「肩の力を抜いて観る娯楽映画でした。」人間魚雷出撃す 野球十兵衛さんの映画レビュー(感想・評価)
肩の力を抜いて観る娯楽映画でした。
前回鑑賞の『硫黄島』の流れで、今度こそモノクロの戦争残酷物語系を観たくてチョイスでした。
ところが、これがどっこい、戦争の悲惨さだとか、不条理さだとか、悲哀だとか、そういうのは一切なしの作品でした。
まるで戦時下のプロパガンダ映画のように、ストーリーやキャラクターが、美化されて描かれていたです。
あたら若い命を散らせるカットでも、悲壮感はまるで感じられませんでした。
むしろ、それがカッコいいという風な描写でした。
観たかったのはコレジャナイ!
「本当は死にたくないのに、死にに行く」みたいな悲しさだとか、惨たらしさを期待していたのに。
ストーリーも特にひねりや意外性や感動はなしでした。私はごくありふれた風の平坦に感じました。
石原裕次郎始め、おのおのの俳優さんの活躍?が美化されて描かれていたです。
オープニングクレジットの出演者を見てみると、お馴染みの俳優さんが、ずらりと並んでいたです。
西村晃、岡田真澄、高品格、津川正彦 等、あまりにも当然のことなのですが、みなさんお若いのなんの。
そのお姿を拝見できただけで☆1個です。+☆1個は、特撮にです。お話しとしては☆0.5個なぁ。
映像の迫力は、それなりにありました。
当時としてはかなりがんばったであろう特撮と、操舵室/魚雷装填室?の描写のカットの構図が大変よかったです。(あくまでも当時の技術的にですが…)
あと、あれはもしかすると記録映像だったかもしれませんが、そのカットの使い方も見ごたえがありました。
これは肩の力を抜いて、娯楽映画として観る映画なんだろうな…と思った次第です。
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