日蓮と蒙古大襲来

劇場公開日:

解説

日蓮上人と蒙古襲来の物語を、歴史の事実から飛躍して自由に創作したスペクタクルもの。渡辺邦男と八尋不二の共同脚本を「おこんの初恋 花嫁七変化」の渡辺邦男か監督、「忠臣蔵(1958)」の渡辺孝が撮影した。「花の遊侠伝」の長谷川一夫を筆頭に、「炎上」の市川雷蔵、「花の遊侠伝」の勝新太郎、梅若正二・淡島千景・叶順子らのオールスターキャスト。

1958年製作/138分/日本
原題または英題:Nichiren -A Man of Many Miracles
配給:大映
劇場公開日:1958年10月1日

ストーリー

十幾年の求道の遍歴を終えた日蓮--蓮長は「吾れ今日より日本の柱とならん」と、故郷安房の土を踏み、清澄寺に集った人々の前で開宗第一声を放った。現在の仏法はすべて邪法だ、法華経以外に真の平和は得られぬと説く彼の言葉は、人々の期待を裏切り、追放される身となった。しかし彼の両親は改めて説かれ最初の法弟子となった。力を得た蓮長は名を日蓮と改め、救国救民の首途についた。鎌倉に庵を結んだ日蓮は、弟子日昭を得、連日、南無妙法蓮華経の旗を掲げ辻説法をつづけた。他宗信者の迫害もあったが、国を愛する彼の信念は強く、帰依者も増えた。日蓮は数々の予言を含め為政者の反省を求める立正安国論を幕府に提出した。が、日蓮を憎む幕府の重臣極楽寺重時らによって草庵を焼討ちされた。日蓮は新弟子日朗と難を避け身を隠したが、そのころ起った大地震で鎌倉が崩壊するや、隠れ家を出て難民救済に当ったため幕吏に発見され、伊豆へ流罪となった。しかし日蓮の救国に捧げる真摯な態度は若き執権補佐北条時宗に聞え、時宗は日蓮の流罪を解いた。かくて数年、日蓮の予言が事実となって現れ始めた。九州博多には世界を席捲した蒙古からの使者が到着した。時宗は蒙古の世界制覇の野望を見破り、使者を追放した。一方日蓮も蒙古船の訪れこそ国難の前兆と、各方面に警告の書状を発し時宗に面会を求めた。が、日蓮を敵視する時宗の母や執事頼綱のため国を乱す狂僧として捕えられ、竜の口で処刑されることになった。刑場へ行く途中、日蓮の祈りで雷鳴が起り、再び難を免れたが、今度は佐渡へ流刑となった。やがて、日蓮が警告しつづけた異国侵略は事実となり、文久十一年夏、蒙古十万の軍船が来寇、壱岐、対馬を血祭にあげるや直ちに博多湾に迫った。時宗は鎌倉武士の出陣を命ずるとともに偉大なる予言者日蓮を、丁重に鎌倉へ迎えた。時宗は日蓮を伴い博多へ出陣した。が、数をたのむ蒙古軍は意外に強く、箱崎、博多が焼き払われた。日蓮は博多の一角で敵国降伏を祈りつづけた。すでに三割の軍勢を失った日本軍は遂に翌日の決戦を迎えることになった。ところが、その夜、突如として起った暴風雨は、蒙古の軍船を木の葉の如く奔弄、全艦隊を博多湾海底深く葬り去った。夜を徹して祈りつづけた日蓮の前には日輪が厳かに昇りつつあった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

1.0歴史のお勉強

2021年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 なんみょうほうれんげーきょ♪という音楽で始まるこの映画。蓮長(のちの日蓮)は11歳で念仏で名高い清澄寺に入り、従来の法華経の南無阿弥陀仏を南無妙法蓮華経と唱える。1253年、31歳のとき日蓮と名を与えられ、清澄寺を出た日蓮は日昭(黒川弥太郎)という弟子を得て、鎌倉にて辻説法を始める。寺を建立して念仏を唱えれば幸福になるという法華経では飢饉や政治の混乱を回避することはできない。ちょっと説法を聞いただけでも正しいと感じさせる。日朗という少年僧も登場するが、長谷川一夫の息子・林成年だ。

 松葉ヶ谷の草庵が焼き討ちされるも難を逃れ、その直後の鎌倉大地震の後、民衆を救おうとしていたときに捕まり、日蓮は伊豆へ流される。一瞬の地震だったが、地割れのシーンなど、ビックリするほど迫力があった。

 日蓮の予言通り、博多に蒙古の使者がやってきた。またまた信者が増える。そして龍ノ口で続きを読む

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kossy

3.0南無妙法蓮華経

2019年10月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

寝られる

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共感した! 2件)
しゅうへい

1.5吾れ、宗教に関心無し

2016年3月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

難しい

寝られる

鎌倉時代の仏教僧、日蓮の物語…と言っても、こういうのに疎い。
南無妙法蓮華経の人か…。
“歴史の事実から飛躍して自由に創作”したと言っても、何処までが史実で何処からが創作か分からず。

ハリウッドで毎年何本か宗教映画が作られるが、それと同じ。
製作の永田雅一は熱心な日蓮信者らしく、かなり美化されているのが分かる。
「吾れ、今日より日本の柱とならん」
日蓮が陽に向かってそう唱え、ジャ~ンと大袈裟な音楽が流れる度に、何故か笑いが込み上げてくる。
これはギャグかいな。

大映特撮の底力を感じられる“神風”のスペクタクル・シーン。
結局、唯一見応えあったのはここだけ。見た理由もそれ。
だって、そもそも宗教に関心無いし。

永田雅一が後に再び手掛けた1979年版も合わせて見たが、どっちもどっち。

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近大