蝶々雄二の夫婦善哉

劇場公開日:

解説

ミヤコ蝶々の原案を「悪名幟」の依田義賢がシナリオ化、「色ごと師春団治」のマキノ雅弘が監督した人情喜劇。撮影もコンビの鈴木重平。

1965年製作/80分/日本
配給:東映
劇場公開日:1965年6月27日

ストーリー

大阪南の盛り場、法善寺近くに善哉屋“白玉ぜんざい”を営む白川忠太郎と妻の利子は、利子の父の遺言で結婚した夫婦であった。店はかなり繁昌したが、利子は、商売に気のりうすで酒をみ、競馬や女に目を細める忠太郎に手を焼いていた。家にいると利子のしりに敷かれっぱなしの忠太郎は、ある夜、飲み屋の美人仲居綾子から、仲居をやめて洋食屋をやるため料理学校に通いたいと相談を受けて、急速に綾子に近づいていった。その頃、善哉屋をやる気のない忠太郎を案じた利子は、板前だった忠太郎の腕を活かして洋食屋に改造するよう提案した。この話を聞いた忠太郎は、綾子との間のカモフラージュに、料理学校に通うことになった。綾子と忠太郎は、利子に隠れてごきげんであった。だが、利子の店に料理学校の講師が来たことから、綾子と忠太郎の行状がばれ、集金屋の情報で忠太郎が綾子のアパートにいることが発覚した。詭弁の天才忠太郎は、利子の前で自分を一人前の男と認めてくれる綾子との生活を認めてくれるよう懇願した。だが許さないと堅くなな利子の態度に、忠太郎は綾子のもとへ走った。数日後、白玉善哉に帰った忠太郎は、店が洋食屋に改装されているのを見た。そして利子は、北の料亭に仲居頭として働いていた。金づるに逃げられて、綾子との生活が危い忠太郎は、仕方なく板前として同じ店に住みこんだ。意識して他人行儀をよそおう二人に、常客の権田らが、仲をとりもったが綾子に子供が出来たことを知った利子は、身をひく決心を固めた。利子は、苦労して夫婦でいるよりも友達として、忠太郎、綾子と店をやってゆこうと考えた。子供を中に、二人の仲のよい姿に、利子の目はうるんだ。

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