眠狂四郎悪女狩り
劇場公開日:1969年3月11日
解説
「女賭博師尼寺開帳」の高岩肇と「侠客の掟」の宮川一郎が共同でシナリオを執筆し、「尼くずれ」の池広一夫がメガホンをとった眼狂四郎シリーズ第十二作目。撮影は同作品を担当した武田千吉郎。
1969年製作/81分/日本
配給:大映
劇場公開日:1969年3月11日
ストーリー
江戸城大奥は、将軍の子を身篭った側室の環とお千加の方をめぐって、権力争いの渦中にあった。大奥総取締の錦小路は、大目付の坂倉将監と組み、きりしたん一味の川口周馬や惣兵衛らを使い、自分たちに不都合な幕府要人を暗殺し、お千加の方一派の女たちを犯して殺した。だが、江戸市中には、血と女に狂った眠狂四郎の悪事として流れていた。狂四郎は、そんな風評にはいっこう耳をかさず、茶屋の女将お菊と、相変らずの情事を楽しんでいた。ある日、狂四郎は墓参にやって来た大奥の女小夜に、兄と見違えられた。狂四郎は好機とばかりに、大央の様子をうかがったが、茜の邪魔が入り、失敗に帰した。一方、錦小路や板倉らは、狂四郎が動き出したと見てとり、対策に乗りだした。川口は狂四郎の仮面をかぶり、ますます、悪名をとどろかせた。錦小路も、将軍の子をお千加から堕胎させようと、薬を飲ませた。さらに中条流の老婆のもとへ送ろうと企んだが狂四郎にはばれてしまった。怒った錦小路は伊賀者を使い、狂四郎を大奥に連れこんだ。手足を縛られ、自由を失った狂四郎は、錦小略の欲情にもてあそばれた。やがて錦小路は懐剣をふりかざし、狂四郎に迫った。錦小路の部屋に小夜が、飛び込んで来たのはその時だった。そして小夜は兄の罪の償いと狂四郎に刀を渡し、大奥から脱がすのだった。きりしたんたちが、ルソン島へ脱出する日、彼らの船は、板倉の手がまわって発砲され、小夜は死んだ。小夜の十字架を握った狂四郎の円月の剣は、川口を斬りさしていくのだった。