CUREのレビュー・感想・評価
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CURE
タイトルなし(ネタバレ)
首から胸のあたりX字に切り裂かれる殺人事件を追う高部刑事が役所広司。場所も被害者も共通点はないが3件続いて起きたところから始まるストーリー。
その後も同様の事件が続くが殺す前に間宮(萩原聖人)と出会っていたということがわかる。加害者に記憶がないことから催眠を疑って精神科医の佐久間(うじきつよし)に協力を求む。
不気味な雰囲気の中、淡々とすすんでいく。
間宮がメスナーの論文を書いていて邪教の本にのめり込んだのは明らかだが、村川スズの記録フィルムを見たかどうかはわからないことになっている。...バスルームの猿のミイラのX字を見るとフィルムから間宮自身が催眠暗示にかかったともとれなくはない。
催眠暗示としてきたが、もともとは催眠療法であり、人間の心の奥底にある憎悪を解き放つことが癒し。憎悪の原因である対象を殺すことで癒されるみたいな恐ろしい話でもある。
天井から滴り落ちる雨漏りの水で高部刑事に催眠をかけたのは明確で、妻が死んだのもそういうことなのだろう。
最後ウェイトレスはナイフを持つが間宮とは接していない。伝道師としての間宮が高部刑事を伝道師にかえたともとれる意味深ラスト。
好きな映画
20151115 スリラー?ホラー?ミステリー?
初視聴。黒澤清監督作品はこの映画初めてなのですが、独特の世界観に引き込まれました。前半は普通の刑事物?かと思いながらも、後半は謎のショットや展開で頭がクラクラに、、、視聴後は、自分が催眠術にかかったような錯覚に陥りました。一番怖いのは人間、ということなのかな。これはこれでハマる人もいる気持ちがわかりますね。
怖い
面白い
以前にレンタルのVHSで見たときは全然意味が分からなくてとにかく退屈な印象だったのだが、今回久しぶりに見返したら割りとシンプルなストーリーで面白かった。そういうものだという覚悟で見たせいか退屈もしなかった。なぜ萩原がそんな活動をしているのか、意図がそもそもないのかもしれないが、意図が不明でそういった説明を投げっぱなしにしているところも堂々たる感じがしてよかった。映像で見れば伝わることもわざわざ言葉で説明する邦画がとても多いなか、非常に志の高い表現に歓心した。
これまで黒沢清監督作品はとにかく退屈で苦手だったのだが、見返してみたくなった。
(追記)
10年ぶり3回目。ワンカットの長回しが多くて今回もよく眠って3回に分けて見る。萩原聖人は狂っていて、殺人教唆の洗脳を無意識にやってしまう感じのようだ。
悪夢に似ているのかもしれない…怖い!
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