「事なかれ主義の悪い面を考えさせる作品」12人の優しい日本人 おかずさんの映画レビュー(感想・評価)
事なかれ主義の悪い面を考えさせる作品
殺人罪の有罪、無罪を議論する陪審員の会議を題材にした作品。
12人のそれぞれ個性が際立った人達。でも、それぞれが身近にいると思えるほど没個性の人達。
初めは、皆が早々にというか、さっさと結論出して終わらせたいというの思いから結論を出す。
でも、1人が違和感を感じ主張し、また別の1人がそれを覆し、また別の1人がそれを覆す。
これを繰り返して議論を前に進めさせる。
ずっと同じ会議室の画の中で、話題が二転三転していく流れには面白さを感じた。
ただ、異論を言う1人が出てこなければ、早々に終わり、事実に向き合わずに結論を出したことを想像すると、それぞれの者の無責任感があとに残る。
これは現実の社会にも起こることがあり、またよくあることだと考えると、怖さも感じた。
事なかれ主義の日本人の悪い面が見えた作品だと思う。
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