アメリカの影

劇場公開日:2023年6月24日

解説・あらすじ

「ローズマリーの赤ちゃん」などの個性派俳優として知られ、後に「ニューヨーク・インディペンデント映画の父」と称され多くの映画作家たちに影響を及ぼすことになるジョン・カサベテスの記念すべき監督第1作。

マンハッタンで暮らす白人と黒人の血を引く3兄弟が、白人社会の中でそれぞれ葛藤を抱えながら日常を生きる姿を描く。オールロケと台本なしの即興演出で俳優たちの揺れ動く感情やリアルな表情を捉え、映画の新しい方向性を示した。

音楽は大のジャズ好きだったカサベテスが依頼した、ジャズミュージシャンのチャールズ・ミンガスの即興演奏による。

1959年製作/82分/アメリカ
原題または英題:Shadows
配給:ザジフィルムズ
劇場公開日:2023年6月24日

その他の公開日:1965年2月(日本初公開)、2012年5月26日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1

(C)1958 Gena Enterprises.

映画レビュー

未評価 アメリカの影

2025年11月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

渋谷 シアター・イメージフォーラムで《ジョン・カサヴェテス・レトロスペクティヴ リプリーズ》『アメリカの影』鑑賞。「この主要3人が兄妹って設定 無理あんだろ」と思ったけど、"インディペンデント映画の父" J.カサヴェテス監督の実験性即興性にとっては、そんな事はどうでもいい事なのだろう。#45

コメントする (0件)
共感した! 0件)
はにわさん in 2025

4.5 タイトルなし(ネタバレ)

2025年10月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
りゃんひさ

4.5 即興性を重視するという、当時としては斬新な演出方法が印象的な一作

2024年3月24日
PCから投稿

初めてジョン・カサベテス監督作品を鑑賞した観客による感想です。

全編モノクロームの映像は、1950年代(1959年公開・日本では1965年初公開)の、米国・マンハッタンにおける様々な状況を切り取っています。主人公である兄弟たち(ベン・カラザースなど)の動向を追う形で物語が展開していきますが、映像も構図も、そして音声もどこか粗い印象を受けます。

当時の撮影技術ではこれが当たり前なのかな、と思いつつ鑑賞したところ、最後に本作は、ほぼ全編が即興的演出という説明がありました。だからこそ、劇映画としては粗くとも妙な生々しさがあったのか、と納得しました。

本作は俳優として活躍していたカサベテスの初監督作品で、ラジオ番組の企画によって本作を作成したとのこと。その後も俳優として『ローズマリーの赤ちゃん』(1969)に出演するなど順調に経歴を積み重ねていきますが、そうして得た収入を映画制作につぎ込んで、商業映画としては成立しにくい作品作りに挑戦したり、無名の映画作家に活躍の場を与えたりしています。その中の一人に、先日公開の『ファースト・カウ』(初公開は2019)を監督した、ケリー・ライカート監督もいます。

彼が「アメリカインディペンデント映画の父」という評価を受けている理由がはっきりと分かる業績です。『フェイシズ』(1968)や『グロリア』(1980)など、いろいろと名作をたどってみたくなる監督でした!

コメントする (0件)
共感した! 0件)
yui