金門島にかける橋

劇場公開日:

解説

「ひとり旅」の山崎厳と江崎実生が共同で脚本を執筆、「霧の夜の男」の松尾昭典が監督した台湾ロケのアクションもの。撮影は「星の瞳をもつ男」の岩佐一泉。

1962年製作/107分/日本
原題または英題:Rainbow over the Kinmen
配給:日活
劇場公開日:1962年11月3日

ストーリー

一九五八年秋、台湾海峡を行く貨物船の甲板で船医の武井一郎は遥か金門の島影をじっと眺めていた……早いものだ、日本を出てからもう三年、あのとき、俺は東京の病院で朝鮮戦線から送られて来た負傷兵たちの手当てに没頭していた。中国服を着た彼女は許婚者の王雄世を尋ねて台北から来たのだった。王がすでに逝ったことを知って失神した彼女の手当をするとすぐ、俺は次の手術に走った。しかし、その手術は誤診から麻酔で患者を殺してしまった。その夜、病院を辞めた俺は雨の舗道をよろめくように歩いていた彼女を救った。彼女は楊麗春といった。傷心の彼女に俺は必死になって生きる力を与えた。そして、彼女は俺が贈った一粒の真珠をしっかり握って、台北へ帰って行った……金門島に上陸した武井を友人の記者松阪が迎えた。そのとき、中共の砲撃が始まり、不気味なサイレンと低い地響きのする街をひとりの女性が通り過ぎた。「……麗春!」彼女は弟と共に雄世の父、哲文に引きとられていたのだった。「私、毎日力一杯生きています……みんな、あなたのお陰です」じっと瞶め合う二人の胸に懐しさがこみ上げて来た。しかし、哲文は麗春が双十節の日、劉上尉と結婚式を挙げることを伝えた。中共の金門島砲撃が激しさを加えてきた。「私、あなたと一緒に日本へ行きたい」激情のまま胸に飛び込む麗春の手を離し、武井はそっと姿を消した。ホテルには、松阪と日本からはるばる訪ねて来たかおるが待っていた。すべてを捨てて来たかおるに武井の言葉は冷たかった。双十節--広場は華々しいマーチとパレードが展開され、群衆の歓声と祝砲が怒涛のように流れていた。婚礼衣裳の麗春の許へ武井の贈物が届けられた。“船が急に出航することになり、二度と会えないかも知れないがお幸せに……”麗春は街へ飛び出して行った。高雄からの輸送船団が金門島に近づくころ、再び砲撃が始まり武井、松阪の上陸艇が至近弾を受けて沈んだ。傷ついた松阪をかばいながら武井は砲弾の中を岸に向かって泳いだ……そして、金門島の岩礁地帯にたどりついたとき、松阪はすでに息絶えていた。そのとき、砲声と黒煙の中に武井を呼ぶ声があった。「麗春!」岩から岩へ……波打ち際をを……駆け寄る二人に至近弾が炸裂した。武井に抱えられた麗春は「……こんどお会いするときは戦争のないところで……」といって静かに息絶えた。「やめろ!やめないか!」武井の姿が黒煙と焔の中に消えて、ただ絶叫だけが残るのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0金門島海峡

2022年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主人公(石原裕次郎)は医師だが、誤診で病院を辞めてしまう。
許嫁を振り切り台湾に行くが、そこで日本で知り合った台湾女性と再会する。
この時代、中国は中共と呼ばれ、台湾とは砲撃戦を繰り返していた。
かなりスケールの大きなアクション大作だ。

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いやよセブン

3.0台湾バージョンもみたくなる

2020年9月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

一般人立ち入り不可だったかつての金門島の姿が残ってるのが、映画の中身より興味深い。

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土偶