恋化粧

劇場公開日:

解説

今日出海原作の『吹けよ川風』から「君死に給うことなかれ」の西島大が脚本を書き、「ゴジラ(1954)」の本多猪四郎が監督に当っている。撮影は「土曜日の天使」の飯村正。出演者は、「君死に給うことなかれ」の池部良、「結婚期」の岡田茉莉子と小泉博、「恋愛超特急」の越路吹雪、「潮騒(1954)」の青山京子のほか、井上大助、藤原釜足、小杉義男、中北千枝子など。

1955年製作/79分/日本
原題:Lovetide
配給:東宝
劇場公開日:1955年1月9日

ストーリー

芸者の初子は、幼馴染の力彌が好きだったが、力彌は戦争以来行方不明の園子が忘れられなかった。力彌の会社の自動車が盗まれた。力彌は、前夜初子の弟孝助を轢いた自動車泥捧を犯人と見当をつけ探した。自動車泥棒を追って酒場へ入った力彌は、園子を見つけた。園子は、泥棒とは知らずに、その男、石島と同棲していた。園子は力彌に対する慕情と、互に助け合った石島との間に立って苦しんだ。ある夜、力彌は自動車泥棒の車にはねられた。初子は偶然知った園子の住所を、力彌に教えた。園子のアパートで、力彌は石島に会ったが、驚きのあまり、逃して了った。園子は始めて石島の正体を知ったが、彼を更生させようと決心した。石島も園子の真情にうたれたが、自動車ブローカー星野に、また引張りこまれて了った。孝助と彼を愛している半玉雛菊は、自動車工場へ入って行く星野と石島を見て、力彌に急報した。力彌は石島に、園子の許へ帰れと促したが、星野に拳銃を擬され、危くなった。その時、急を聞いて警察が駈けつけ、自動車泥棒の一味を捕えた。園子は石島を待つために、彼の故郷へ行った。力彌は園子をあきらめ、自分のことを思う初子と世帯を持とうと思いはじめた。

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