首都消失
劇場公開日:1987年1月17日
解説
首都東京の上空を雲が覆い、連絡がとれなくなり、日本がパニックに陥るというSF映画。58年日本SF大賞を受賞した小松左京の同名小説(徳間書店刊)を山浦弘靖と舛田利雄が脚色した。監督は「片翼だけの天使」の舛田利雄、特撮監督は「ゴジラ(1984)」の中野昭慶、撮影は「白い野望」の飯村雅彦がそれぞれ担当。
1987年製作/120分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1987年1月17日
ストーリー
ある夏の朝、東京は濃い霧に覆われた。夫と別れ幼い娘を母梅子に預けて、TVリポーターの仕事をしている小出まり子は、恋人で関西放送の報道マンの田宮洋介と駅で別れて新幹線に乗り込んだ。名古屋で北斗電機の技術開発部長朝倉達也も乗り込む。仕事にかまけて家庭を省りみない彼と妻の由美子との間には溝が生じていた。東京は霧に包まれてしまい、中に入ることはおろか、すべての通信がとだえてしまう。朝倉は列車で会った高校時代の友人で目衛隊二佐の佐久樹が呼んだ車に同乗、他にまり子、大臣の秘書三好も乗り込む。朝倉は厚木にある北斗電機の研究所に行く。まり子も一緒だ。そこには部下の安原、竹田、バイトの女子大生松永美恵子の他に、電子工学の権威である大田原教授もいて物体0と名づけられた雲の研究に当ることになった。田宮は川村報道部長に尻をたたかれ、小山カメラマンとともにヘリで東京へ向かい、上空にある巨大な雲を見て驚く。田宮の友人で商社マンの浦部は、早速、建築資材などを買う交渉をする。田宮はまり子と合流して取材に当ることになった。朝倉に惹かれていくまり子に、つい憎まれ口をきく田宮。三好は箱根で病気療養中だった保守党の前幹事長中田にとり入り、彼の擁立を画策する。政府なき日本に米ソの関心が高まる。小室大阪府知事は全国知事会議を国政機関にしようと提案する。朝倉は米軍機EP3Eに同乗。しかし、稲妻が機を襲い朝倉は重傷を負う。うわ言に妻子のことをつぶやくのを聞き、彼のことをあきらめるまり子。雲に電磁気エネルギーを与えればすき間ができるのではという朝倉の提案で、電磁気砲が作られた。台風下に砲を向けた朝倉は雲のために、負傷する。代りに田宮が向かい、雲にトンネルをあげ、まり子と一緒に中へ。二人はそこで犬を発見し喜びながら、さらに進んで行った。