に気のあった修司は決闘を申し込むが、惨敗し、火をつけられた修司は、和子を強引に犯す。和子はショックで自殺する。しかし、清も健一郎も、何の興味も湧かない。海にもぐって死んでみようと遊ぶが結局できない。数日後亀井が皆をヨットに招待した。復讐のチャンスと健一郎は、清と早苗、真紀を連れて乗り込み、出航直前、亀井と雅子に銃をつきつけ陸に追いやってしまう。何の目的もなしに、四人はヨットを走らせる。健一郎は清をけしかける。二人の男が真紀を襲う。真紀の切れ切れの悲鳴。真紀はついに犯される。熱いセックスの汗が流れる。そして銃声が鳴り響いた。