裸でだっこ

劇場公開日:

解説

美貌と肉体を武器に、大人を手玉にとって生きる女の姿を描く。脚本は「皆殺しのスキャット」のコンビ安本莞二と白坂依志夫がそれぞれ担当。

1970年製作/82分/日本
原題または英題:The Dream Girl
配給:ダイニチ映配
劇場公開日:1970年11月22日

ストーリー

ユミは都会の片隅にあるバッカスという小さなスナックに働いていた。このユミにいつしか親衛隊ができた。武志、ケン、トオルの三人である。青春の本体は賭けだと、ユミの恋人武志は、ヨットの舵をとり見知らぬ国々を訪ね廻ることを夢みていた。ケンは町工場の工員だが、若者の共通語ニュー・ロックサウンズだけを流すゲリラ放送局を作ることを夢想していた。トオルは、カストロ、毛沢東に憧れる革命家を自称する大学生だった。彼らは自分たちの夢を具体化する可能性でもあるかのように貯金し始めた。まずその手始めとして、賞金四十万円のかかった耐久ゴーゴー大会に出場するが、ことごとく脱落してしまった。来年の夏までに三百万円を目標にしている彼らの前途は暗かった。それから数日、それぞれ考えついた結論はユミの美貌と見事な肉体を武器に、美人局を始めることだった。この作戦は功をそうした。次に考えだされた計画は、ギャンブル狂の商店主を集め、インチキ賭場を開くことだった。想像以上の人が集り、ユミの露出された肌に目がくらんだ旦那衆から有金全部を巻き上げた。その頃、大場と名のる自称芸術家がユミの前に現われ、三十万円払うからモデルになってと切りだしてきた。承知はしたものの、芸術家とはまっかな嘘でユミをモデルにダッチワイフを作るのが目的だった。武志は次第に金に幻惑され、金のためなら手段を選ばなかった。そんな彼らに愛想がつきたユミは、以前から執拗にユミに求婚を迫っていた若い警官、奥村に身をゆだねた。しかし一緒に田舎に行って暮そうという誘いに同調できず、翌朝、新しい夢を救めて奥村に別れをつげた。

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