劇場公開日 2005年6月18日

「ここまで主張性を含めたいならドキュメンタリーでやった方が良いのでは?」砂の器 Fate number.9さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ここまで主張性を含めたいならドキュメンタリーでやった方が良いのでは?

2024年6月15日
PCから投稿

個人的にミステリーに関しては、島田荘司や綾辻行人由来の新本格嗜好なので、松本清張に代表されるような所謂「社会派」はあまり好きになれない。

「差別問題」や「偏見」に対する異議申し立てとしての意味合いは分かるものの、あまりにもテーマが重々し過ぎて、ミステリーやサスペンスとしてのエンタメ要素や謎解きのカタルシスはまったくない。そう言う意味で、あえてこのテーマを「推理もの」というジャンルで扱わなくてはならない必然性が分からない。ここまで主張性を含めたいならドキュメンタリーでやった方が早い。むしろ、こういう形でハンセン氏病を扱う事に疑問が残る。

入手した情報による点と線の結び方も強引で、論理的な推理部分はほとんど無い。

それ以外は旅先の風景の叙情性でもっているようなもの。無駄に時間が長いのも辛い。

コメントする
Fate number.9