忍術御前試合

劇場公開日:

解説

「笑え勘平より 摩天楼の秘密」の脚色者、小川正の書き下し脚本を、「水戸黄門(1957)」の共同企画者の一人玉木潤一郎が企画し、松田定次門下の新人沢島忠が、その第一回作品として監督した忍術時代劇である。撮影は、「さけぶ雷鳥 (三部作)」の山岸長樹が、担当した。主演は、「赤穂義士(1957)」の伏見扇太郎、高松錦之助、尾上鯉之助、月形龍之介それに同じく大河内傳次郎などである。ほかに、「ふるさとの唄 哀愁のりんご園」の岸井明、および秋田Aスケ、秋田Bスケの喜劇陣や、「赤穂義士(1957)」の植木千恵、八汐路佳子、桜町弘子らが助演している。「どたんば」の子役植木基晴も出演した。

1957年製作/63分/日本
劇場公開日:1957年12月15日

ストーリー

伊賀山中で、福島正則の家臣山城大力丸は、石川五右衛門に襲われ、密書を奪い去られた。それは大阪城の隠し砦を秘めた絵図面を守ろうと、豊臣秀吉が甲賀流忍術の大名人戸沢白雲斎を迎える書状であった。五右衛門の知らせで、豊臣方の秘密を握った伊賀流忍術の大家百地三太夫は、その書状を駿府城の徳川家康に届けさせた。虎若丸は、白雲斎の一子で、父の命を受け、得意の忍術で福島家の護り役を勤めはじめた。或る夜、伊賀流の女忍者が忍び入り、手箱の中の例の絵図面を盗もうとした。彼が取り押えて見ると、腰元さぎりであった。正則公の息女おねねが、石川五右衛門に攫われ山塞の牢に閉じこめられた。彼女はすぐに、自分と同じ年頃の幼い五郎一と仲良しになり、毎日忍術ごっこで遊び暮した。虎若丸はおねねを救うため、駿河城に忍びこんだが、五右衛門が現われ、忍術比べとなった。三太夫の気合に術を破られ、敵のとりことなってしまった。だが、いつかの女間者さぎりの命をかけた勇敢な救出に虎若丸は地下牢を脱出し、地獄谷の天狗杉へ向った。そこには山城大力丸が待っていたのだ。彼と力を合わせて、虎若丸はおねねを奪い返した。三太夫たちは、最後の手段と虎若丸に忍術腕くらべを申し入れてきた。大阪城で熱戦の末、ついに、一方が秘術を破られ、天主閣のてっぺんから転り落ちて行った。もちろん負けたのは三太夫の方である。五右衛門も、術を見抜かれ捕まった。その子五郎一とともに、釜ゆでの刑にかけられようとした。が、虎若丸の頼みで五郎一の方は赦された。虎若丸は、五郎一を、自分の青雲に乗せて、忍術修業へ旅立った。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く