西鶴一代女

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解説

溝口健二監督の「武蔵野夫人」に次ぐ作品で、製作はやはり児井英生。井原西鶴の『好色一代女』に取材して溝口健二が構成を練り、「武蔵野夫人」「大江戸五人男」の依田義賢が脚本を、吉井勇が監修に当たっている。撮影は「唐手三四郎」の平野好美である。出演者は、「稲妻草紙」の田中絹代、「馬喰一代(1951)」「霧笛」の三船敏郎、「結婚行進曲」の山根寿子、「風ふたたび」の浜田百合子、「ある夜の出來事」の宇野重吉のほか、清水将夫、菅井一郎、近衛敏明、市川春代、進藤英太郎、柳永二郎、加東大介などの脇役陣である。

1952年製作/137分/日本
原題:Life of Oharu,The Gallant Lady
配給:新東宝

ストーリー

奈良の町はずれの荒寺の門前にたたずむ惣嫁と呼ばれる売女三人。その中に、老い疲れた顔を厚化粧にかくしたお春の姿もあった。乞食の焚火に明るんだ羅漢堂に並ぶ仏の顔に、お春は過去の幾人かの男の面影を思い浮かべるのだった。--若く美しかった御所勤めの頃のお春に懸想した公卿の若党勝之介は、彼女をあざむいて寺町の中宿へつれ込んだところを、折悪しく役人にふみ込まれた。お春とお春の両親は洛外追放、勝之介は斬首に処された。宇治に移り真葛原の出振舞に踊ったお春の美しさを見込まれ、江戸松平家のお部屋様に取り立てられ、嗣子までもうけたお春であったが、側近の妬みに逢って実家へかえされ、お春の流転が始まった。島原の廓に身を売られ、田舎大尽に身受けされようとしたが、彼が偽金作りと判り、笹谷喜兵衛の家へ住込女中となった。それも前身が判ったことから喜兵衛の女房お和佐に嫉妬され追い出された。扇屋の弥吉の妻になり平和な生活に落着けたのもつかの間、弥吉の急死で、笹屋の番頭文吉の世話になったが、文吉がお春のために店の品を盗んだことが発覚、文吉につれられ駆け落ちして桑名で捕えられた。それ以来、宿屋の飯盛女、湯女、水茶屋の女、そして歌丘尼から、老いさらばえて、辻に立つ惣嫁とまでなり果てたのだった。ふと自分の名を呼ばれ我にかえったお春は、老母ともから、松平家の呼出しを告げられた。もしや自分の生んだ子がとの喜びも裏切られ、お春は卑しい女に堕ちた叱責を受け、永の蟄居を申渡されたばかりであった。やがて嵯峨の片ほとりに草庵を営む老尼の姿が見られた。お春であった。

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映画レビュー

5.0名作だけど、お春さんが可哀想。

2020年4月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

DVDも所有してあるけど4Kデジタルリマスター版の上映なので鑑賞。

ひさびさに観るとけど、田中絹代のヒロインのお春の扱いや境遇が無残で酷い話しだ!

成瀬巳喜男映画もビックリのクソ男集団に翻弄されて、大名の役付きから夜鷹にまで落ちてしまうお春さん可哀想。

東宝映画系なのでお馴染みの加東大介が、いつもの如くやらかしてお春さんをドン底に突き落とす!

若き三船敏郎の凄まじい体技を生かしたマッハ土下座から退場なども見所?

主演の田中絹代と当時結婚も考えていた溝口健二監督だか、愛する人への倒錯するサディズムを感じる。
溝口健二は、とんでもなくこだわりを発揮する人で、現場は凄く大変だったらしいです。

この辺は黒澤・小津と同じで、病的なまでのこだわりがあり、時代もなんとか受け止めてくれたから日本映画黄金期だったのかな。

確かに傑作で、4Kデジタルリマスター版は、めちゃくちゃ綺麗で70年前の映画だか、最近撮影されたかの様な画質で、江戸時代にしか見えない当時のロケや精巧で画面映えするリアルなセットを際立っている。

美術監督の手腕も芸術的。

撮影も溝口健二とはこれ一本しか組んでない人だけど、見事な画面構成と長回しの場面も素晴らしい。
他の溝口作品に比べると少しコントラストが弱い感じがするけど。

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ミラーズ

5.0溝口健二監督の戦後作品の最高傑作。

2020年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

戦前の「祇園の姉妹」に比肩する溝口健二の傑作であり、日本映画を代表する小津安二郎監督の名作「東京物語」に並ぶものです。公開当時絶賛されなかったのが私には全く理解できない。晩年の名作群が映画発祥の地フランスで高く評価されるようになってから、漸く後年日本でも正当に扱われるようになりました。私の好きな溝口作品のベストは、これに「祇園の姉妹」と「近松物語」が並び、「残菊物語」「雨月物語」「山椒大夫」と続きます。

お春が体験する人生流転の数々の逸話を歴史絵巻の如く映画に織り込んだ重厚な脚本が素晴らしい。様々な男たちに翻弄され、不運な境遇に打ちのめされても、しぶとくしたたかに生きるお春。時代や社会の制約があるとは言え、そこに男と女の凝縮された形と姿が象徴的に描かれている。その経験をともにした男たちを羅漢堂に並ぶ仏像に比喩して懐かしむ女の凄さ。江戸松平家のお部屋様から夜鷹までを全身全霊で演じる田中絹代の渾身の名演が圧巻です。そして、冷徹に突き放し見詰める溝口監督のリアリズム演出がすべてを纏め上げます。女性崇拝の普遍性に到達した溝口監督の力的傑作。

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Gustav (グスタフ)

5.0お春 数奇な人生

2020年4月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

悲しい

完璧な作品。
まずストーリーが抜群に面白い。主人公お春の数奇な人生が描かれているのだが、物語のテンポが非常に良く、次から次へと展開される奇想天外で予想不可能なお春の人生に目が離せなくなる。笑えたり驚いたり悲しくなったりと色々なものが詰まっていて、とにかく無駄なシーンがひとつも無く、最初から最後までひたすら面白い。この作品を観て改めて思い確信したのが、溝口監督は悲劇を描く天才だということ。弱い立場にいる者達の気持ちに寄り添い、その気持ちを代弁してくれた様な内容も溝口監督らしくて素晴らしく、後の「赤線地帯」に通づるものも感じた。
そして何と言っても溝口作品らしい途轍もない完成度の高さが凄い!ワンシーンワンカットの名人芸から、日本文化の素晴らしさと美しさが詰まった圧巻の映像美。セットや大道具、小道具といった細部にまでこだわった繊細さ。これぞ日本!これぞ溝口健二監督!という感じがしてこの上なく極上。和の心を深く味わい感じることができる。

主人公お春の半世紀(十代から五十代まで)を演じ切った当時四十代前半の田中絹代の幅広い名演技も、この作品を語る上では欠かすことが出来ない。溝口監督同様に名女優田中絹代もこの作品の前まではスランプに陥っていたらしいが、その鬱憤を晴らすかの様な泥臭い名演技は素晴らしいとしか言い様が無い。

和の伝道師溝口健二監督がその名を世界に轟かせた日本の宝の様な大傑作。「残菊物語」では歌舞伎の魅力に触れることができたが、本作では人形浄瑠璃といった伝統芸能の魅力にも触れることが出来る。

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アントキのバンデラス

4.0どうせ世の中、何をしたって同じことや

栗太郎さん
2019年12月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

冒頭、バケモノ女の三人が出てきて、思い出を語る。
その、お春。ジェットコースターのような流転の人生。落ちっぱなしならヤサグレてすむが、なまじ陽の目も見た分、儚い人生の落差が激しく、波乱万丈。
蓮如上人の御文章を引き合いに、「朝の紅顔、夕べには白骨と化すと申しますなあ」の台詞はまさにお春の人生を物語っている。

しかしこの映画を作成した時代、まだ江戸の風情を残したロケ地がいくらもあった。朽ち果てた築地塀。広々とし、なお閑散とした参道。遠くまで建物のない広い空。使い込んだ家屋と古く踏み固められた土間。そして彦根天寧寺の羅漢堂。、、、。その映像だけでも見惚れてしまう。
また、ワンカットごとの切り方が、舞台転換を味わっているようで、現代においてむしろ趣き深い。

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栗太郎
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