任侠東海道
劇場公開日:1958年1月3日
解説
昨年の「任侠清水港」以来、恒例の東映新春オールスター映画。「天狗街道」の比佐芳武の脚本を、「恋風道中」の松田定次、川崎長太郎が監督、撮影。「はやぶさ奉行」の片岡千恵蔵、大川橋蔵、千原しのぶ、「朝晴れ鷹」の大友柳太朗、「恋風道中」の中村錦之助、「佐々木小次郎 (前篇)(1957)」の東千代之介等が主演。イーストマン東映カラー。
1958年製作/105分/日本
原題または英題:Fighters on Passage
劇場公開日:1958年1月3日
ストーリー
清水港の清水次郎長は、一家二十八人衆を引きつれて、東海道の秋葉祭にのりこんだ。それというのは、乾分増川仙右衛門の伯父を殺し、女房のおしまを拐かした沼津の三人組が、諸国の貸元たちが賭場を開く、この界隈に現れるのを知ったからだった。次郎長は、貸元大和田の友造を仲にたて、安五郎にかけあったが、三年前、三人の盃を水にしたとつきかえす安五郎や、安濃徳次郎、丹波屋伝兵衛たちの罵倒を浴びて引下った。甲州では桶屋の鬼吉が、安五郎一家に押しかけたが、すでに旅に出た後だった。もうこれまでと次郎長一家は安五郎を斬って、安濃徳らを追って府中と三州の二派にわかれた。大政、小政の三州組は、平井の雲風一家の火攻めにあって、寺津に待つ次郎長一派と落ちあった。吉良の仁吉は、次郎長の乾分で若い神戸の長吉のために、伊勢荒神山の縄張り争いを買って出た。仁吉は相手の安濃徳が武井の安五郎や雲風一家と肚を合せて、清水一家に楯つく魂胆と見破った。仁吉は清水一家や長吉のために、女房きくの兄安濃徳との縁をきるため、きくに三下り半をつきつけた。そして清水一家の先頭に立って、荒神山に駈けつけた。死闘をくりひろげる果し合い。仁吉は雲風の亀吉を斬り、丹波屋伝兵衛を刺したが、自らも飛道具のまえに倒れ、全員の無事な顔、沼津の三人組を打って喜ぶ仙右衛門らに見護られながら、安濃徳だけは許してやってくれといって息絶えた。駈けつけた次郎長は、「吉良の仁吉は富士の山にも似た男の中の男だった」とつぶやいた。
スタッフ・キャスト
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清水の次郎長片岡千恵蔵
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大政大友柳太朗
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小政片岡栄二郎
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大瀬の半五郎東千代之介
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法印大五郎加賀邦男
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桶屋の鬼吉萬屋錦之介
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増川の仙右衛門大川橋蔵
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大野の鶴吉里見浩太朗
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神戸の長吉尾上鯉之助
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久井の才治郎伏見扇太郎
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寺津の間之助宇佐美淳也
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大和田の友造大河内傳次郎
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おしま花柳小菊
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千代吉植木千恵
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おきく長谷川裕見子
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お竹千原しのぶ
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お相撲常青柳竜太郎
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鼠小僧の喜代蔵丘郁夫
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小川の勝五郎東日出雄
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小栗の初五郎疋田国男
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伊達の五郎船洲高也
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江尻の藤太郎波多野博
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田中の啓二郎西村幹雄
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とば熊国一太郎
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石屋の甚吉小田真士
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武州の清五郎島田秀雄
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形ノ原の斧八人見寛
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三吉藤木錦之助
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津向の文吉梅沢昇
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仙吉津村礼司
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勘介中村時之介
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勇造楠本健二
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寅吉山内八郎
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藤吉上代悠司
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清六伊東亮英
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新井の新太星十郎
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大八大文字秀介
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勘八有馬宏治
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金太時田一男
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宗右衛門水野浩
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松屋太兵衛牧宏樹
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長七中村幸吉
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忠吉江村満和
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作兵衛高松錦之助
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妙光吉田利江子
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おかね松浦築枝
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茂兵衛村田宏二
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七右衛門尾上華丈
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甚吉団徳麿
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与吉小金井修
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善六梅村直次郎
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安濃徳次郎薄田研二
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角井門之助山形勲
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福山喜八郎吉田義夫
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神沢の小五郎原健策
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勝沼の平吉富田仲次郎
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手島の久五郎清川荘司
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祐天仙之助阿部九洲男
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丹波屋伝兵衛進藤英太郎
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雲風の亀吉香川良介
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熊太郎徳大寺伸
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武井の安五郎月形龍之介
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吉良の仁吉市川右太衛門