修羅城秘聞 双龍の巻
劇場公開日:1952年3月20日
解説
原作は山手樹一郎の『桃太郎侍』より、「名月走馬燈」の衣笠貞之助が脚本を書き、監督に当たったもの。撮影は「銭形平次・恋文道中」の杉山公平である。出演者の主なものは「治郎吉格子」の長谷川一夫、「三万両五十三次」の大河内傳次郎に轟夕起子、「阿波狸屋敷」の沢村晶子、「あばれ熨斗」の坂東好太郎のほか、羅門光三郎、澤村國太郎、清川荘司、河野秋武などである。
1952年製作/95分/日本
配給:大映
劇場公開日:1952年3月20日
ストーリー
丸亀十万石の藩主若木讃岐守は家老鷲塚主膳の陰謀で天守閣に幽閉され、若殿新之助は江戸表で、主膳の腹臣伊賀半九郎に毒を盛られた。新之助と双子で、街に捨てられた桃太郎は江戸家老神島伊織から新之助の身替りに頼まれ、毒のため重態をつづける新之助に代って、国元の讃岐守を悪人たちの手から救うために旅立つ。もちろん、身代りと知らぬ伊賀の一味は、桃太郎を恋する踊りの師匠小鈴と共に東海道を一行のあとを追って行く。伊織の娘百合も桃太郎を慕って男装して旅立った。街道の山中では、若殿のか駕篭を狙撃した半九郎の弾丸が、桃太郎の先手で一味の儀十郎を仆した。が、山の宿で単身虚無僧に変装した桃太郎は、峠路で大瀧鐵心斎、高垣勘兵衛等の剣士に襲われた。彼等の仕組んだ第二、第三のわなを切り開く桃太郎を、鎖鎌の高垣勘兵衛が執拗に追うか、桃太郎はあわやというとき、足をふみすべらして千仭の谷底へと落ちて行ったのだった--。(前編)