昭和残侠伝 唐獅子仁義
劇場公開日:1969年3月6日
解説
「不良番長 猪の鹿お蝶」の山本英明と松本功が脚本を共同執筆し、「新網走番外地」のマキノ雅弘がメガホンをとった任侠もの。撮影はコンビの坪井誠。
1969年製作/89分/日本
配給:東映
劇場公開日:1969年3月6日
ストーリー
昭和の初期。蔵前一家の代貸花田秀次郎は、雷門一家の親分を斬り、惨殺された親分と仲間の仇を討った。雷門一家の客分風間重吉は、渡世の義理から、秀次郎と相対したものの左腕を落してしまった。五年後、刑を終えた秀次郎は、早速一家の生存者たちが世話になっている名古屋の石田一家に向った。しかし、雷門一家の仙太と辰は、その機会を狙っていた。秀次郎は、追跡され木曽路で二人の匕首をふり払ったものの、負傷してしまった。そんな秀次郎に手厚い看護をしたのが、芸妓おるいだった。やがて、秀次郎は小諸の林田一家代貸竜平に匿われたが、この一件は雷門の同族樺島一家に知れ、竜平は秀次郎の犠牲になって殺された。その頃、樺島一家の親分岩蔵は、材木業に手をのばし、国有林の入札をめぐって、老舗浅野屋をバックアップする林田一家を叩こうとしていた。秀次郎は、浅野屋を樺島の妨害からたびたび救った。この秀次郎殺しを金で請負ったのは、渡世人の藤吉だった。だが、再三の挑戦にもかかわらず、はがたたなかった。そんな折、おるいの弟で林田一家の繁次が、恋人の芸妓お峰を樺島一家の代貸の勘三に奪われたうえ殺されてしまった。樺島は重吉に繁次の命と交換に秀次郎を斬れと、命じていたが、約束など守る男ではなかった。さらに浅野屋の製材所にはダイナマイトを仕掛け林田をも狙撃した。秀次郎は、林田の最後をみとると間もなく、重吉の挑戦を受けた。そこへ駆けつけたおるいは、二人に樺島の罠を告げたが、次の瞬間には一家の兇弾に倒れるのだった。樺島一家に向う秀次郎。彼に重吉も従い、藤吉も立上った。樺島が秀次郎の長匕首に倒れたのは、それから間もなくのことだった。