がんばっていきまっしょい(1998)のレビュー・感想・評価
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青春部活映画ブームの火付け役、エポックメイキングと呼べる名作
新文芸坐さんで「アルタミラピクチャーズ31周年記念上映第3弾」として『がんばっていきまっしょい』(1998)が1日限りの特別上映、26年ぶりに劇場鑑賞。 『がんばっていきまっしょい』(1998) 現在公開中の劇場アニメではなく田中麗奈氏主演の実写映画版。 今では珍しくないのですが、『サインはV』や『アタックNo.1』のような熱血スポ根作品ではなく、主人公たちの思春期の揺れる心と日常の延長線上にある部活動を通じた成長過程を丁寧に描いた同作品は当時としては大変珍しいジャンルでしたね。 スポーツ以外の部活動作品も大林宣彦監督『青春デンデケデケデケ』(1992年)、中原俊監督『櫻の園』(1990年)と実に少なかったはず。 本作をきっかけに『ウォーターボーイズ』(2001年)、『チルソクの夏』(2003年)、『スウィングガールズ』(2004年)、『リンダリンダリンダ』(2005年)、『シムソンズ』(2009年)と2000年代は青春部活動映画が百花繚乱、一気に開花。以降の青春部活映画もほぼ本作品のプロットに近く、ブームの火付け役、エポックメイキングと呼べる作品だと思いますね。 わたしは磯村一路監督、中嶋朋子氏主演の『あさってDANCE』(1991)のファンで劇場に足を運びましたね。当時の中嶋朋子氏は『北の国から』の蛍役のイメージを覆そうと役柄の幅を広げているなか、本作品での訳あり元日本代表コーチを好演、主演の悦ネエ役田中麗奈氏も同作が初主演作品でしたが、目力があるノーブルな容貌が当時も強く印象に残っていますね。 またロケ地の松山の風光明媚な自然、特に穏やかな瀬戸内海のキラキラ輝く水面の美しさは、青春の輝きと重なり、より洗練、昇華させていますね。まさに時代を切り開いた青春映画の金字塔ですね。 上映後には磯村一路監督ほか、女子ボート部のメンバー田中麗奈氏、清水真実氏、葵若菜氏、久積絵夢氏と豪華なトークショーも開催。映画のなかの登場人物そのままにいまでも仲が良く成長したようで、観ているこちらもほっこりしましたね。
なっちゃんに共通一次にベレンコさん
念願の多分劇場初鑑賞 舞台は1976年からの77年の愛媛県 進学校の女子ボート部の5人の青春映画 最近NHKBSで久しぶりに観てあらためて好きになった作品 タイミングよく映画館での上映を知り楽しみに待っていました 最近のキラキラ青春映画のような過剰な演出がないことが個人的にピッタリ合うのです 彼女達5人の個性(魅力)でラストまで持って行きます 彼女達の学年が大学入試「共通一次」の最初ということで自分とほぼ同世代 たしかに映画の中には自分の高校時代と同じ雰囲気がありました(私は帰宅部でしたが) 1年次の新人戦惨敗のあとやってきたコーチのあだ名がベレンコ ベレンコ中尉がミグ25に乗ってやってきたのが1976年の9月ということなのでタイムリーです(笑) 今となってはベレンコさんは知らない人の方が多いかもです
やっぱり素敵な青春作品
採点3.8 最近アニメ版を観たので、久しぶりの鑑賞となります。 田中麗奈の出世作で、本当に初々しい。 彼女が本当瑞々しく、思春期の男子の描き方もうまい。 一言でもう青春ですね。中嶋朋子のコーチ役も良いです。 あと食べてるうどん、すっごい美味そうですよ。思い出しました。 それと最後にはそのオール、皆が一つになってるのがすごい。 やっぱり素敵な青春作品でした。
田中麗奈デビュー作
久々に鑑賞 監督と脚本は『解夏』『雨鱒の川』『おかあさんの木』磯村一路 舞台は70年代の四国愛媛松山 原作者の青春時代が元になっている 粗筋 進学校に入学した悦ネエこと篠村悦子は夢中になれるものを模索していた ボート部に入部しようとしたが男子の部活で女子は入部できなかった それならばと女子ボート部を立ち上げメンバーを集めた悦ネエ 悦ネエ含め女子ボート部5人はボートの経験がなかった 今年公開された3Dアニメ『がんばっていきまっしょい』の実写版 田中麗奈のデビュー作 真野きりなもボート部メンバーとして出演していた 萌えアニメに対する強い拒否感のためか美化しすぎたのかもしれない 冒頭の現代シーンは必要を感じない すっかり廃屋になったボート部の部室なんて悲しい 編集がおかしい 最後の方に持ってくるべきではないか さあこれからって時にいきなりこれでは 青春の輝きとの対称にしてもだ アニメのように私たちの戦いはこれからだ!みたいな終わり方の方が良い あっちはライバルが登場するがこっちはそれがない だがアニメのようにお嬢様キャラ2人はいないのでやはりそれは良い あっちは喋らないジジイがコーチだったがその点でも中嶋朋子が演じたコーチの方が断然良い こっちはスポ根要素がある 鍛えて腰痛を克服するが医学的にはそれほど間違っていない やはり田中麗奈につきる 当時は美人なタイプでもないし可愛いタイプじゃないけど目を見張る瑞々しい凛々しさ いっしょうけんめいハジメくんの主人公のような真摯な熱意を感じる ブルマからハーフパンツになって久しいがそれでも根本的な解決にはならないが女子生徒が少しでも恥ずかしく無くなればそれで充分だろう 配役 女子ボート部を立ち上げた整調担当の悦ネエこと篠村悦子に田中麗奈 女子ボート部で1番長身でクールな3番担当のダッコこと菊池多恵子に真野きりな 悦ネエの幼馴染で女子ボート部ではコックス担当のヒメこと中崎敦子に清水真実 悦ネエのクラスメートで女子ボート部では2番担当のリーこと矢野利絵に葵若菜(現・千崎若菜) お調子者で女子ボート部ではバウ担当のイモッチこと中浦真由美に久積絵夢 悦子の幼馴染で男子ボート部のブーこと関野大に松尾政寿 元日本代表のコックスでとうきょうから故郷に戻り女子ボート部のコーチを引き受けた入江晶子に中嶋朋子 結成したばかりの女子ボート部にボートの漕ぎ方を教えたら男子ボート部のキャプテンの安田俊二に本田大輔 悦子の母の篠村里子に森山良子 悦子の父の篠村健作に白竜 悦子の姉の篠村澄子に松尾れい子 悦子の祖母の篠村フキに桜むつ子 数学教師の小池に有薗芳記 悦子らの後輩で女子ボート部の新入部員の大西真理子に田村絵梨子 体育教師でボート部顧問の熊田に城明男 伊予東高校校長に大杉漣 渡し船の操縦士に徳井優 港山の駅員に神戸浩 医師に下元史朗 三津浜高校ボートクルーにしの相良直太朗(現・森山直太朗) 伊予東高校ボートクルーの窪田に升野英知(現・バカリズム) 現在の教師に小形雄二 現在の教師にベンガル 現在の教育委員会職員に小日向文世 保健室の先生に敷村良子(がんばっていきまっしょいの原作者)
日々逞しくなっていく女の子たち、がんばっていきまっしょい!
負けから生まれる悔しさと情熱。 ひたむきにボートに向き合う五人の少女の息づかいが聞こえ、瑞々しく生気に溢れた青春時代が愛おしく感じます。 一生懸命に物事に取り組みそして成長して行く姿は美しいです。 田中麗奈ここから始まるですね。 美しい松山・今治の風景が郷愁を誘います。 いい映画です
ブルマの青春
がんばってーいきまっしょいっ!という掛け声に呼応して、周りにいる者たちが、しょいっ、と応える。愛媛の慣習だろうか、なかなか癖になる掛け声だ。 ブルマ姿がなんとも時代を感じさせる、昭和の田舎のボート部が話の舞台。十分な部員数もいない環境下で、女子ボート部を立ち上げて練習に励み、上位大会を目指していく、まあまあありふれた話である。ありていに表現すれば、ボートに青春をかけた女子高生の姿を瑞々しく描いた作品である。 多くの高評価者と異なり、私にとっては高評価するものではなかった。若いころに夢中になれる何かに巡り合い、それを支えてくれる大人が近くにいてくれて、熱中するという才能を磨き上げる過程は私も共感できた。だが、全体的にありふれた感が満載だった気がする。ひょっとしたらそれは、瑞々しい青春時代が遠いものになりつつあること感じさせているかもしれない。 音楽に対して好印象のコメントも拝見した。私は全く逆の感想だった。この作品には外国語の歌詞よりも、日本語の歌詞の方がフィットするのでは、と思ったのだ。それも主人公の母役で出演している森山良子が歌ったら、もっといい感じになったのではないだろうか、と思ったのだ。 主人公と同じように熱い少年少女時代を送った人は、鑑賞してみると共感できるシーンも多くて感情移入が容易にできるだろう。それでもあまり高評価を付けれなかった人は、私と同じく、青春から遠ざかっていることを自覚するのがよいだろう。
今だに観返すシリーズ6
初めて購入した映画DVDがこれでした、まだCDサイズのケースが主流でしたね。 進学校が舞台なのが何かツボでした。原作の続編では徐々に底力を発揮してくる悦子でしたが、実力差は歴然。自分も、不良と呼ばれ学祭でランナウェイズなんか演っていた女子に憧れる小市民男子でした。キラキラ光る水面とちょっとのんびりした音楽が印象的。スパーート! とイージョォールが耳につきますね。
この映画の経験は「スウィングガールズ」に活かされた・・・と思いたい。
ボート部を立ち上げた少女達の青春を描く物語。 清涼飲料水「なっちゃん」のCMで注目を浴びた田中麗奈の、銀幕デビュー作品。 古い作品ですが、当時田中麗奈が好きだったことと、評価の高さに誘われて鑑賞。ごめんなさい。私には合いませんでした。 良く言えば初々しく、悪く言えば素人・・・これが、田中麗奈だけではなく、出演少女が全てそうなのですから、観る気がドンドンなくなっていきます。 物語も描写不足。主人公がボートに拘る理由も、ボート部に女子部員を集められた理由も、女性コーチがどんな挫折をしたのか・・・という説明も、全て不十分。 一番残念なのが、「コーチの厳しいトレーニングにより、強くなった少女達の奮闘」っていう、最高のカタルシス展開を描かなかったことでしょう。 「フラガール」「幕が上がる」等もそんな展開だったはずです。この映画はそんな描写が殆どなし。それじゃカタルシスを感じようがありません。 今でも田中麗奈は好きな役者さんですが、この映画の評価は極めて厳しめです。
まぶしい🤩
1998年磯村一路監督作品 原作は敷村良子の同題の小説 田中麗奈映画デビュー作品。17歳。 まぶしすぎる🤩 とくに足が😎 1976年の愛媛県の共学の伊予東高校(松山東高がモデル)の女子ボート部を作る篠村悦子。競技名はナックルフォア。 コックスをいれて5人。 みんな仲が良くて思いやりがあるのがなんと言ってもよい。さすが進学校。 イモッチをのぞいてみんなホッそい。 共通一次元年か。ヤバい。嫌な思い出しかないからなぁ。 因数分解は得意でしたが··· 共通一次ではなんのアドバンテージなしやった。 雪だるまだった。 姉役の松尾れい子が本当に似ていて本当の姉妹みたい。京大に入った優秀な姉の設定。バドミントン部にはええ男はいないらしい。 家業はクリーニング店。父親役は白竜。 幼馴染の関野君。 東京から出戻りのコーチ役の中嶋朋子がとても美しい。 松山城公園の万燈会 道後温泉?の二人の浴衣姿 ボート、渡船。 なんと言っても合宿。 海はいい。 Lee-Tzscheの挿入歌もとても素敵。
田中麗奈のデビュー作は新鮮!
BSで録画視聴。 まさか、田中麗奈のデビュー作がNHKBSで観られるとは思わなかった。 ストーリーはよくある青春映画だが、田中麗奈のデビュー作を観れたのは満足。 まだ、当時の女子高校生の体操着がブルマにも懐かしさを感じた。 それにしてもデビュー時の田中麗奈可愛い。
映画としてはダメダメだと思う。でも入り込んでしまう、憎めない、いや...
映画としてはダメダメだと思う。でも入り込んでしまう、憎めない、いや楽しい、羨ましい。 そう、世代なんです。キラキラの青春時代。こんな青春をおくりたかった。自分はダメだった。しんどいことが嫌いなんです(笑) ピッチピチの田中麗奈が見られます。なんと眩しいことか。ブルマですよ、ブルマ(笑)
辛い苦労も青春の思い出
田中麗奈扮する篠村悦子は99周年の伊予東高校の入学式を迎え、ボート部に入ろうとしたら女子の部はないと断られたので女子ボート部を作ろうとした。 田中麗奈がまだ少女時代の頃の作品だね。ブルマ姿が初々しいな。ズブの素人の指導も大変だ。辛い苦労も青春の思い出だね。
悩み悔しい
1976年、松山市伊予東高校に入学した悦子は、さっそくボート部に入部する。しかしナックルフォアの男子部だったため、新人戦までという条件で他の女子四人に入部してもらう。幼馴染の関野にからかわれたりするが、何とか練習し新人戦を迎え。 娘がボート部だったので鑑賞。娘は高3で体調不良になり、そのまま引退。なので悦子が故障して悩み悔しい思いをするところは、とても共感でき感動しました。当時は海で練習していたのが驚き。若い出演者たちにとって、とても過酷だったのではと想像します。女子高生の頑張りモノって面白い作品が多いです。美しい海と、伊佐爾波神社の石段が印象的。 田中麗奈のデビュー作。この後、なっちゃんでブレイク。バカリズムと森山直太朗が、一言だけのセリフありのチョイ役。森山良子も出演ですが、同じ画面に親子共演ならず。
「フラガール」と同じ集団的ビルディングスロマンの匂いを感じ…
キネマ旬報で第1位の「HANA-BI」、 第2位の「愛を乞うひと」の名作2作品に次ぐ この年の第3位に選出された作品と知って、 役所の上映会で初鑑賞。 全く知ることのなかった作品だったが、 大変良い作品を観せて頂いたと 無料の上映会に感謝しかなかった。 そして、初々しく清々しい青春ドラマに 感動を覚えながらも、 「フラガール」との相似性も感じた。 上昇志向はあるものの 未熟な指導される側の生徒と、 実績はあるものの過去の傷を抱えて 上昇志向を失った指導する側のコーチ、 それぞれお互いに刺激を与え合い 共に成長していく ビルディングスロマン的展開には 「フラガール」と同じ匂いを感じた。 この作品は、誰もが身を置いて通過する かけがえのないハイティーンの青春の タイミングを描いた。 そんな意味では、 二度とない学園生活のほとんどを 中高生としてコロナ禍を丁度迎えてしまった 世代には同情を禁じ得ない想いが 改めて込み上げて来る作品でもあった。
爽やかな青春ドラマ
田中麗奈が持病の目まいがしてきてもがんばってオールをこぐときの表情と、幼馴染の男の子に自転車の後ろに乗せてもらっている時の小雪が舞い降りているシーンが印象的な映画でした。
特にドラマティックな展開があるわけでもなく、泣かせるような類の映画でもないけれど、非常にピュアな気持ち、なぜか郷愁をさそう懐かしい気持ちにしてくれる映画です。松山の景色、特に海が綺麗です。主人公の田中麗奈ほか高校生が初々しい素晴らしい青春映画です。なにも興味のなかった主人公がボート部に入って、生きがいを見出し、毎日練習に打ち込む姿に胸を打たれます。だれでも一つのことに打ち込んでいる姿は輝いて見えるんですね。
唯一残念なのは、中嶋朋子のコーチ役が冷めた感じで、この映画の雰囲気を壊しています。
成長
昔の映画で改めて見ました。当たり前ですが初めての試合シーンと最終決戦シーンとで声の出し方が違います。コックスの子は最初は声が小さかったですが最終決戦では迫力があるほど声が出ていました。あと冒頭から回想していくシーンはいい感じだと感じましたがあえて言うならラストは30代になった5人を見たかったです。
カルトクラシック
みんなきゃしゃで、もやしのようだが、なかでもとりわけ細くて白いのがヒメだった。彼女が感情を掛け声にぶちまける。スパートをかけるとき、その掛け声が、コックスの決まり文句を無視した絶叫に変わる。規則的なキャッチ、ロウ、キャッチ、ロウだったのが、佳境では、もはやなにをわめいているかわからない。みんな棒台詞に棒演技で、その拙さはこの映画にはむしろ合っているのだが、ヒメの絶叫には、すさまじい切実感が宿っていた。 20年以上経て、その間ほとんど芸能活動のない清水真実のサイト/SNSがなお読者やフォロワーを持っている理由が、この映画を観るとよく解る。 人々はまるでスタンドバイミーのRiver PhoenixやWil Wheatonを探すように、彼女らのその後を探した。 この映画がカルトなのは、まだ岩井俊二のアリスもなかった時代、へんぴな田舎、無垢な少女、海、幼さ、頼りなさ、間延びする伊予弁、あどけなさと相反するボート競技、少女にかわいいの主張をせず、ましてや、ブルマに萌えを意図せず、恋愛へもスポ魂へも落とさず、純粋に弱小女子ボート部の青春を切り取って見せたからだ。 少女たちがなんの栄誉も利益も見返りももとめず、ひたすら情熱をそそぐところに、無類のペーソスがあった。その尊さが『小規模公開ながら、地道な宣伝で評判を呼び、異例のロングラン上映を記録した。(wikiより)』素因だった。
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