アメリカン・ヒストリーXのレビュー・感想・評価
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ケツが危なすぎる
なんというか・・子供の頃 道徳の時間に見させられたやつに似ていると思った。 だからそれっぽい音楽とか入ってくるとバカバカしすぎて 笑いそうになった。 この物語で一番良くできてる部分は刑務所でのいい黒人との出会いだな。ここでいい黒人に出会って気持ちが変わるんだろうな・・と、 シーンが始まる前にわかる。 だからそのいい黒人ってのはどんな風に見せてくれるのかなと思って楽しみにみていたら・・上手く描いたな、と思った。とっても洒落た感じでのいい出会いだった。それで、この作品がこんな 高評価になったのであろう。
主演俳優はとても面白い 雰囲気を持ってるし 特に声のイントネーションが独特で魅力的な俳優だと思った。
あとこの作品はもしかして、まだ 黒人 労働者を受け入れてない国に対する警告なのかなとも 思った。アフリカとかで狩猟採集 生活 営んでいた人々は、 食べ物がなくなったら 隣の部族を殺すしかない。 殺すことが唯一絶対の正しい解決。突然 文明国に連れてこられて まだ200年ぐらいしか経っておらず 本能の中からそういうのが 強く 残っていて消えていないんじゃないかと思った。黒人の人と話したことはないので分かりませんが・・・そう思った。
怒りは君を幸せにしたか?
4年ぶりくらいに再鑑賞。
デレクの過去が白黒なのは、人種を感じさせないような演出なんやろうなと思った。出所したデレクが家の鏡の前でナチスのマークを隠すシーンが印象的。
この映画名言もあって「怒りは君を幸せにしたか?」っていう校長の言葉にハッとするシーンも好き。デレクは父親の洗脳もあり考え方が偏ったんやよね。根が深い。最後のシーンでこんなのないよって確かにそうやよね。2人の人間を無惨に殺した報いなのかとも思ってしまう。3年って短すぎるよね。
ノートンがムキムキ
線が細いあのエドワード・ノートンがムッキムキになってて驚いた。
でもやっぱり肩幅は狭くて華奢。
主人公は元々優秀な生徒だったが、父からのナチズム思考を植え付けられてネオナチになった。真面目そうな華奢なノートンも似合うし、ネオナチのイカれた坊主役も似合う、、。
刑務所の回想シーンは色々酷かったけど、同じ仕事してた黒人のキャラよかった。白人ボスグループが黒人と白人新人との防波堤になっているのは現実でもそうなのかな。
エドワード・ファーロングも相変わらず顔・目付きが良かった。
ノートンが序盤黒人を殺した方法がえぐい、、。
縁石を噛ませて、頭?首?を思いっきり踏んで殺す。
一生忘れなさそう。
ラストはノートンが殺されて終わりかと思ったら、弟が殺された、、。まさかのオチ。悲しすぎるし、この映画は人種差別良くないよ、ということを伝えたいのかと思ったからこのオチは、、。
映画としては良い。差別への警鐘してるのかな。
家族と学校の先生の影響力は多大
兄のデレック(エドノートン)の心の動きを追うと切なくなる。ロサンジェルスのベニスビーチ高校時代は学校でNative Sonを読んで、人の痛みが理解できたようだが、父親の影響力と死でネオナチに傾倒しリーダーに。監獄の中で人生経験や再発見して、人に戻ろうとする。激動に満ちた人生を送る若者たち。果たして救われるのか?God ! What did I do. これはデレックからの呻きの言葉。
2021年の新年の抱負はネオナチ、KKK、Qアノン、レッドネックなどの右翼系の作品を鑑賞するだった。私は個人的に大変リベラルで、自分の意見を持っている。 トランプが大統領になった時、自分の意見と背反する思想を紐解く必要があると思った。 そして、この一年で、宥和外交的な思想を学ぶつもりで下記の作品を観た。
1)Son of the South(原題)(2020年製作の映画)
2)White Terror(原題)(2005年製作の映画)
3)デンマークの息子(2019年製作の映画)
4)ハーケンクロイツ/ネオナチの刻印(1993年製作の映画)
5)憎しみ(1995年製作の映画)
6)ディス・イズ・イングランド(2006年製作の映画)
7)The Other Side(原題)(2015年製作の映画)
8)SKIN/スキン(2019年製作の映画)
9)SKIN 短編(2018年製作の映画)
一作として、ノートンと監督ケイとの折り合いの悪かったこの作品を見たいと思っていた。(リリースされた映画はノートンがカットした映画らしく、ノートンの移民反対演説のスピーチや父親がいたときの家族のシーンが含まれていると読んだ)ノートンバージョンの方が家族の考えがわかる大事なシーンが含まれていると思う。 ノートンが 歴史の授業でこの映画を使って討論をするうクラスがあるとか言っていたので観たかった。
1998年の映画で 1991年3月3日、ロドニー・キング殺害事件、ロサンジェルスのベニスビーチの人種や貧富の格差の変化、特に白人警察の横暴が問題になり始めていた時のようだ。
映画の簡単な歴史背景を頭に入れておくと見やすいと思う。
私はこの映画で一番の問題点は家庭と学校教育だと思う。それがよく描かれていると思った。その視点からこの映画を捉えたい。
兄弟の父親が生きていた時、家族間では会話はあった。父親がNative Son を知らないだけで母親も知っている。母親はトム・クランシーじゃないんだよという。きっと父親はこの類の本が好きに違いないと思った。父親は黒人の歴史の週間じゃないのになぜ黒人の本を読むのかと教育観が狭い。父親は積極的格差是正措置を嫌って、黒人が昇進していったり仕事をとったりするのが面白くないようだ。デレックは父親の考えになびいていく。妹も弟もそれをじっと見ている。 デレックは問題意識の強い、頭のいい生徒だったようだが、父親のデレックに対する期待感が英語の成績はBかと過小評価する。残念だ。
デレックは父親が殺されてから右翼のリーダー格になる。
大勢のネオナチの前で白人至上主義を演説する。移民難民が米国に流入するから我々が仕事を失う、どちらが国民なんだ!とトランプの演説より説得力があると思う。カリスマ性があり弁がたつだけでなく論理的だ。思想は最悪だけど上手い!
この彼も差別攻撃がエスカレートするとイタチごっこになることに気がつかない。気がついて改心した時に、その代償として以前からダニーに目をつけていた黒人の生徒(まず、最初のシーンでダニーはタバコを吹きかける、次のシーンで黒人が使っているバスケットコートを奪う。デレックに殺された仲間の中にいる)に高校の便所で銃で殺される。最近は学校に銃を持って入ることは難しくなっているが、当時は校内で殺されることがありえただろう。
ボブ・スウィーニー - (エイヴリー・ブルックス)校長先生はデレックも弟ダニー(エドワード・ファーロング)も知っている。そして、ベニスビーチコミュニティーギャング更生(?)役割をしているようだ。
スイニー校長先生はヒットラーの我が闘争を分析するダニーを諦めず、ダニーの歴史の先生になると宣言する。ダニーに監獄に入っている兄のデレックがいかに家族やダニーに影響を与えたかについてアメリカンヒストリーXとして書けと。Xは匿名でという意味で、特に監獄の中のことをと。特に米国の刑の問題(シーツを畳む作業中黒人の青年が店のテレビを盗んで壊したというが6年の刑。デレックは殺人罪。なぜ刑が彼より軽い?)にも関心があったのではないかと私は勝手に想像する。そして誰にも言わない自分が読むだけだと。ここで個人的にアプローチをして一人でも問題だと感じれば放って置かずすぐ声をかけることは素晴らしい。
一番感激したところは、監獄の中で6針縫ったが命を取りとめて打ちひしがれているデレックと話した言葉。スイニー先生は医務室で横たわるデレックを尋ねる。ここで初めてデレックは泣く。ギャングと家族のリーダーである彼がなける場所なんてどこにもなかった。自分をさらけ出すことができるこのシーンが一番大事に私は思えた。 自分がこの場に合わないし、混乱していると訴えるデレックに怒りが頭を塞いでいるから『Stay Open』という先生。この先生はデレックと似た立場にあったようで、白人(先生は黒人)の責任や、神様の責任や、みんなの責任にしていた時代があったが、これでは問題の解決の答えがなかったと。ここで大切な先生の投げかけた言葉は『今までに、いろいろなことをしてきて、自分の人生をよくするために何かしたことがあったか』。 これに、首を横に振るデレック。 もうここで、デレックは立ち直れると私は思った。そして、デレックは助けてくれとまた、泣き出す。 家族で逃げ出すと言うデレックに先生は逃げるだけでは十分じゃないと(私の理解が間違いなければ)、いつまででもついていてはあげられない、自分で考えて動けと。
デレックは出所してから、弟に刑務所での話をして、弟にどうしろとは言わない。自分で決めろと。愛しているよと言う。 デレックの凄さはここ! ギャングの仲間から出ろとは言わなく、弟に決めさせる。
人間は変われる。 批判的思考力があって、人生に気づきがある。それはスイニー先生のお陰であり、デレックは疑問や問題意識を解決に結びつけるのが早い頭のいい人だと思う。
無情さ
虚しさが響くラストでした。わかり合おうとする努力もそれが何だというのか…
もちろん努力は重要で、実際にそれ以上に有効な打つ手は我々の手には無いと言っても過言ではないですね。しかし、それで解決するほどこの問題は簡単ではないことが象徴的に示されていると感じました。
ネオナチの演技が素晴らしくてドキドキしました。
全体的な作りは分かりやすい方向に振った作品だと感じました。この映画が少し公開から時間が経っているのもあるのですが、その分かりやすい方向性が少し安っぽさを感じさせました。しかし少しチープな演出だからこそあのラストを理解しづらくしています。弟が殺される意味がよくわからないです。その製作者の意図と、殺した少年の動機の両面でよく分かりません。なんぼなんでもあの程度の衝突で、まして学校で引き金を引くでしょうか?それこそ黒人というカテゴリーの方々をストレートに馬鹿にしているように感じました。「これくらいのことでキレて学校で人を殺す思慮の浅い連中」そう言っている様に感じます。そこに少し疑問と憤りを感じました。つまり舐められているように感じました。これを観てもそういう感情を抱かない、と観客として馬鹿にされている感覚です。
差別を扱った作品にマジカルニグロ的なキャラクターが登場するのも「浅さ」を感じました。
私の大好きなネオナチ改心映画の「skin」との比較ですが、この映画があったからこそ少し攻めた方向の「skin 」なども生まれたのだと思います。
憎しみの連鎖は終わらないのか
エドワードノートンの狂気じみた演技に引き込まれる。中盤での主人公と黒人の交流はアッサリしていて勿体無かった。それにしても映画での刑務所=ムキムキマッチョからのレイプは確定事項なのでしょうか。ラストはハッピーかバッドかどちらかに転ぶしかないので、仕方がないが、犯した罪に対する贖罪と考えるのであれば勧善懲悪的でもある。本編以降の主人公の行く末を考えてしまう。
演技がgood!
兄は憎しみからはなにも生まれないことを知り、過去の償いは弟の死によって果たされていく…
エドワード・ノートンの演技が切なすぎる映画。
また、環境を考えると、兄を尊敬する弟の気持ちも解る…そこが辛い。
怒りは君を幸せにしたか?
3つのエドワードノートンが観れる。以前に観たような気がしたがあまりに真ん中時代の印象が強烈で結末が思い出せず、再見。印象に残らなかったのが不思議なほど驚きの結末。唖然としてしまった。予告編しか観てなかったっけ?と思うほどの衝撃。あの後、彼はどんな行動に出るのか見たいような見たくないような。怒りは君を幸せにしたか?と言う言葉を忘れてしまうのか。しかし洗脳って怖い。人間を真っ向から変えてしまう。親から子供、弟へ。あんなふうにして現在でも差別社会は続いているのだろうか。
リアル
アメリカの歴史に深く刻まれてきた人種差別。
この問題を扱った映画は
たくさんありますが、この作品のリアルさは衝撃的でした。
刑務所の中で芽生えた友情には胸が熱くなりました。
なのに、とても悲しい結末。
どうしたら避けられたのだろう
ー考えても答えが出てきません。
誰にもどうすることも出来ない現実が
映画ではなく本当にあるのですから。
エドワード・ノートン最高
あまりにハードな内容だし、救いがあるラストではないので正直そう何度も観たいと感じる映画ではありません。
それでも、一度観たら心に深く刻み込まれる作品。
それでも、何故か何度も繰り返し観てしまう作品。
そして観るたびに色々なことを考えさせられます。
恨めば恨まれる。
行き場のない怒りは大切な人間をも傷つける。
エドワード・ノートンの演技は最高でした。
狂気じみたあの笑顔が観終わってもしばらくは頭の中を離れてくれません。
エドワード・ファーロングも独特でいい雰囲気。
ストーリー、演出に無駄がなく非常に引き込まれます。一度は観てほしい作品ですね。
American History X
エドワード・ノートン主演作品。
彼の役作りや演技力が光ってる。
白人至上主義に傾倒するダニーの元に、兄デレクが三年ぶりに帰ってくる。デレクは三年前に黒人の車泥棒を殺した罪で服役していたのだ。兄の帰宅にダニーは喜びを隠せない。なぜなら、父親を黒人に殺害されたダニーは、兄のデレクを三年間崇拝し続ける日々の中で、兄以上に白人至上主義に身を染めていた。
しかし、三年ぶりに会うデレクは、以前とはまるで別人のように穏やかで公平な人間になっていた。彼は刑務所の中で何を見たのだろうか。そして、現代アメリカにいまだ蔓延る差別意識。衝撃の結末を提示しながら、同時にアメリカの慢性的な問題を印象的に描いた作品。
物語はここから
ネオナチの一派でカリスマ的な存在感を持つデレクの、思想を持つことにより増長した怒りの暴走と再生。そして尚も彼を飲み込もうとする大きな流れの連鎖
ラスト、自分をヒーローと慕っていたダニーを黒人の手によって奪われたデレクはそこから先どうなってしまうのか…
意味のない思想の暴走に気付き、人種差別の無意味さに気付いたデレクに突き付けられた悲劇、それを彼がどう考えるのか、どう向き合うことができるのか。それこそがこの映画の最も重要なストーリーだと思う。
そこから先、どう考えるのかは観客に託され、自分だったらどうするのかを考えさせられてしまう。
この映画は単に暴走と再生の希望を描いた作品ではなく、その先に焦点を当てた映画だと思う。
憎しみが憎しみを生む
なぜか見る機会がなくて、ずっと見たかったのに見ることのなかった映画です。もう10年前の映画になるんですね。
主演はエドワード・ノートン。この作品でオスカー主演男優賞ノミネートされました。彼の演技はもちろんすごいです。ネオナチモードから更生モードへの「変身」演技は相変わらず。マッチョな体も役作りのためなんでしょうね。
そして、この映画撮った後、陰を潜めてしまった監督トニー・ケイですが、ネオナチ時代を白黒、更生後をカラーと撮り分け、いかに人種差別が空虚かというメッセージを投げかけます。Melting Pot(人種のるつぼ)とよばれるアメリカ社会ですが、一昔前よりは良くなったとはいえ、人種差別は未だ根強く残っております。最近では移民の問題もあり、さらに複雑になったといえるかもしれません。
日本でも移民を受け入れる政策が検討されているようですが、いずれにしても人種や国籍や出自によって人を憎むのは馬鹿げています。その憎しみはさらなる憎しみを生み最後には自分に返ってきます。この映画はそんなことを考えさせられる映画です。ラストは何ともやり切れませんが、是非、見てください。
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