極悪坊主 念仏人斬り旅

劇場公開日:

解説

「戦後最大の賭場」の村尾昭と「昭和残侠伝 唐獅子仁義」の山本英明が共同で脚本を執筆、「極悪坊主 人斬り数え唄」の原田隆司が監督した極悪坊主シリーズ第三作。撮影は増田敏雄が担当。

1969年製作/91分/日本
配給:東映
劇場公開日:1969年6月14日

ストーリー

真海は今までの悪業を悔いて、四国八十八ヶ所の霊所めぐりの旅に出た。その途上、真海の乗った船が海賊に襲われた。窮地に追いやられた乗船者たち。そんな彼らを救ったのは真海と山南鉄太郎だった。真海がその真摯な態度に惹かれた鉄太郎は、東京で政府高官を暗殺、同志のもとへ急ぐ途中だった。鉄太郎と別れた真海は、道を誤まり、とある漁村に迷い込んだ。そこは男たちが生活の糧を求めて遠洋に出かけているため女だけの、ひっそりした村だった。真海は、未亡人おみねの家に、一夜の宿をとったが、彼女の夫こそ三年前に真海が殺した室道鬼であり、道鬼の弟、龍次は仇を討つため、拳法の修業をしていた。おみねは、真海の名を聞くと、カンザシをふりかぶって迫った。だが、真海は道鬼の非を説き、難を逃れた。それから間もなく、平和な村が恐怖に包まれた。近くの鬼子島に本拠を置く血政社が、村を一時の基地にしようと乗り込んで来たのだ。血政社は、政権浄化を目的とする政治結社を標榜していたが、実体はエロ密教と手を結び、若い娘を海外に売りとばす悪辣な集団だった。仇討ちのため村に戻った龍次は、命をなげうって血政社と対立し、村人に尽す真海と恩讐を越えて結ばれた。やがて、遠洋から漁師が帰り、祭りが催された。だが、それは血政社に復讐をさせる好機だった。彼らは、家々にダイナマイトを仕掛け、龍次とお多恵は翌日の祝言を前に、その犠牲者となった。二人のなきがらを後に真海は鬼子島へ乗込んだ。だが、彼の行手をはばんだのは、鉄太郎だたった。鉄太郎は自分の目的とはあまりにもかけ離れた血政社の姿に絶望し、進んで真海の白刃を受けた。そして、荒れ狂う真海の金剛杖か、血政社を絶滅させるのに時間はかからなかった。

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