楢山節考

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劇場公開日:1983年4月29日

解説・あらすじ

今村昌平監督が深沢七郎の小説「楢山節考」「東北の神武たち」を映画化し、1983年・第36回カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた人間ドラマ。信州の山深い寒村。この村では70歳を迎えた老人は皆、冬に楢山へ行くという掟があった。それは死を意味するが、そうすることで貧しい村の未来を守っているのだった。妻を亡くした辰平の家には、現在69歳の母おりんがいる。おりんは楢山へ行くことを少しも恐れていないが、母思いの辰平はつらい心情を抱えていた。辰平を緒形拳、母おりんをラテン歌手の坂本スミ子が演じた。

1983年製作/131分/日本
配給:東映
劇場公開日:1983年4月29日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第7回 日本アカデミー賞(1984年)

受賞

作品賞  
主演男優賞 緒形拳

ノミネート

監督賞 今村昌平
脚本賞 今村昌平
主演女優賞 坂本スミ子
助演女優賞 倍賞美津子
音楽賞 池辺晋一郎

第36回 カンヌ国際映画祭(1983年)

受賞

コンペティション部門
パルムドール 今村昌平

出品

コンペティション部門
出品作品 今村昌平
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(C)今村プロ・東映

映画レビュー

4.5 土着信仰への畏怖と戦慄

2025年11月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

個人評価:4.5
冒頭の春の息吹と共に、植物・獣・虫達も生命感溢れ活動を再開する。人間達も例外ではなく、春と共に盛り始める。生きとし生けるものは、四季と共に生き、そして死んでいく。
当時の厳しい自然界で生きる村人達も、そんな当たり前の自然の摂理を、村の掟として人間にも当てはめている。
村人にとって死が身近である事の描写が上手く演出され、最後へのシーンに流れる様に繋がっていく。
アリ・アスターのミッドサマーが本作からも着想を得ている事も納得である。自然界の摂理を人間に当てはめた時の土着信仰への畏怖と戦慄。
現代の邦画で、ここまでの作品が作れるだろうか。
パルムドールも納得の素晴らしい作品でした。

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映画BARシネマーナ

4.0 うう・・江戸時代・・

2025年9月10日
PCから投稿

日本では戦が無い時代が250年続いた江戸時代。一般的には平和な時代だったというイメージである。しかし、実際にはこのような感じだった。これはまことにもって事実だったと思う。コンドームのないこの時代、子供は生まれて来てしまうのだ。そして、鎖国だったので確保できる食べ物の量は限られている。てはどうするか。こうするのだ。この恐ろしい物語。公開された当時、私はまだ若く。目を塞ぎたい気持になった。しかし、これが。お、そらく。そう、千年も、あるいは何万年も、あるいはさらにそれよりも長く続いてきたであろう、人類の生きるということなのだ。いや、生物の。生き物は、このような過酷な環境の中にあるのだ。 ここでは描かれてないが、江戸時代にはさらに恐ろしい事実もあった。人口を抑制するには、女性を減らすしかない。女性を減らすためのとあるシステムが江戸時代には存在していた。それは恐ろしすぎて書けない。興味のある人は自分で調べて欲しい。 ヨーロッパでの戦の数数もまた、ヨーロッパ人がアメリカ大陸へ行き、そこの人々から土地を奪った。それも全てこれと同じ生きるということだったと思うのだ。そしてとくと思う。人類最高の発明は蒸気機関ではない。コンドームだ。

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KIDOLOHKEN

2.5 考えさせられる

2025年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 生物としての営みを無視するかのような人権論が世界的に幅を利かせる21世紀の今日にこそ見たい、生と死およびプリミティブな意味での人生の意義について考えさせられる作品です。

 難しいテーマに挑んだ役者さん達に敬意を表したい。

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クネーゴ

3.0 間引きや人売りが日常茶飯事の生活

2025年6月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

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ねこたま