「昭和28年の時点で核家族的なドライな状況が描かれている」東京物語 ねこたまさんの映画レビュー(感想・評価)
昭和28年の時点で核家族的なドライな状況が描かれている
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中々面白いと思いました。
笠智衆さんと原節子さんが、嫁と舅の関係性ながら小津安二郎風にベタベタしているイメージがあったのだけれど、全然違いました。どちらかと言えば、姑の東山千栄子さんの方が原さんとベタベタしています。
この映画の製作された昭和28年の時点で、核家族的なドライな状況が描かれていることに驚きました。
70年後の現時点でも、この状況の本質的な部分は変らないと思います。
そのテーマ性に比べたら、原さんと老夫婦の心温まる交流は、映画全体のメッセージ性の強さを和らげる供え物のように感じました。
東野英治郎さんが41歳にして、停年退官して数年経つ警察署長を演じていて、笠智衆さんの老成ぶりも凄いけれど、東野英治郎さんはそれを上回っているように感じました。
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