恋と涙の太陽
劇場公開日:1966年7月30日
解説
「炎と掟」でコンビの立花明と井上梅次が脚本を担当し、同じく「炎と掟」の井上梅次が監督した青春もの。撮影は「俺たちの恋」の長岡博之。
1966年製作/90分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1966年7月30日
ストーリー
日の丸観光所属のパイロット旗野健一は母タカから毎日のように結婚話を持ちこまれ弱っていた。タカは夫亡き後、女手一つで薬問屋百草堂をきりまわしてきたが、娘公子の養子清をあと継ぎとして信頼出来ず、健一に何とか家業を継いで貰いたいと考えていた。健一は結婚意志のないまま、富士五湖転勤を交換条件に、女医の北村和美と見合をした。彼女も大学から地方病院の配属を反対した家族に結婚を強要されたのだった。ふたりはお互いに似た境遇を憂い、この見合が逆にこわれることを願って乾杯したが、些細なことで大喧嘩してしまい、離れてしまった。健一は真夏の太陽の下、富士五湖へ転勤のためヘリコプターを飛ばした。湖は健一の先輩安部を始めとする大学の水上スキー部の連中や、夏休みを利用してキャンプに来た健一の妹まりたち若者のいぶきでいっぱいだった。健一は着任の挨拶をすませ、署長の令嬢高木令子の案内でレジャー施設をまわりホテルのロビーに来た時、ふとひとりの女性に心をひかれた。数日後、歌謡祭が盛大に催され、歌いまくる健一は数千の若者を魅了した。幕になる頃、チンピラの一群が邪魔に入り、大乱闘となった。その直後、健一は行方不明となったホテル客の捜索飛行を依頼され、相棒の田代六郎と乗り込んだ。そして山麓に倒れている小野君江--実は日本舞踊飛鳥流の後継飛鳥紫--を発見したが、彼女は健一が以前ロビーで見染めた女性だった。君江を収容した病院で健一は、その病院に勤務する和美と出会った。しかも叔父義太郎がタカの依頼で選んだ健一の見合の相手が和美と知って、驚いた。健一と和美は、傷心の君江を見舞ううち急に親密になっていった。また健一は回復した君江を紫と知って脅迫に来たやくざの城山を、若者たちの応援で撃退するのだった。東京に帰る紫の自動車を見送る健一と和美のふたりの胸には、未来の結婚絵図が描かれていた。